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2013年2月23日 (土)

Clock Pavillionの場所

この間質問を投げていたとある情報交換サイトで回答をくださった方がいて、フランス版のwikiで調べると分かると思うとのことだったので、早速テュイルリーとパリの地図について調べてみました。

で、テュイルリーのパヴィリオンについては日本のwikiに載っていたものと同じ図があったのですが、私は見落としていました。時計のパヴィリオンはすでに前に見ていた図にあったのですが、あまりにも自分が想像していたところとかけ離れていたので、見落としていたのです。

Louvre

画像をクリックしていただきたいのですが、ルーヴルのところにある「Pavillon de l'orloge」というところが時計のパヴィリオンだったのです!つまりピトゥの持ち場はここであり、アンドレはここから入ってきて、テュイルリーのアパートメントまで行ったということになります。あまりにも遠すぎて、まさかここだとは思わず、見落としていました!いやはやびっくりcoldsweats02!!

パリの地図は1790年の地図があって、これが最大限拡大しても文字が読み取れなくって・・・sweat01

http://commons.wikimedia.org/wiki/File%3A1790_Plan_de_Verniquet.jpg

ただ、Pavillon de Floreの角の所にある中庭が何となくCour des Princesと読めるので、間違いなかろうという感じです。

この地図を見るとルーヴルに行く回廊はセーヌ川沿いの方にしかなかったことがわかり、よりリアルな感じです。この地図、何とかもっと拡大できないものだろうか?

【追記】やっぱり『シャルニー伯爵夫人』を読み直してみましたが、アンドレはカルーゼル広場を横切って、王子たちの中庭を通って、大玄関の広間に入ったとあり、どう考えてもこの図のルーヴル側にある時計のパヴィリオンとは考えにくいのです。『シャルニー伯爵夫人』で記述されていた時計のパヴィリオンとはこの図のものではなく、テュイルリー宮殿内にあった場所と考えた方がいい気がしましたsweat02

2013年2月21日 (木)

『シャルニー伯爵夫人』英訳版4巻読了\(≧▽≦)/:その7<ネタバレ注意>

*以下、『ジョゼフ・バルサモ』及び『王妃の首飾り』を未読の方はネタバレご注意ください。あと全文翻訳している章が正しく翻訳されているかどうかは保証しません。あくまで私の理解なので・・・sweat02

41章『カリオストロの助言』

この恐ろしい日の夕方、槍を持った男たちは人けのない、しかし明かりのついたパリの通り―この照明によってすべてが憂鬱にさせられていた―を走り回り、彼らの武器の先を振り回し、血で汚れたハンカチやシャツをぼろぼろにしていた。彼らは走りながら、叫んだ。

「専制君主は死んだ!専制君主の血を見ろ!」

その間にサン・トノレ通りの家の主要階に二人の男がいた。二人とも等しく沈黙していたが、彼らの態度は大いに異なっていた。一人は喪服を着て、深い苦悩に陥り、両手で頭を支え、テーブルの前に座っていた。もう一方は田舎の商人のような服装で、部屋を大股で行ったり来たりしていた。彼の目は暗く、額には傷跡が残っており、腕は胸で組まれていた。彼が部屋を対角線上に歩き、テーブルの近くを通り過ぎる度に、他方で心を奪われている男を訝しげにちらりと見た。これらの男たちはこのようにしてどれだけ長く座っていたのか?私たちは言うことができない。

ついに田舎の服を着て、腕を組み、額に傷跡があり、暗い目をした男が沈黙に疲れたように見えた。喪服を着て両手で顔を覆い隠していたもう一方の男の前で立ち止まり、彼を鋭く見つめながら、言った。

「それで、あなたは私を強盗と呼ぶのですな?私は国王の死に投票をしたから、ジルベールさん。」喪服を着た男は目を上げ、悲しげに頭を振り、彼の仲間に手を差し出し、言った。

「いいや、ビヨ。きみは特権階級の人間である私よりもずっと強盗なんかじゃない。きみはきみの良心に従って投票をし、私は私の良心に従って投票をした。私は命に、君は死に投票しただけだ。人間の力が元に戻せないないものを人から奪った恐ろしいことだ。」

「それではあなたの意見では、」ビヨが言った。「専制主義は犯すべからざるものであり、自由は反乱であり、そして国王たち―つまり専制君主たちのため以外にここの下には正義はないということですかな。それでは人間のために何が残っているのです?役に立ち、従うための権利!あなたがこう言ったんですよ。ジャン・ジャック・ルソーの生徒であり、アメリカ合衆国の市民である、ジルベールさん、あなたが。」

「私はそうは言っていないよ、ビヨ。それは人類に対して不遜だろう。」

「ちょっと」ビヨが答えた。「私は、ジルベールさん、私の粗野な常識の残忍性について話すつもりです。私はあなたの精神的な手腕の全てでそれに答えることを許します。あなたは国家が虐げられていると信じている時に、教会を廃止し、王位を下げ、廃止さえし、全力を尽くして自由のために戦う権利を持っていることを認めますか?」

「確かに!」

「それでは勝利の結果を強固にする権利はないのですか?」

「いや、ビヨ、その権利は疑いなくある。しかし強化は暴力や殺人によって成し遂げられるものではない。『汝の仲間を殺す権利はない』と書かれたものを思い出してくれ!」

「しかし、国王は私の仲間ではありません!」ビヨが叫んだ。「彼は私の敵です。私は私の哀れな母がよく聖書の中にあったサミュエルがヤコブの子孫に彼らが王を望んだ時に言ったことを読んでくれたことを思い出します。」

「私もそれを思い出すよ、ビヨ。しかし、にもかかわらず、サミュエルはサウルを神聖にした!彼を殺さなかった。」

「ああ、もし私があなたの学識と論争するのなら、私は負けます。では単にこのように尋ねさせてください。―私たちはバスティーユを奪う権利を持っていましたか?」

「ああ」

「私たちは国王が国民から議論の自由を奪いたいと思った時に、ジュ・ド・ポームであの集会を持つ権利を持っていましたか?」

「ああ」

「私たちは国王が立憲議会をヴェルサイユで護衛や軍隊で脅かしたいと思った時に、国王の後を追い、ヴェルサイユに行き、彼を無理矢理パリに連れて来させる権利を持っていましたか?」

「ああ」

「国王が逃亡し、外国に行こうとした時に、私たちは彼をヴァレンヌで逮捕する権利を持っていましたか?」

「ああ」

「1791年の憲法を支持することを誓った後に国王が亡命者と連絡を取り、外国人と陰謀を企てていることを知った時に、私たちは6月20日にしたような物事を取り除く権利を持っていましたか?」

「ああ」

「国王が国民の意志から生じる法律の認可を拒否した時に、私たちは8月10日立ち上がる―つまりテュイルリーを奪い、王位の廃止を宣言する権利を持っていましたか?」

「ああ」

「国王がタンプルに監禁され、しかしまだ自由に対して積極的な陰謀を続けていた時に、私たちは彼を国民公会の前に連れて行き、裁判にかける権利を持っていましたか?いませんでしたか?」

「持っていた。」

「それなら、もし私たちが裁く権利を持っていたなら、有罪判決を宣告する権利を持っていました。」

「そうだ、国外追放、流刑、永久投獄―死刑以外のあらゆることに対してだ。」

「なぜ死刑はいけないのです?」

「彼の罪は行動の結果であり、彼の意図ではなかったからだ。きみは国民の立場から見ている、私の親愛なるビヨ。彼は王政主義という立場から行動していたのだ。彼がきみが言うように専制君主だったか?違う!彼は国民の圧政者だったか?違う!彼は貴族の共犯者だったか?違う!彼は自由の敵だったか?違う!」

「それではあなたも王政主義の立場から彼を裁いたのですね?」ビヨが言った。

「いいや、王政主義の観点から私は彼を一緒に解放してあげなければならなかったのだ。」

「あなたは彼の命に投票するくらい、彼を解放したのではないのですか?」

「そうだ、しかし一生の投獄と共にだ。ビヨ、本当に私は私が望んでいたよりずっと好意的に彼を判断しなければならなかったのだ。国民の1人として―いやむしろ国民の息子として、私の中の感情の優位は国民側に傾いていた。きみは彼を遠くから見ていたが、私が彼を見ていたように彼を見ていない。彼に割り当てられた王家側に悪い満足をして、彼は議会によって一方に引っ張られ、まだ彼が力強いと思っていた野心的な妻によって他方に引っ張られた。彼は動揺し、屈辱を与えられた貴族たちによって一方で論じられ、他方で執念深い聖職者たちに論じられた。彼は自分本位な亡命者によって1つの方向に駆り立てられ、彼の弟たち―どこか他のところにいて、彼の名において敵を扇動し、革命を起こさせた―によって他方に駆り立てられた。きみは彼はきみの仲間ではなく、敵だと言った。そうだ、きみの敵は打ち負かされる。そして真っ当な人は征服した敵を殺さない。冷たい血の殺人は正義ではなく、犠牲だ。きみは王政主義に殉教者の苦悩のようなものを与えたのだ。正義にきみは仇討のようなものを与えたのだ。気を付けるんだ!気を付けるんだ!同時にあまり多くをし過ぎると十分なことをしたことにはならない。チャールズ1世は首を刎ねられたが、チャールズ2世は国王になった。ジェームズ2世はイギリスから追放され、彼の息子も国外で死んだ。人間の本質は哀れな側面を持っているんだ、ビヨ。そして私たちは今、共和主義から遠ざかっている。―50年、たぶん100年―心と共に単独で革命を判断する人類の果てしない運命の中で―ああ、本当に、私の友よ!共和主義者たちはルイ16世の血をもっと遺憾に思うべきなのだ。あの血は彼らに必要とされ、そして彼らの共和国をその犠牲にしたのだ!」

「お前のいうことには真実があるよ、ジルベール。」入口から聞こえた声が答えた。二人の男たちは動き、同時に振り返った。それから彼らは一つの声で叫んだ。「カリオストロ!」

「おやおや、そうだよ!」彼は答えた。「しかしビヨの言うことにも真実がある。」

「ああ」ジルベールが言った。「それがまさに難しいところなのです。私たちが議論している原因は2つの側面を持っている。そしてそれそれが自分の側面だけ見て、自分自身を正しいと思うことを強要させている。」

「そうだ、しかし喜んで自分は間違っていると言わせるべきでもあるのではないかな。」カリオストロが答えた。

「あなたの意見を教えてください、先生!」ジルベールが言った。

「ええ、あなたの意見を!」ビヨが言った。

「お前たちは被告人を裁判にかけた。しかし私は裁判中、裁判官の席に座っている。もしお前たちが国王に死刑判決を下したのなら、お前たちは正しいことをしただろう。しかしお前たちが一人の人間に対して判決を下したのであれば、大失敗をした。」

「私は理解できません!」ビヨが言った。

「聞くんだ。と言うのは、私は今、部分的にその本質を見抜き始めているのだ。」ジルベールが言った。

「国王は殺されるべきだった。」カリオストロは続けた。「彼がヴェルサイユかテュイルリーにいる間に、国民にとって見知らぬ人で、後ろに廷臣の連絡網とスイス兵の柵を持っていた間に。彼は10月6日か8月10日に殺されるべきだったのだ。それらの日々、彼は専制君主だった!しかし、タンプルにいた5ケ月の間、誰とでも情報交換でき―誰の前でも食事をし、誰の前でも眠り、一般庶民の仲間であり、労働者の、店主の仲間であった後―この間違った品位を下げることによって、彼は人間であることの威厳へ高められたのだ。だから、彼は人間として扱われるべきだったのだ。―うまり国外追放か、投獄だ。」

「私はあなたの言うことを理解できなかった。」ビヨはジルベールに言った。「しかし、私は市民カリオストロの言うことは理解できます。」

「確かにこの5ヶ月の監禁状態の間、国王は最も感動させる、無実で、価値のある光の中に見られただろう。彼は良き夫、良き父親、良き男として自分自身を現した。何てバカなのか!ジルベール、私は彼らはもっと感覚を持っていると思っていた!彼らは彼を改心させた。彼らは彼を作り直した。彫刻師が大理石の塊から一撃一撃で像を刻むように、そう、一撃一撃で、この平凡な普通の本質―邪悪でも善良でもない―が姿・形を持った習慣の中に埋められ、しかも彼の敬神の中に真っ直ぐに沈められた。高められた精神の形ではなく、小教区の管理人のように―鈍い本質を出て、つまり勇気の、忍耐の、従順の像に形作られたのだ。この像は深い苦悩の台の上に置かれている。この哀れな国王はとても高められ、とても広げられ、とても神聖化されたので、彼の妻が彼を愛するということが絶対的に起こってきたのだ。」カリオストロは笑って、付け加えた。「私の親愛なるジルベール、1789年の10月、去年の8月に誰が王妃が彼女の夫を愛するようになると信じただろうか?」

「ああ」ビヨが言った。「もし私がこの全てを考えることができたなら!」

「それならきみは何をしたのだ、ビヨ?」ジルベールが尋ねた。

「私が何をしたか?私は7月か10月か、3年前か去年かに彼を殺していたでしょう。それはとても簡単なことだったのに!」

これらの言葉は愛国者精神の憂鬱な調子で話されたので、ジルベールは容赦したが、カリオストロは賛美した。

「そうだ」後者が一瞬の沈黙の後に言った。「しかしお前はそうしなかった!お前は彼に死に投票したのだ、ビヨ!お前はジルベール、彼の命に投票した。今やお前たちは最後の助言を少し聞いてくれまいか?ジルベール、お前は義務を果たすために国民公会に選出されただけだ。ビヨ、お前は仇討を成し遂げるために選ばれた。義務と仇討は達成された。お前たちはもはやここに必要とされていない。立ち去れ!」

二人の男たちはカリオストロを見た。

「そう」彼は再び始めた。「お前たちは二人とも政党者ではない。お前たちは魂と道理の男たちだ。国王が死んだ今政党は向き合って、お互いを滅ぼすだろう。どちらが最初に破滅するか?私は知らない。しかし私はこれを知っている。両方とも敗北するということだ。明日、ジルベール、お前の国王に対する寛大さは犯罪と見なされるだろう。そして次の日、ビヨ、お前の厳格さがその順番が来て、犯罪的なものとして扱われるだろう。本当に、強い嫌悪感、恐怖、仇討、そして狂信の間のこの切迫した致命的な苦闘の中で安全で穢れなく残るものはほとんどいないだろう。ある者は泥で汚れ、ある者は血で汚れる。―立ち去れ、私の友人たちよ、立ち去るんだ!」

「しかし、フランスですか?」ジルベールが言った。

「そうです、フランスですか?」ビヨが繰り返した。

「外見上、フランスは救われている。外側の敵は打ち負かされている。内部の敵は死んでいる。1793年1月21日の処刑台のような危険は未来にもあるかもしれない。そして疑いなくそえは現在より大きな力となっている。―後戻りすることができない革命の力だ。ルイ16世の死はフランスを強要して、王位に仇討をさせ、共和国に死刑判決の下、国家の急激で絶望的な力を与えた。昔のアテネを見ろ。現在のオランダを見ろ。すべての優柔不断とすべての交渉が今止まっている。革命は片手に斧を、もう一方の手に三色旗を持って、立っている。―平和な内に行け!斧が捨てられる前に貴族は頭を失うだろう。フランスが三色旗を捨てる前にヨーロッパは足元にひれ伏すだろう。―行け、私の友人たちよ、行け!」

「もしフランスの運命があなたの予言するものならば、神は私がフランスを去ることを後悔しないことの目撃者です。しかし私たちはどこへ行けばいいのでしょうか?」

「恩知らずめ!それならお前はお前の里親の国であるアメリカを忘れているな?お前は大海と同じくらい非常に広い、すべての果てしない湖、原始林、大草原を忘れているのか?お前は自然の休息を必要としないのか?―自分自身を休ませることができる。―社会の恐ろしい動揺の後に。」

「ビヨ、私についてくるか?」ジルベールが立ち上がって、言った。

「私を許してくれますか?」ビヨがジルベールに向かって進みながら、尋ねた。

二人の男たちはお互いの腕の中に身を投げた。

「それならいい。」ジルベールが言った。「私たちは一緒に行こう。」

「いつ?」カリオストロが尋ねた。

「えっと、えっと・・・1週間以内に!」

カリオストロは頭を振った。「お前たちは今夜行かなければならない!」彼は言った。

「なぜ今夜なんです?」

「私が明日旅立つからだ。」カリオストロが言った。

「あなたはどこへ行くのです?」

「お前たちはいつか知るだろうよ、私の友人たち。」

「しかし私たちはどうやって行くことができるのでしょうか?」

「フランクリン号が36時間後にアメリカに向けて出帆する。」

「しかしパスポートは?」

「ここにあるよ!」

「私の息子は?」ジルベールが尋ねた。

カリオストロはドアに行き、扉を開いて、言った。「入っておいで、セバスチャン!お前の父親がお前を呼んでいるよ。」

少年が入ってきて、父の腕の中に身を投げた。この光景を見て、ビヨは深くため息をついた。

「四輪駅馬車だけが欠けている。」ジルベールが言った。

「私のものがすべての馬具をつけてドアに来ているよ。」カリオストロが答えた。

ジルベールは書き物机に行き、共有の財布に1000ルイ―アメリカドルでほぼ5000ドルに近い金額があるのを見て、ビヨに彼の取り分を取るように合図した。」

「十分ですか?」ビヨが尋ねた。

「田舎を買える以上に十分だよ。」

ビヨはぎこちない様子で辺りを見回した。

「きみは何を探しているんだい、私の友よ?」ジルベールが尋ねた。

「私は無駄だろうものを探しています。例えそれを見つけても、私には書くことができませんから。」

ジルベールは微笑み、机を開き、言った。「口述しよう!」

「私はピトゥに別れを送りたいのです。」

「理解したよ!」ジルベールが言った。そして書き始めた。彼が書き終えた時にビヨが尋ねた。「あなたは何と書いたのです?」ジルベールは大声でそれを読み上げた。

『私の親愛なるピトゥ:私たちフランスを去ることになった。―ビヨ、セバスチャン、そして私自身だ。―そして私達3人全てからきみに優しい抱擁を送る。きみはビヨの農場の長だから、私たちはきみがそれ以上何も必要としないと思っている。いつか私たちは多分きみに私たちの元に来て、加われと手紙を書くだろう。 きみの友 ジルベール』

「それで終わりですか?」ビヨが尋ねた。

「追伸があった!」

「何です?」

ジルベールは農場主を見て、それから追伸を読んだ。

『ビヨがカトリーヌをきみの世話に委ねる。』

ビヨは感謝の叫びを挙げ、再びジルベールの腕に身を投げた。

10分後、駅馬車がル・アーヴルに向けて進んでいた。ジルベール、セバスチャン、そしてビヨをパリから遠く連れ去りながら。

*************************************

『シャルニー伯爵夫人』の本編最後の章になります。という訳で、全文翻訳にしました。ビヨ、文字が書けないとは意外でした・・・sweat01革命話、どこまで行くのやらと思っていましたが、意外にもルイ16世の死で終わりでした。王妃のことがほとんど触れられずに終わっているのはやや中途半端感が否めないって感じでしょうか?まあ結末はわかっていてもちょっとは触れて欲しかったという感じです。一応主要な登場人物の1人で、カリオストロが革命に必要だからと王妃を助けたりしていたりもしたので、そのあたりがうまくつながらなかったかなと。この話、『アンジュ・ピトゥ』も中途半端に投げ出して、続けたといういわくつきな小説のようなので、デュマとしてちょっとなげやり感があったんでしょうか??架空の主要な登場人物についてはいい感じに描かれていたとは思うんですが・・・ちなみにエピローグはタイトルからネタバレしてしまっていて、ピトゥとカトリーヌのその後になるので、王妃の話は出てきません。(多分)

エピローグ

1章『アンジュ・ピトゥとカトリーヌ・ビヨが1794年2月15日にしたこと』

1793年~1794年の恐ろしい冬のある寒く、美しい朝、国王が死に、ジルベール、セバスティアンそしてビヨがアメリカに旅立ってから1年以上と少し過ぎた時、300~400名の人々が―つまりヴィレル・コトレのほぼ6地区にあたる人々がシャトー広場と市長室の中庭で、私たちの古い知人であり、ド・ロンプレ氏が婚姻を結んでいる二人の恋人が出てくるのを待っていた。

これらの二人はアンジュ・ピトゥとカトリーヌ・ビヨだった。ああ!イシドール・ド・シャルニー子爵のかつての恋人、そして小さなイシドールの母親をアンジュ・ピトゥ夫人になるように導くのにはたくさんの重大な出来事があった。

人々は途中でこれらの出来事のついて話し、あれやこれや言った。しかし出来事がどちらの方向に曲がろうが、彼らはピトゥの栄光と献身、そしてカトリーヌの賢明さをもたらした。ただ、夫婦はとても興味深く見えただけでなく、かわいそうにも思われた。多分彼らは群衆の中のどんな個々の男性や女性よりも幸せだったが、群衆はいつも哀れみかねたみで構成されている。この場合、思いやりの傾向にあり、従って群衆は同情した。

1793年1月21日の夜にカリオストロによって予言された出来事は速い進歩で進み、それぞれの後に消せない血の足跡を残した。

1793年2月1日、国民公会はアシニア紙幣の発行または政府の約束によって8億フランを増額することを投票した。これは総額31億フランのアシニア紙幣を増やした。

1793年3月28日、タレイランの動議で、国民公会は王党派の亡命者に対する勅令を通過させた。この勅令は彼らの国外追放を永久のものとし、彼らを法的に死んだものと見做し、彼らの所有物を共和国の利益として没収した。

11月7日、国民公会はローマ・カトリック教会によって教えられ、練習させられたものに代わって、合理的で合法的な形の礼拝の設立のための計画を示すために公教育の委員会を指示する投票を通過させた。

私たちはジロンド派の人権はく奪と死について話す必要はない。私たちはオルレアン公爵、王妃、バイイ、ダントン、カミーユ・デムーラン、そしてその他多くの人々の死刑執行について話す必要はない。これらの出来事はその反響をヴィレル・コトレにさえも送ったけれども、私たちが話す人々の上に影響はなかった。

没収の勅令の結果、ジルベールとビヨは亡命者と見做され、彼らの財産は没収され、売りに出された。8月10日に殺されたシャルニー伯爵の、そして9月2日に殺害された彼の伯爵夫人の財産も同様だった。

それゆえ、カトリーヌは国の財産と見做された農場から出て行かされた。ピトゥはカトリーヌの名前で、農場を開墾したいと思った。しかし穏健派となっていたピトゥは彼自身いくばくかの疑いを持たれた。賢明な人々は彼に国の命令に行動でも言葉でも反対しないように忠告した。カトリーヌとピトゥはそれゆえアラモンに引きこもった。

最初、カトリーヌは以前二度そうしていたように、老クルイの小屋に自分の住所を持つことを考えていた。しかし、彼女がオルレアン公爵の前猟場管理人の家のドアの前に姿を現した時、彼は唇に指を置き、沈黙の合図をし、不可能であることを示すために頭を振った。この不可能は彼女の古い場所がすでに占有されている事実から生じていた。法律に不宣誓の聖職者が力強く強要されていた。そしてフォルチエ神父が宣誓をせず、もし彼がすでに自分自身を追放していなかったら、追放されていただろうことは容易に理解できる。国境を越えるのに有利ではない時に彼の追放はヴィレル・コトレの家―そこに彼は妹のアレクサンドリーヌ嬢を彼の物を見張るために残した―、を捨てることに限られていた。そして老クルイに避難場所を求め、二人ともオルレアン家に古い関係があった者同士という理由で、老クルイは神父に避難場所を与えることを強いられていることを感じた。老クルイの小屋は思い出すかもしれないが、地面を掘って作った隠れ場以上のものではなく、たった一人の人間が泊まるにも乏しいものだった。イシドール子爵がカトリーヌの便宜のために、彼らの子供が生まれる前に付け加えた差し掛けの小屋でさえ、聖職者、カトリーヌ、そして小さなイシドール、更に老クルイ自身にとって十分な余地はなかった。それから私たちはビヨ夫人が亡くなった時のフォルチエ神父の耐えがたい振る舞いもまた思い出さなければならない。カトリーヌは聖職者が自分の母親の埋葬を拒否したことを容赦できるほど十分なキリスト教徒ではなかった。例え彼女が彼を許すくらい十分なキリスト教徒だったとしても、彼はあまりにも十分なカトリック過ぎて、彼女を容赦することができなかっただろう。それゆえ、彼女はクルイの小屋に住むというすべての考えを放棄しなければならなかった。

それからプルーへの道にアンジェリク伯母の家とピトゥがアラモンで借りている、2~3つの部屋を持つ貸し部屋があった。アンジェリク伯母の家は考えられなかった。もしそのようなことが可能だったとしても、革命がどんどん遠くに進んでいき、老女はますます根性がねじ曲がっていた。そして彼女はこれが信じられないように見えるほど、どんどん痩せていった。アンジェリク伯母のこの致命的で身体的な変化はその他の至るところのように、ヴィレル・コトレの小教区の教会が閉鎖され、公教育委員会によって考案された合理的で合法的な礼拝を待っているという事実から生じていた。教会が閉鎖されるということはアンジェリク伯母の主要な収入を構成していた椅子の貸出が全く無くなったということだった。そして以前より彼女を痩せさせ、意地悪にしたのはこの彼女の資産の麻痺だった。私たちはビヨとアンジュ・ピトゥによるバスティーユの略奪についての話がよく聞かれ、彼女の甥または農場主が首都でのあらゆる大騒動の前日に大急ぎでパリに出発しているのを見て、彼女はフランス革命がアンジュとビヨによって指揮され、市民ダントン、マラー、ロベスピエール、そしてその他の人々はこれら二人の管理者の長の二番手であったことを少しも疑っていなかった。私たちはアレクサンドリーヌ嬢が彼女にこれらの道理に合わない考えを促進し、ビヨの国王殺しの票が狂信的な強い嫌悪感を度を超した状態まで上げたことを十分理解できる。なので、カトリーヌをアンジェリク伯母の元に置くことは考えられなかっただろう。唯一残った場所はアラモンの小さな家の中のピトゥの部屋だった。しかし、どうやって3人と言うことができない2人が、最も悪い種類の醜聞を引き起こすことなしに、この小さな家に住むことができただろうか?これはカトリーヌにとってクルイ岩に住むことを考えることより不可能にさえ思えた。

そこでピトゥは彼の友人であるデジレ・マニケの理解を求めることを決心した。価値のあるアラモン人はすぐに理解を与え、ピトゥはあらゆる種類の労働を支払うことによって報いた。これらすべてが哀れなカトリーヌに共同体に好ましくない立場を与えた。ピトゥは彼女に友人としてのあらゆる優しさ、兄弟としてのあらゆる親切を惜しみなく与えていた。しかし彼女は彼女がピトゥを愛しているのは友人としてでも兄弟としてでもないと感じていた。小さなイシドールもこれを感じていた。というのは、哀れな少年は自分の父親を知るという幸せを決して持たなかったけれども、彼はピトゥを彼が子爵を愛していただろうかのように―多分それ以上に愛していた。と言うのはもしピトゥが母親の崇拝者なら、彼は彼女の子供の奴隷だったと言わなければならないからだ。この腕の立つ戦略家はカトリーヌの心に入り込む一つの手段は彼女の子供によって開けられた小道を通って行くことだということを知っていた。しかしながら、私たちはこの種の計算は正直なピトゥの感情を決して傷つけないと急いで言わなければならない。ピトゥはこの話の早い章の中で、そして彼の名前―純粋で忠実な若者を持つ人間であることを私たちが知っているものを残していた。そしてもしこれが―彼が成人になったことで、彼の中に変化を与えていても、彼は今までより献身的で、ひたむきになった。

これらすべての特性はカトリーヌを感動のあまり涙に暮れさせた。彼女はピトゥが彼女を熱烈に愛し、崇拝と熱狂の限界まで彼女を愛していることを感じていた。そして彼女はしばしば自分自身にそのような大きな愛情、そのような完全な献身に対して、友情以上のもっと優しい感情で報いることができると感じていた。哀れなカトリーヌはピトゥと彼女の子供は別として、この世で全くたった一人きりと感じていた。彼女はもし自分が死んだら、小さなイシドールはこの世にピトゥ以外の友人を持たないだろうと理解していた。従って、少しずつカトリーヌはピトゥに彼女の力の及ぶところで与える唯一のお礼として、彼に彼女自身を心も体も与える心づもりをほとんどしているということが生じた。しかしながら、ああ!彼女の最も早い愛と彼女の若さの芽吹き、芳しい花は今や天に植え替えられていた。6ケ月近くが経過した。その間カトリーヌは彼女の決意を彼女の心の片隅で、いやむしろ胸の奥底で注意深く見守り続けた。と言うのは、彼女はこの新しい考えに自分自身を全く慣らすことができなかったからだ。

半年の間、ピトゥは毎朝愛想の良い笑顔で挨拶され、毎晩優しい握手で迎えられていたが、彼はカトリーヌの感情の中でそのような彼の願いの逆転現象が起きているということを思いもよらなかった。しかし、ピトゥの献身と愛情はお礼の望みから生じたものではなかったので、彼は彼女の変化した感情を知らなかったけれども、彼女をどんどん愛し、どんどん献身的になっていった。

アラモン国民衛兵の隊長の感情の中に微かな変化を生み出すことなしに、これはピトゥとカトリーヌの両方が墓に入るまで、またはピトゥがピレモンと同じくらい年老いて、カトリーヌがボーシスと同じくらいの年になるまで続いていたかもしれなかった。そこでカトリーヌが最初に話さなければならないということになった。―つまり、女性的なやり方で話すということだ。

ある晩、彼女は彼に手を差し出す代わりに額を差し出した。ピトゥはこれはカトリーヌ側の不注意だろうと思い、その不注意を利用することはせず、後ずさりした。カトリーヌは彼の手を離す代わりに、彼を彼女に引き寄せ、額だけでなく、頬も与えた。ピトゥはまだ躊躇ったままだった。このすべてを見ていた小さなイシドールが言った。「パパ・ピトゥ、ママン・カトリーヌにキスして!」「ああ、何と!」ピトゥは死人のように青ざめながら、つぶやき、カトリーヌの頬に彼の冷たい震える唇で触れた。子供を抱き上げ、彼女はピトゥの腕の中に子供を預け、言った。「私は私の子供をあなたにあげるわ、ピトゥ。あなたは母親も奪いたくない?」その瞬間、ピトゥの頭はぐるぐる回った。彼は目を閉じ、まだ子供を胸に抱いたまま、椅子の中にうずくまり、もう1つの心だけが理解していたその心の繊細さを持って、叫んだ。「ムッシュー・イシドール、僕の親愛なるムッシュー・イシドール、僕はあなたをどんなに愛していることか!」

イシドールはいつも彼をパパ・ピトゥと呼んでいた。しかしピトゥはいつも子爵の息子にムッシュー・イシドールと言っていた。ピトゥはカトリーヌは主に子供に対する愛情のために進んで彼自身を愛そうとしていることを感じていた。そしてそれゆえ彼は完全に「僕は何てあなたを愛しているんだ、カトリーヌさん!」とは言えなかった。「僕は何てあなたを愛しているんだ、ムッシーウ・イシドール!」とは言えても。

ピトゥが母親より子供を愛しているというこの点を理解されながら、彼らは結婚について話した。ピトゥは言った。「僕は急がないよ、カトリーヌさん。あなたの時間をかけるんだ。でももしあなたが喜んで僕を幸せにしたいのなら、あまり長くさせなくていいよ。」カトリーヌは1ケ月だけ要求した。3週間の終わりに、ピトゥは制服を全部身に着けて、カトリーヌ・ビヨ嬢との結婚式に参加してくれるように頼みに、アンジェリク伯母の元に丁寧な訪問をした。アンジェリク伯母は浪費する甥が来ているのを見て、彼がまだ遠くにいる間、急いでドアを閉めた。しかしピトゥはそれにもかかわず、もてなしの悪い玄関に向かって歩き続け、静かにドアを叩いた。

「そこに来たのは誰だい?」アンジェリク伯母が最も耳障りな調子で言った。

「僕ですよ、あなたの甥ですよ、親愛なるアンジェリク伯母さん!」

「あっちへお行き、この9月男め、この虐殺者作りめ!」老女が言った。

「伯母ちゃん、僕はあなたが喜ぶ、そして僕に大きな幸せを与えてくれるちょっとしたお知らせをしに来たんですよ。」

「何の知らせだい、このジャコバンめ!」

「ドアを開けて、話をさせてください。」

「ドア越しに話すんだ。私はそんなならず者のためにドアを開けないよ。」

「それはあなたの最後の言葉ですか、親愛なるアンジェリク伯母さん?」

「私の最後の言葉だよ!」

「そうですか、僕は結婚します。」

ドアが魔法を掛けられたかのように開いた。

「誰とだい?」

「カトリーヌ・ビヨさんです!」

「恥知らず!悪党!馬鹿者!あの浮気女と結婚する―ふん!あっちへ行け、お前に私の呪いをかけてやる!」傲慢さでいっぱいの身振りで、彼女の乾いた黄色い手を差し出し、彼女の心と家庭から甥を追い払った。

「伯母ちゃん、僕にとってはあなたの呪いはあまりにもお馴染み過ぎて、他の人たちのものより全然気にならないことを理解してくださいよ。それにもかかわず、僕はあなたに丁寧に僕の結婚を知らせたんですよ。僕は報告しました。儀式は終わりです。では、さようなら!」

手を三角帽に上げて、ピトゥはアンジェリク伯母に挨拶し、プルーへ再び歩き始めた。

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全文翻訳です。ピトゥとカトリーヌ、とうとう結婚することになりました。しかしピトゥはカトリーヌの心中を思いやり、自分の気持ちに正直になれないところがかわいそうです。

2章『甥のカトリーヌ・ビヨとの結婚の告知によってアンジェリク伯母にもたらされた影響』

ピトゥはオルメ通りに住むド・ロンプレ氏の家に彼の結婚を知らせに行った。市民ロンプレはアンジェリク伯母のような偏見は持たず、ピトゥが行おうとしている良い行動に対して祝辞を述べた。ピトゥは聞きながら、全く驚いた。彼は自分自身の幸せを達成することが親切な行為にもなるということを理解できなかった。

善良な共和主義者として、ピトゥは今共和国に対して感謝以上の思いをしていた。教会での結婚が禁止されたことによって、結婚予告とその他あらゆる遅い予備手段が廃止されたからだ。市民ロンプレと市民ピトゥの間で次の土曜日にカトリーヌとアンジュは市役所で結婚をすることが同意された。

次の日の日曜日は委員によって指定されていたビヨの農場とブルソンヌ城が売りに出される日だった。農場は少なくとも40万フラン、城は少なくとも60万フランの値が付けられていた。しかし、これらの値段はアシニア紙幣で見積もられており、この紙幣は価値を恐ろしく下げ始めていた。ルイ金貨は通常正金で約24フランの価値があった。しかし同じルイ金貨は今やアシニア紙幣では920フランの価値があった。本当に、もはや本物のルイ金貨は流通していなかった。

ピトゥはカトリーヌによい知らせを伝えに戻った。しかし彼は2~3日結婚を早めることを許していたので、変化は彼女を不快にしないと思っていた。カトリーヌはどんな不満も明らかにしなかった。従ってピトゥは彼の名前が保証するように、天使の中にいた。しかしカトリーヌはもう一度ピトゥがアンジェリク伯母の元を訪ね、結婚式の正確な時間を知らせ、式に賛成して、招待するよう強く主張した。老女はピトゥの唯一の親戚だった。全く優しい親戚ではなかったけれども、ピトゥにとってすべての社会的必要条件を果たすにふさわしいことだった。

木曜日の朝、それゆえピトゥは彼の伯母に二度目の訪問をするために、ヴィレル・コトレに行った。家が見えて来た時、9時の時報が鳴った。この時アンジェリク伯母はドアにいなかった。そしてしかもドアは閉められていた。あたかも彼女がピトゥを予期していたかのごとく。ピトゥは彼女が外出したのかと思った。そしてこの状況を喜んだ。彼は訪問をし、優しく、尊敬の念に満ちた手紙が彼が非常に怖がっている話の代わりを十分にしてくれるだろうから。若者はとりわけ良心的だったので、いつもよりも速くドアを叩いた。そして彼のノックに対して誰からも反応がないので、彼は伯母の名前を呼び始めた。名前を呼ぶこととドアを叩くというこの二重の音で、近所の人が姿を現した。

「ああ、ファゴ母さん、あなたは僕の伯母がどこに出かけたかご存知ですか?」

「彼女は返事をしていないの?」ファゴ母さんが答えた。

「ええ、あなたがご覧のとおりです。多分彼女は出かけたのだと思います。」

ファゴ母さんは頭を振り、答えた。「私は彼女が出掛けるのを見ていないよ。うちのドアは彼女の家のドアに面している。それに彼女が起きた時、彼女が彼女の木の靴の中に入れるための暖かい灰をもらいに私の家に来ないなんてことはめったにないんだよ。彼女はそれで一日中暖を取っているんだから。そうよねえ、ファロレさん?」

この質問は今ドアを開けた新しい登場人物に話しかけられた。音を聞いて、彼は姿を現し、会話に加わった。

「どうしたんです、ファゴ夫人?」

「私はアンジェリク伯母さんが出掛けていないと言っていたところだったんですよ。あなたは彼女を見ました?」

「いや、そして私は危険を冒して彼女がまだ中にいると言うよ。というのはもし彼女が起きて、出掛けたのなら、鎧戸は確実に開けられているからだ。」

「本当だ!」ピトゥが言った。「ああ、僕の哀れな伯母さんに何か起こったに違いないってことですね?」

「ありえるわね。」ファゴ母さんが言った。

「ありえるかも以上だ。実際にあり得る!」市民ファロレが警句的に言った。

「彼女は誓ってとても愛情のこもった伯母ではなかった。」ピトゥが言った。「気にするな、僕は彼女が苦しんでいるのを悲しまなければならない。―僕たちはどうやって見つけられるでしょう?」

「難しいことはないよ。」3番目の隣人が言った。「きみは錠前屋のリゴレを呼びにやるだけでいい。」

「もしそれがドアを開けることなら、」ピトゥが言った。「その遅れは無駄でしょう。というのは僕はかつてよくナイフを使ってドアを開けていたんです。」

「おお、それで開けなさい、坊や」ファロレが言った。「私たちは悪い意図なくそれが処理されることを見る目撃者になることを引き受けるよ。」

ピトゥはナイフを取り出した。それからそのような重大な出来事に一緒に引き寄せられた12名の人々の面前で、かつて彼の少年時代に家に入るためのこの手段を一度以上利用していたことを証明する明らかな器用さを持って、彼は仕事を始めた。差し金を受け口から外した。ドアが開いた。部屋の薄暗さは完璧だった。しかし開いたドアから入ってきた薄暗い冬の朝の薄暗い光で近所の人々はアンジェリク伯母がベッドの上に横たわっているのを見ることができた。ピトゥは二度彼女を名前を呼んだ。「アンジェリク伯母さん!アンジェリク伯母さん!」老女は動かないままだった。そして答えなかった。ピトゥは近づいて、彼女の身体を掴んだ。「ああ!」彼は言った。「彼女は冷たく、硬直している。」誰かが鎧戸を開けた。アンジェリク伯母は死んでいた!

「何て不幸なんだ!」ピトゥは言った。

「ああ」ファロレが言った。「そんなに大きな事じゃないよ。彼女はきみをとても愛しすぎていたわけじゃない、このきみの伯母は。」

「そうかもしれない。」ピトゥが言った。「でも僕は彼女を十分に愛していたんです。かわいそうなアンジェリク伯母さん!」そして彼が話している時に、二つの大きな涙が善良な男の頬を流れ落ちた。そして彼はベッドの側に跪いた。

「さあ、ピトゥさん。」ファゴ母さんが言った。「もしあなたが助けが必要なら、私たちは指示に従いますよ。―まあ私たちは結局隣同士なんですから。」

「ありがとう、ファゴ母さん。あなたの息子は近くにいますか?」

「ええ、―ファゴタン、来なさい!」善良な婦人が叫んだ。

14歳の少年が敷居に現れた。「僕はここです、ファゴ母さん。」

「じゃあ。」ピトゥが言った。「彼にアラモンまで走ってくることを頼みたい。そしてカトリーヌに不安に思わないようにと伝えて。でも僕が僕の伯母ちゃんが死んでいたのを見つけたことを伝えて。―かわいそうな伯母さん!」

彼は新しい涙を拭い、それから付け加えた。「彼女にヴィレル・コトレに僕が留まっていることを伝えて。」

「聞いたかい、ファゴタン?」ファゴ母さんが言った。

「はい。」

「じゃあ、お行き!」

「ソワッソン道路を経由して行くんだ。」実務に適したファロレが言った。「そしてレナル氏にアンジェリク伯母の古い小さな家に調べて欲しい突然死患者がいることを知らせるんだ。」

「聞いたかい?」母親が言った。

「はい。」少年が言った。そしてそれと共に足を伸ばして、ソワッソン主要路の方向に飛び出していった。それは本当にプルー通りの延長だった。

集まった人々は非常に増えた。今やドアの前に100名いた。みんなアンジェリク伯母の死について意見していた。卒中が原因だと言う人もいれば、心臓の小胞の破裂だという人もいた。彼女が衰弱死だと考えている人もいた。声を潜めて、全員が言った。もしピトゥがもっと遅くなかったら、彼は食器棚の上の棚かバターの陶製の壺の中かマットレスの下か靴の中敷きの中に宝物を見つけただろうと。

これらのおしゃべりの中でレナル医師が到着し、管財人によって先導された。今や老女が死んだことは知られていた。レナルが入り、ベッドに近づき、彼の手を胃や腹部に置き、死体を調べ、それからプルーの社会全体が大変驚いたことに、大昔の乙女は単に寒さ、そして多分飢餓で死んだことを宣言した。ピトゥの涙はその後さらに増えた。「かわいそうな伯母さん!かわいそうな伯母さん!僕は伯母さんはお金持ちだと思っていた!僕は彼女を一人ぼっちにしていた何て恥知らずなんだ。―ああ、もし僕が知ってさえいたら!―ありえない、レナル先生!ありえませんよ!」

「食料入れを見てごらん。そしてパンがあるかどうか見てごらん。納屋を見てごらん。そして薪があるかどうか見てごらん。私はいつも彼女がこのように死ぬことを予言していたよ。―年老いた守銭奴が!」

彼らは見た。木の箱には削りくずもなければ、食器棚には欠片もなかった。

「ああ、どうして彼女は僕に言わなかったんだろう?」ピトゥが叫んだ。「僕は彼女を暖めるために森に薪を探しに行っていただろう。彼女に食べ物を与えるために密猟しただろう。―あなた方の誤りだ!」哀れな若者は近くに立っていた隣人たちを非難しながら、続けた。「あなたがたはどうして僕に彼女が貧しかったことを教えてくれなかったのです?」

「私たちが彼女が貧乏だといわなかったのは、」ファロレが言った。「単に誰もが彼女を彼持ちだと思っていたからだよ。」

レナル医師はアンジェリク伯母の頭に布を被せた。そしてドアの方に行った。ピトゥは彼の後を走って行った。「あなたは立ち去らないですよね、レナル先生?」

「私がここで何ができるんだい。」

「彼女は本当に死んだんですか?」

医師は肩をすくめた。

「ああ、何てことだ!」ピトゥが言った。「寒さと飢えで死んだだなんて!」

レナルは若者に合図をした。そして彼は近づいた。「それでもやはり私はきみに高いところから低いところまで探すように忠告するよ!―わかったかい?」

「でも、レナル先生、あなたが彼女が飢えと寒さで死んだって言ったんですよ―。」

「寒さと飢えで死んだ守銭奴はいるが、まだ宝物は置いてあるよ。―黙っていなさい!」彼は唇に指を置き、そう付け加えて、立ち去った。

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全文翻訳です。な、何とアンジェリク伯母さん、死んでいました!あんなにひどい目に遭わされたのにピトゥときたら、この善人ぶりです。本当にその名の通り天使です。

3章『アンジェリク伯母の肘掛け椅子』

疑いなく、ピトゥはレナルが彼に言ったことをより深く熟考していただろう。しかし丁度その時彼はカトリーヌが子供を腕に抱いて走ってくるのを見た。アンジェリク伯母が飢えと寒さで死んだというすべての実際あり得ることが知られるや否や、彼女の隣人たちの彼女の葬式をするという心配はとても大きかった。カトリーヌの到着は最も時期を得た。ピトゥの婚約した妻として彼女は彼の伯母に対してそれらの問題を世話するのは自分の義務であることを宣言した。そして彼女はそうした。哀れな少女が30ケ月前、自分の母の遺体に払ったのと同じ敬意と共に。

ピトゥはその間埋葬の注文をした。アンジェリク伯母のような突然死の場合、法律的に翌々日まで埋葬を行うことができなかったので、遺体は少なくとも丸2日間地上に置いたままにしておかなければならなかった。結婚式同様、葬式についてもあらゆる宗教的な儀式が禁じられていたので、ピトゥは町長と、棺桶屋と堂守に会いに行く必要があっただけだった。

「ねえ、あなた。」カトリーヌがピトゥに言った。ピトゥは市民ロンプレを呼びに行くために帽子を受け取ったところだった。「このような不幸の後ですもの、私たちの結婚は1~2日延長した方がいいのじゃないかしら?」

「あなたがそう望むなら、カトリーヌさん!」

「もし私たちがあなたの伯母様をお墓に運ぶまさにその日に結婚と言うとても重要なことを行うのは奇妙に思われないかしら?」

「本当に重要なことだ、僕の幸せに関することだもの。」

「じゃあ、あなた、ド・ロンプレさんに相談してきて、そして彼が一番良いと思うことをして頂戴。」

「それならそれでいいよ、カトリーヌさん!」

「でも、そんな近くに公然のお墓があるところで結婚することは私たちに悪運をもたらすかもしれないわ。」

「ああ、そのことに関してなら。」ピトゥが言った。「僕があなたの夫になる瞬間、僕は僕を十分飲み込む悪運を否定するよ。」

「親愛なるピトゥ」彼女は手を伸ばしながら言った。「月曜日まで待って。私が私たちの願いと礼儀正しさをできる限り近くに一緒にもたらそうとしていることを分かってくれるわね。」

「2日間だ、カトリーヌさん!かなり長いよ!」

「十分だと思うわ。」カトリーヌが言った。「一人の人がすでに5年待っている時に―」

「多くのことが二日間に起こるかもしれない!」ピトゥが言った。

「それにもかかわらず私はあなたを愛しているわ、親愛なるピトゥ。そしてもしあなたが唯一のことを心配に思うなら―。」

「たった一つだ!そう、本当に、たった一つだよ、カトリーヌさん!」

「ええ、その場合、―ここにいらっしゃい、イシドール―!」

「はい、ママン。」子供が言った。

「パパ・ピトゥに言いなさい。彼に言って。『心配しないで、パパ・ピトゥ!ママンはあなたを愛している。そしてあなたをいつも愛しているだろう。』って」

子供は彼女が言ったことを柔らかい若い声で繰り返した。「心配しないで、パパ・ピトゥ!ママンはあなたを愛している。そしてあなたをいつも愛しているだろう。」

この保証で、ピトゥは困難を一層遠くに置き、ド・ロンプレ氏の元へ出掛けた。その時間の終わりに彼が戻ってきた時に、埋葬と結婚式の両方についてすべての準備をし、予め支払いもした。残りのお金で二日間に十分な燃料と食料を買った。薪を必要とする時が来ていた。と言うのはそのような哀れな古い家ではあらゆる割れ目から風が吹き抜け、人が簡単に寒さで死んでしまうかもしれなかった。本当にピトゥはカトリーヌが寒さで震えているのを見た。

彼女の願いに従って、結婚は月曜日まで延期された。二日の介在する夜と昼の間、ピトゥとカトリーヌはお互いとそして家から一瞬も離れなかった。ピトゥが起こした暖炉の大きな火にもかかわらず、風は氷のように鋭くこっそりと入ってきて、ピトゥはアンジェリク伯母が飢えではなく、きっと寒さで死んだに違いないと宣言した。

遺体を動かす日がやってきた。行程は短かった。というのはアンジェリク伯母の家は墓地のすぐ近くだったからだ。プルーの住民全員と多くの他の町民が亡くなった女性の後を最後の休息所まで従った。田舎では男性と女性両方が墓にいくことになっていた。ピトゥとカトリーヌは喪主だった。儀式が終わった時にピトゥは出席者に故人の女性と自分の名前で感謝をし、聖水の一滴が年老いた乙女の墓にかけられた後、みんなピトゥの前から立ち去った。カトリーヌだけが残った。ピトゥは彼が彼女を残した方に振り返ったが、彼女はもはやそこにはいなかった。というのは彼女は小さなイシドールと共に厚板のところに跪いていた。その板の角の1つ1つには糸杉が植えられていた。これはビヨ夫人の墓だった。4つの糸杉はピトゥが森から持ってきて、ここに植えたものだった。彼はカトリーヌの敬虔な仕事を邪魔したくなかった。しかし、彼女は祈りを終えた時に恐ろしく寒くなっているだろうと思い、大きな火を起こす目的で、家に走って行った。不幸なことに彼の良い行いに対して1つのことが立ちはだかっていた。二日間が終わった朝だったので、彼が蓄えていた薪は使い果たされていた。

ピトゥは耳を引っ掻いた。彼は残していたお金をパンと薪を買うことに遣っていた。彼はその瞬間に必要なものとして生贄に出来る古い家具がないかどうか辺りを見回した。大きな価値はなかったけれども、木製のこね桶とベッドの骨組みがまだ使える状態だった。しかし、肘掛け椅子は長い間アンジェリク伯母以外には誰にとっても価値がないものになっていた。事実老嬢を除いて誰も敢えてそれに座ろうとはしなかった。それは救いようがなく、接合部の関節がはずれてガタガタになっていたからだ。肘掛け椅子は告発されて立っていた。ピトゥは革命的裁判風に進めた。判決が通過するや否や、刑が執行された。彼は片膝を年月で黒くなったモロッコ皮の座面に置き、両手で1つの柱を掴み、引っ張った。3度引っ張って、腕が暴露した。肘掛け椅子はあたかもこの手足切断に深い苦悩を示すかのように、奇妙なうめき声を発した。もしピトゥが迷信を持っていたなら、彼はアンジェリク伯母の魂が古い肘掛け椅子を取り囲んでいると信じたかもしれない。本当にそうだった!ピトゥはこの世に1つの偶像崇拝しか持っていなかった。それはカトリーヌについてだったので、肘掛け椅子はカトリーヌのための賭け金として有罪判決を受けた。もしタッソーの誌的な森の魔法にかけられた木々のように多くの血を流し、多くのうめき声を挙げたなら、肘掛け椅子は同じように粉々になることを身震いしたかもしれなかった。ピトゥは等しく元気いっぱいの腕でもう一方の柱を掴んだ。そしてその残骸、今や廃墟になりつつあるところからもぎ取った。もう一度肘掛け椅子が奇妙な金属音を発した。ピトゥはまだ情け容赦がなかった。彼は足で家具の手足を切り取られた部分を掴んだ。そして粉々に砕くために、力いっぱい床に叩きつけた。

この時肘掛け椅子が2つに壊れた。そしてピトゥが非常に驚愕したことには、ぱくりと開いた傷口からぬるぬるした血の塊ではなく、金が噴出した。アンジェリク伯母は銀で24フラン集めると、いつもルイ金貨に交換し、それを肘掛け椅子に隠していたことが思い出されるだろう。ピトゥは度肝を抜かれた。彼は容易には信じられないことと驚愕で震えた。彼が最初に考えたことはカトリーヌと小さなイシドールのところに走って行って、彼が見つけた宝物を持って行って、見せるということだった。しかし恐ろしい考えが彼を引き留めた。もしカトリーヌが彼が金持ちだと思ったら、彼女はまだ彼と進んで結婚してくれるだろうか?彼は頭を振った。「いいや、彼女は僕を拒否するだろう!」彼は考えた。一瞬彼は動かないままで、考えに没頭した。それから笑顔が彼の顔を照らした。疑いなく、彼はこの予期せぬ幸運に付随した困惑の出口を見つけたのであった。彼は床にあった金貨を集めた。ナイフで椅子の座面を切り開き、一番遠い角まで探して、すべての髪の詰め物を引っ張り出した。椅子のあらゆる部分がルイ金貨でいっぱいになっていた。有名な雄鶏―『アンジュ・ピトゥ』で語られている伯母と甥の間の恐ろしい場面が繰り広げられた鶏―をアンジェリク伯母が料理するあの大きな壺を十分いっぱいにするくらいだった。ピトゥはルイ金貨を数えた。1550枚あった。ピトゥは1550ルイ―つまり37200フランの金持ちになった。あらゆるルイ金貨はアシニア紙幣で920フランの価値があったので、ピトゥは今や142万6千フラン、ほぼ150万―有名な王妃のダイヤモンドの首飾りと同じ金額―の価値があった。

何という瞬間にこの膨大な宝物が彼の元にやってきたのか!彼が薪を買うお金もなく、古い椅子を彼の愛しいカトリーヌを暖めるために壊すことを余儀なくされていた時に!ピトゥがそんなに貧乏で、天気がそんなに寒く、肘掛け椅子がそんなに古かったことはなんと幸運だったのか。この状況の組み合わせがなければ、誰が知っただろう?このような貴重な相続が起こったかもしれないことを。ピトゥはルイ金貨をポケットに詰め込み始めた。それから彼は元気いっぱいに肘掛け椅子のあらゆる破片を振り、細かく砕いて、暖炉に積み上げた。そして火打ち金を打った。一部は火打石に一部は彼の震える指に。ついに彼はほくちを燃やし、不安定な手で薪の山に火をつけた。

その時だった。カトリーヌと小さなイシドールが寒さに震えながら戻ってきた。ピトゥは少年を胸に抱き、カトリーヌの冷たい手にキスをして、走り去って、言った。「僕は生きるために必要なものの世話をしに出掛けてくるよ。暖まっていて、僕を待っていて。」

「パパ・ピトゥはどこに行くの?」イシドールが尋ねた。

「わからないわ。」カトリーヌが言った。「でも一つ確実なことがあるわ。彼がとても速く行く時は自分のためでなく、あなたか私のために忙しい時なの。」カトリーヌは言ったかもしれない。「あなたと私のために」と。

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全文翻訳です。アンジェリク伯母さん、やっぱり隠し財産を持っていました!しかもファゴ母さんのところに灰をもらって、それで暖を取っていたというドケチぶりなのに、こんな大金を貯めていたとは・・・本当にいい時に死んでくれました。というかやっとアンジェリク伯母さん、死んでいいことをしてくれましたねって感じです。ピトゥ、報われたよ・・・

4章『ピトゥがアンジェリク伯母の肘掛け椅子で見つけたルイ金貨でしたこと』

ビヨの農場とシャルニーの城の公開競売が行われるのは翌日だったことを忘れてはならない。農場は最も低い価格で40万フランの値が付けられ、一方城は60万フランの価値があった―どちらもアシニア紙幣で―ことを思い出すだろう。その日が来た時、市民ロンプレは見知らぬ所有者のために両方の財産を総額1350ルイ金貨―つまり124万2千アシニアフランで購入した。彼はその財産を現金で支払った。これは日曜日、ピトゥとカトリーヌの結婚の日の前夜に行われた。

その日曜日の朝早く、カトリーヌは、婚姻の前の日にげばげばしい女性たちが身を任しそうななまめかしい準備をするためでなく、アラモンを出発した。多分彼女も村に、彼女が子供時代を過ごし、とても幸せで、そしてとても残酷に苦しんだ場所である美しい農場を彼女らが売っている場所のすぐ近くに留まることを気にかけていなかった。

次の日の11時、群衆が市長室の前に集まっていて、力強くピトゥに対して同情と賞賛の両方をしていた。とても完全に破滅した少女―幸運の損失によって一人になったのではなく、子供を持つことになったことによって。と言うのは、この子供は彼女が愛情込めて望んでいたようにいつか彼女自身より金持ちになる代わりに、今は母親よりもずっと貧乏で、従属さえしていたからだ。―と結婚することに対して。群衆が外側で同情し、賞賛している間、市民ロンプレはピトゥにその時代の慣例に従って、言った。「市民ピエール・アンジュ・ピトゥ、あなたはあなたの妻として女市民アンヌ・カトリーヌ・ビヨを迎え入れますか?」そしてカトリーヌに言った。「女市民アンヌ・カトリーヌ・ビヨ、あなたはあなたの夫としてピエール・アンジュ・ピトゥを迎え入れますか?」そしてピトゥは感情で震える声で、カトリーヌは最も穏やかな声で、二人とも肯定的に答えた。市長は法の名において、二人の若者たちが今結婚したことを宣言し、小さなイシドールに来て、彼と話すように合図をした。小さなイシドールは市長の机の上に置かれた。

「私の子供よ、」市長が言った。「ここに書類がある。きみはこれをパパ・ピトゥがママン・カトリーヌを家に連れて行った後に、彼女に渡すんだ。」

「はい、ムッシュー。」子供は小さな手に書類を受け取りながら、舌足らずな言葉で言った。

全てが今終わった。ピトゥ以外の見物人が大きく驚いたことには、ピトゥはポケットから5ルイ金貨を取り出し、それを市長に差し出し、簡単に言った。「市民市長、哀れな人たちに為に!」

カトリーヌは微笑み、言った。「それでは私たちはお金持ちな人になったのね?」

「人が幸せな時はお金持ちなのさ、カトリーヌ。」ピトゥが答えた。「そしてあなたは僕をこの世で最もお金持ちにしたんだよ!」

彼は彼女に腕を差し出し、彼女は優しくもたれかかった。彼らは群衆がドアで彼らを待っているのを見つけた。結婚した夫婦は大喝采を受けた。ピトゥは友人たちに感謝し、心から握手をした。カトリーヌも友人たちに挨拶し、右から左へお辞儀をした。

その間ピトゥは右に曲がった。「あなたはどこに行くつもり、私のお友達?」カトリーヌが言った。

事実、もしピトゥがアラモンに戻るつもりなら、彼は公園を通って、道を左に取らなければならなかった。もし彼がアンジェリク伯母の家に戻るつもりなら、シャトー広場まで右に行っただろう。それではなぜ彼はフォンテーヌ広場の方に行ったのか?それはカトリーヌが知りたいことだった。

「おいで、僕の最愛のカトリーヌ!」ピトゥが言った。「僕はきみが再び見ることを本当に喜んでくれる場所に連れて行くつもりだ。」

カトリーヌは彼が導く道を進んだ。しかし彼らを見た人々は言った。「彼らはどこに行くつもりなのだろう?」

ピトゥはフォンテーヌ広場を止まらずに横切り、オルメ通りを行き、その先まで行って、小道を曲がった。そこは6年前彼がロバに乗っているカトリーヌを見た場所だった。―その日彼はアンジェリク伯母によって家から追い出され、どこに頭を置いていいのかわからない日だった。

「私たちはピッスルーに行くんじゃないわよね?」カトリーヌが夫を止めながら言った。

「お願いだから、僕についてきて!」ピトゥが言った。

カトリーヌはため息をついたが、彼と共に小道を通り抜けた。それは平原につながっていた。10分歩いた後、彼らは小さな橋に到着した。そこはかつてピトゥがイシドール子爵の突然のパリへの出発の際に死んだように気絶していたカトリーヌを見つけたところだった。そこで彼女は立ち止まり、言った。「ピトゥ!私はこれ以上遠くに行けないわ!」

「ああ、カトリーヌさん―空ろの柳の木までだけだから。」

それはピトゥがよくイシドールの手紙を置き、返事として貴族の若い恋人に宛てた手紙を見つけた柳だった。カトリーヌは再びため息をついた。そして歩き続けた。しかし柳の木のところで彼女は言った。「さあ戻りましょう、お願いだから!」しかしピトゥは彼女の腕に手を置き、言った。「あと20歩だから、カトリーヌさん!それが僕のお願いの全てです!」

「ああ、ピトゥ!」カトリーヌはとても咎めるような口調で言ったので、立ち止まるのはピトゥの番だった。そして言った。「ああ、カトリーヌさん、―僕は―僕はあなたをとても幸せにするべきだと考えたのです!」

「あなたは私が育てられ、私の両親のものであり、私のものになるべきだった、そして昨日売られて、まさに名前も知らない見知らぬ人の手に渡った、農場を見るために私を連れてくることで私を幸せにすると思ったの?」

「カトリーヌさん、あと20歩だけ。それが僕のお願いの全てです。」

20歩で彼らは壁の角を曲がった。それは彼らに農場の大きな門の光景をもたらした。この門の周りには労働者、荷馬車の御者、馬丁、乳搾り女のグループが老クルイを頭にして、集まっていた。それぞれの召使は花束を持っていた。

「ああ、わかったわ!」カトリーヌが言った。「新しい所有者が来る前に、古い召使たちが私に別れを言うためにあなたは私をもう一度ここに連れて来たかったのね?ありがとう、ピトゥ!」

彼女の夫の手と小さなイシドールの手を落とし、彼女はこれらの善良な人々の前に歩いて行った。彼らは彼女を取り囲み、農場の家の入口の間まで彼女を導いた。ピトゥは小さなイシドールを腕に抱いた。―子供はまだ町長によって与えられた2枚の書類を持っていた。―そしてカトリーヌの後を追った。

若い妻は大きな入口の間の真ん中に座らせられていて、あたかも夢から覚めたいと思うかのように両手で額をなでつけていた。

「お願いだから、ピトゥ。」彼女は尋ねた。「彼らは私に何と言っているの?」彼女の目は取り乱し、彼女の声は興奮していた。

「私の愛しい旦那様、私は彼らが私に言っていることが理解できないのよ!」彼女はすぐに付け加えた。

「多分あなたの子供が持っている書類があなたがその全てを十分理解するのを手伝ってくれると思うよ、愛しいカトリーヌ!」ピトゥが言った。そして彼はイシドールを優しく彼の母親の側に押した。カトリーヌは子供の小さな手から2枚の書類を受け取った。

「読んで、僕の妻よ、読んで!」ピトゥが言った。カトリーヌは二つの書類の一つを開き、読んだ。

『これはブルソンヌ城とそこに付随する財産を女市民カトリーヌ・ビヨの未成年の息子であるジャック・フィリップ・イシドールのために、昨日1794年2月14日に私に買われ、支払われたことを証明する。そしてそれゆえ、前述のブルソンヌ城と付随する土地は正当にこの未成年の息子に属すことを証明する。 ド・ロンプレ ヴィレル・コトレ市長』

「これはどういう意味なの、ピトゥ?」カトリーヌが尋ねた。「あなたは私がこのすべてを一言も理解できないことがわからないの?」

「もう一つの書類を読んで!」ピトゥが言った。

もう一つの書類を開き、カトリーヌは次のように読んだ。

『これはピッスルーと呼ばれる農場と付属の建物の全てが女市民アンヌ・カトリーヌ・ビヨのために昨日1794年2月14日に私に買われ、支払われたことを証明する。そしてそれゆえ彼女はこの農場とすべての付属する建物の唯一の法の認める所有者であることを証明する。 ド・ロンプレ ヴィレル・コトレ市長』

「お願いだから、」カトリーヌが言った。「これは何を示しているか教えてちょうだい、さもなければ私は気が狂ってしまうわ!」

「それが示すのはね。」ピトゥが言った。「僕がアンジェリク伯母さんの古い肘掛け椅子から1550ルイ金貨を見つけた事実の恩恵なんだよ。―僕があなたたちがお葬式から戻ってくるのに対して、火をつけようとして壊していたものからのね。―ブルソンヌの財産と城はシャルニー家から、そしてピッスルーの農場はビヨ家から離れてはいけないんだ。」

それからピトゥは話し始めた。私たちがすでに読者に与えた話を。

「ああ、ピトゥ!」カトリーヌが言った。「それではあなたはポケットの中に薪を買うルイ金貨があったのにあの古い椅子を壊して焼き尽くす勇気を持っていたのね!」

「カトリーヌ、」ピトゥが言った。「あなたは家に帰ってこれたんだよ。別のやり方で火を起こしたら、薪を買う必要があった。そしてそれが家をもたらしてくれたんだよ。冷たさがあなたを見つけていただろう間にね。」

カトリーヌは両腕を広げた。ピトゥは小さなイシドールを前に押しやった。

「あなたもよ!あなたもよ!愛するピトゥ!」カトリーヌが言った。一つの抱擁の中で、彼女は息子と夫を抱きしめた。

「ああ、何てことだ!」ピトゥは喜びで窒息しながら呟いた。そして同時に老嬢への感謝のしるしに最後の涙を流した。「彼女は寒さと飢えで死ぬべきだったと思うことにするよ!かわいそうなアンジェリク伯母さん!」

「本当に」大きな荷馬車の御者が元気のよいかわいい小さな農場娘にピトゥとカトリーヌを指さしながら言った。「本当に、どんな方法でも死にそうに見えない二人だ!」

<完>

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全文翻訳です。ピトゥはアンジェリク伯母さんの遺産でシャルニー家の城とビヨの農場を買い戻していたんですhappy02!!もうピトゥ、どこまでもいい奴happy02!!ピトゥがこんなにもいい奴だったので、この話も最後で救われたという気がします。シャルニー3兄弟とアンドレはピトゥ、カトリーヌ、小さなイシドールによって供養されるでしょう。もうありがとう、ピトゥ!!って私も思いましたよhappy02!!

以上で『シャルニー伯爵夫人』のあらすじは終了です。長きにわたりお付き合いいただき、ありがとうございましたhappy01。ちゃんとした翻訳はいずれ東様がしてくださるはずなので、それをお待ちくださいねhappy01

2013年2月20日 (水)

本日『シャルニー伯爵夫人』を読了しました~\(≧▽≦)/!!

先程、エピローグ4章を読み終え、とうとう『シャルニー伯爵夫人』を読了しました~happy02!!英文読書に着手してから約3ケ月、予定通りに読み終えたというところです。

そもそも何でこの小説を読む気になったのか?それは『ダルタニャン物語』ですっかりデュマに傾倒してしまった私が次々とデュマ作品を読み、『王妃の首飾り』(創元文庫で出版されていましたが、今は絶版)を読んだ時にこの話が『或医者の回想』という4部作で、この作品の前に『ジョゼフ・バルサモ』という作品があったことを知りました。『王妃の首飾り』の一番最初の1ページにあらすじが書かれていたのですが、これが面白そうだったのです。しかし日本では未翻訳だったので、読めません。そんなある日、ネット検索をしていたら、何とその『ジョゼフ・バルサモ』を個人で翻訳されておられる東様とおっしゃる方の存在を知り、その連載翻訳ブログを毎週追って読んでいました。

それで『ジョゼフ・バルサモ』、『王妃の首飾り』がつながったのでした。その次に来るのは現在東様が翻訳している『アンジュ・ピトゥ』なのですが、ピトゥを中心とした話なら、私が知りたい内容ではなかろうと思い、最後の『シャルニー伯爵夫人』をどうしても読みたくなったのでした。そうこの『シャルニー伯爵夫人』というタイトルロールこそが私の最たる関心事だったのです!!

しかし、いずれ東様が翻訳されるとしても、『アンジュ・ピトゥ』が先なので、『シャルニー伯爵夫人』が一体いつ読めるのかわかりません。それに東様の読書履歴によるとシリーズ最後の作品と言うこともあり、最も長い作品であると書かれていました。どんなに早くとも10年先?でも今の私の気持ちとしては今すぐ読みたい!って感じでした。

そんなある日、友人がCSで放映していたというデュマ原作の『サン・フェリーチェ』というタヴィアーニ兄弟の映画を見せてくれました。これももちろん日本では未翻訳の話なのですが、「この映画、原作に忠実なのかしら?」と調べているうちに、amazonで『シャルニー伯爵夫人』の英訳本があることを発見してしまったのです!フランス語は読めないけど、英語なら辞書を引けば何とかなるじゃん!!と思ってしまいました。とにかくこの小説を読みたいと言う気持ちが収まらなかったのです。

で、英訳本を揃えるのに四苦八苦し(東様にも色々情報をいただきました)、何とか手に入れたのが11月中旬、1日2章ずつ読めば3ケ月で読了だ!と思い、やってやれないことはないと着手しました。

それからというもの寝ても覚めてももうひたすら英文読書。どこに行くのにもでかい本と英和中辞典を持参していました。もちろん読み進めていけばいつかは終わるんですけど、それは日本語の本であっても言えることですが、最後まで読み切れるかどうかはやっぱり気力なんです。私の場合、そのタイトルロールの行く末を追うことがこの小説を読む最大の理由だったので、最後まで読み続けることができました。

英文で1200ページ超えの小説・・・sweat01そんなものを私の人生において読むことになるとは一体誰が想像できたでしょうか?しかもフランス文学の英文読みです・・・sweat01

「英語で読めばいいんだ!」ってひらめいた時、そして実際読み始め、こうして読了することができて、人間やってやれないことはないんだなということをとても実感しています。努力すれば乗り越えられないものはないって思いました。もちろん熱意が必要ですけどねcoldsweats01

タイトルロールのシャルニー伯爵夫人はその不幸な生涯を哀しい最後で終えたのですが、彼女そしてシャルニー家の人々のために、第三部の主人公のアンジュ・ピトゥが最後に素晴らしいことをしてくれましたhappy02。シャルニー家の人々が浮かばれた!って感じです。ピトゥがとにかくあまりにもいい人過ぎて、『アンジュ・ピトゥ』を読み飛ばしてごめんねって思いましたcoldsweats01。でも今、東様が原文から翻訳されているので、これからは心置きなく毎週楽しみに連載を読むことができます!

という訳で、私の『シャルニー伯爵夫人』の英文読書は終了しました。最後はハッピーエンドだったので、読了記念にエピローグは全文翻訳して、締めくくろうと思います。

いや~っ、これを読み終えて、「英文読書、意外にやれるんだ?」って調子こいて、次なる作品をすでに物色中です。ええ、もちろん(?)デュマ作品です!(で、英文読書!)coldsweats01

2013年2月19日 (火)

『シャルニー伯爵夫人』英訳版4巻読了\(≧▽≦)/:その6<ネタバレ注意>

*以下、『ジョゼフ・バルサモ』及び『王妃の首飾り』を未読の方はネタバレご注意ください。あと全文翻訳している章が正しく翻訳されているかどうかは保証しません。あくまで私の理解なので・・・sweat02

30章『マイヤール』

7月14日、10月5日・6日、6月20日、8月10日の英雄は9月2日の英雄になるにもふさわしかった。

シャトレの前公務員は虐殺に対して法律厳守のある形式、ある重々しい手続き、ある出廷を当てはめることを望んでいたに違いなかった。―彼は王党派を殺すことを望んでいたが、無罪放免の権利を一人所有し、彼が唯一のそして絶対に正しい裁判官とみなされている民衆によって宣言された法令の下、合法的に殺すことを望んでいた。

マイヤールが彼の裁判所を設置する前に、200名の人がすでに殺されていた。

1人シカール神父だけが命を助けられていた。

その騒動の間、二人の他の人間―愛国者と新聞記者、礼拝堂と国王の家令―が窓から飛び出すことに成功し、アベイ牢獄で議論中のこの委員会の真ん中にいることに気付いた。この委員会の委員は逃亡者たちをすぐ近くに座らせ、こうして彼らを助けた。しかし殺人者たちは感謝に値しなかった。というのはこれら二人が逃げたのは彼らの誤りではなかったからだ。

私たちは、以前警戒委員にマラーの任命を記録している好奇心をそそる文書について言及したが、県の警察で見られなければならない。アベイの記録は好奇心をそそるものではなく、噴出した血で今でさえも汚れているものであり、裁判所のメンバーにさえも手が伸びたものだった。

感動的な記念品を探し求めているあなた方はこの本を見て、その余白に絶えず発生するこれら二つのメモを見るだろう。「人々の判断によって殺される。」―「人々の判断によって無罪とする。」その下に「マイヤール」という名前が記されて。

これらのメモは大きな、美しい、しっかりとした手で書かれており、完璧に明白で、平和な、苦難や恐怖、または深い苦悩から解放していた。最後のメモは43回繰り返された。

つまり、マイヤールはアベイで43名の命を救った。

彼が夜9~10時にこの仕事の義務に着手した間、私たちはジャコバン・クラブから出てきて、サンテ・アン通りに向かって歩いている二人の後を追おう。彼らは高位の聖職者と熟練者、師匠と弟子―サン・ジュストとロベスピエールだった。

私たちはプラトリエール通りのロッジに3名の新しい啓蒙された人々が入会した夜にサン・ジュストを見た。彼の顔つきはまだ不健康そうだった。―男にしてはあまりにも色が白く、女にしてはあまりにも青ざめていた。彼のネクタイは糊が効いていて、堅かった。洞察力があり、勤勉で、同情心のない師匠の生徒はこれらの特性において師匠を上回っていた!

師匠はまだ人が人を追い出し、情熱が情熱と出会う、それらの政治的争いによって幾分心を動かされている。

生徒に関して言えば、起きているすべてのことは彼にとって命が危機に瀕している大きな目盛の上のチェスの試合にすぎないように見えた。彼に対して勝負をするあなた方よ、注意せよ!というのは彼は不屈であり、敗者を容赦しないだろうからだ!

ロベスピエールは確かにその夜デュプレの家に行かない十分な理由を持っていた。彼は朝に多分国を詳しく調査するべきだと言った。サン・ジュストの小さな賃貸の部屋は多分ロベスピエールにとって自分自身の部屋よりも安全であるように見えた。そしてそこで9月2日と3日の恐ろしい夜を過ごした。

サン・ジュストはまだ知られていない若者だった。私たちは彼をほとんど子供と呼んでもいかもしれなかった。

二人の男たちはこの小さな部屋に11時頃に入った。

これら二人の男たちが何について話したか尋ねることは無駄である。彼らの話題はもちろん虐殺についてだった。ただ一人はルソーの学校の哲学者の影響を受けた感覚でそれについて語る一方、もう一人はコンディヤックの学校の弟子として正確無比な無味乾燥さで話していた。時々ロベスピエールは寓話に名高いワニのように犠牲者に空涙を流しただろう。

部屋に入って、サン・ジュストは椅子の上に帽子を置き、ネクタイをはずし、服を脱ぎ始めた。

「きみは何をしているんだ?」ロベスピエールが尋ねた。

サン・ジュストは驚いてロベスピエールを見た。そしてロベスピエールは質問を繰り返した。「私は君が何をしているのか尋ねているんだぞ?」

「もちろん僕はベッドにいくつもりですよ!」若者は答えた。

「どうしてベッドに行くんだ?」

「どうして?人がいつもベッドの中ですることをするために―寝るために行くんですよ。」

「何?きみはこのような夜に寝ることを考えているのか?」

「どうしてだめなんです?」

「何千もの犠牲者が倒れ、いや倒れつつある時に―これは今息をしている、しかし明日には息をしていないだろうとてもたくさんの人たちにとって最後の夜になるかもしれない時に、きみは寝ることを考えているのか!」

サン・ジュストは一瞬考えた。それからあたかも短い沈黙が彼に心の底からの新しい確信を引き寄せることができたかのように、言った。「ええ、僕は知っています!しかしあなたが権威づけをして以来、それは必要悪だということも知っていますよ。これは多くの人々をしばしば死に至らしめる―今夜以上に死に至らしめる黄熱病、ペスト、または地震と仮定してはどうでしょう?社会にとっての善はそのような天災から起きません。僕たち国内の敵の死から僕たち自身の安全が生じるでしょう。それゆえ僕はあなたに忠告します。僕がするように家に帰って、寝ることを。僕がするように寝ることを試みてください!」

これらの言葉が発せられている間、簡単に動じない、冷淡な政治家は横になった。「朝までさよなら!」とだけ付け加え、彼はすぐに眠り込んだ。

彼はあなたもパリでは何も異常なことが起きていないかのように、平穏と同様に長く、静かに眠った。彼は夜の11時半頃に寝て、翌朝6時頃に目が覚めた。

彼は日の光と彼自身の間に影を見たような気がした。窓の方に振りかえり、彼はロベスピエールを見た。

ロベスピエールは前日の夜、彼の元を去り、こうして早く戻ってきたと仮定して、彼は言った。「そんなに早くあなたはここに何を持ってきたのです?」

「何も。」ロベスピエールは言った。「私は出掛けていないよ。」

「何ですって―出掛けていない?」

「ああ。」

「ベッドに行っていない?」

「ああ。」

「寝てもない?」

「ああ。」

「ではあなたはどこで夜を過ごしたのです?」

「ここに立っていたんだ。窓ガラスに額をぴったりくっつけて、通りの音を聞いていたんだ。」

ロベスピエールは嘘をついていなかった。心配や不安または深い後悔から、彼は一秒も眠れなかったのだ。

サン・ジュストに関して言えば、眠りは彼にとってその他の夜と違いはないように見えた。

セーヌ川のもう一方側のアベイの中庭にまさにロベスピエールより眠れていない男がいた。この男は中庭に通じる最後の廊下の角にもたれていた。そしてほとんど影になってわからなくなっていた。

この最後の廊下は裁判所に変えられていた。そしてその内部は奇妙な光景を表していた。そこには2つの銅製のランプで照らされている大きなテーブルがあり、そこは日中でさえも明かりを必要とした。テーブルの周りにはサーベル、剣、そしてピストルがたくさん載せられ、12人の男たちが座っていた。

彼らの物憂げな顔、力強い体格、赤い帽子とカルマニョール・ジャケットの全ては彼らが一般人であることを示していた。

13人を構成するもう一人の男は彼らの真ん中にいて、彼らを支配していた。彼は黒い着古したコート、白いベストそして短い半ズボンを身に着けていた。彼の表情は厳粛で、悲しげであり、彼のしっかりした頭は無帽だった。

この男は多分彼ら全ての中で読み書きを知っている唯一の男だった。彼の前に筆記用具と共に牢獄記録が置かれていた。

これらの男たちはアベイの陪審を構成していた。彼らは恐ろしい裁判官であり、上訴がなければその判決は50名の死刑執行者によってすぐ実行された。これらの男たちはサーベル、短剣、槍で武装しており、中庭で待っている間、血を滴らせていた。

議長は司法長官のマイヤールだった。

彼は自発的にここに来たのか?それともダントンによって送られたのか?ダントンはその他の牢獄―カルメ、シャトレ、そしてラ・フォルスでなされたことを望んでいた。―ここアベイで行われたことは―つまり数人の助けられた人がいたということだった。

マイヤールはどうやってそこにいたのか?誰もその質問に答えることはできない。

9月4日、マイヤールは姿を消した。彼はもはや姿を見られることも、消息を聞かれることもなかった。彼はいわば血の中に水浸しになり、溺れたのだった。

その間前日の夜10時以来、彼はこの裁判所を支配していた。

彼は到着するとこの机を取り出し、記録を彼の前に置いた。彼はでたらめに区別することなく12名の陪審員を選んだ。それから彼は机の端に座り、彼の左右に6名ずつ座った。虐殺は今再び始まった。しかし方法なしではなかった。

それぞれの囚人の名前が看守の記録から読まれた。看守はマイヤールが投獄の理由を述べている間、囚人を求めた。囚人が出頭した時、議長は一瞥で彼の仲間たちと相談をした。もし囚人が有罪だとわかったら、マイヤールは単に「ラ・フォルスヘ!」と言った。

それから外側のドアが開かれ、死刑判決を受けた人は虐殺者たちの武器の突き刺しによって倒れた。

他方で、もし囚人が釈放される場合は、黒い幽霊のようなマイヤールが立ち上がり、彼の手を囚人の頭の上に置き、「彼を釈放しろ!」と言って、その囚人は救われた。

マイヤールが最初に牢獄のドアに姿を現した時、一人の男が壁から身を引き離し、彼に会いに行った。

彼らの間で最初の言葉が交わされるや否や、マイヤールはこの男を認め、彼の前に背の高い身体をかがめた。これは多分正確には服従のしるしではなく、少なくとも新設の印としてなされた。

それからマイヤールはこの男を牢獄に入らせた。そしてテーブルが備えられ、裁判所が設置された時、議長は彼に言った。「そこに立っていてください。あなたの関心がある人物が裁判中の時は私にただうなずいてください。」

その男は前の晩から角のその場所にいた。彼は肘をついて身を乗り出し、黙って、じっとしながら待っていた。

この男はジルベールだった。彼はアンドレに彼女を死なせない、そして彼の約束を守るように努めることを誓っていた。

午前4時から6時まで殺人者と裁判官の両方が休みを取った。6時に彼らは食事を摂った。

3時間の間、こうして休憩と食事で時間を過ごし、市自治体によって送られた荷車が死体を移動させるためにやってきていた。中庭の凝固していた血液は3インチの深さになっていた。彼らの足はこの血で滑った。それを掃除するにはあまりにも時間がかかるので、彼らはわらを100束持ってきて、地面の上のここらそこらに置いた。そしてそれから彼らはわらを死者の衣服―とりわけスイス兵の制服―で覆った。服とわらが血を吸収した。

陪審員たちと殺人者たちが眠っていた間、囚人たちは恐怖に震え、眠らずに横たわっていた。しかし、わめき声が止んだ時に希望が戻ってきた。多分死刑執行人たちは彼らに割り当てられたある数の犠牲者を持っているだけだった。そして虐殺はスイス兵と国王の護衛隊の殺害で終わったのだろう。

この希望は短時間だった!午前7時近くに叫びと召喚が再び始まった。

看守が降りてきて、マイヤールに囚人たちは死ぬ覚悟ができているが、ミサに出席したいと言っていることを伝えた。

マイヤールは肩をすくめたが、その要求を叶えた。

彼はまさにその瞬間、市自治体の使者―細長い新潮で穏やかな顔つきと暗褐色のスーツと小さな鬘を身に着けていた男―によって彼に述べられたお祝いの言葉を聞くのに忙しかった。

この男はビロー・ヴァレンヌだった。彼は次の帰還の虐殺で熱弁を奮った。「勇敢な市民たちよ!あなた方はまさに社会から大きな被告人たちを取り除いた!地方自治体はあなた方への借金をどうやって支払うか途方に暮れている。死者の強奪品は確かにあなた方に属している。しかしこれは泥棒のように見えるだろう。その損失に対する補償として私はあなた方一人一人に24フラン提供することを要求された。そしてそれはすぐに支払われるだろう。」

ビロー・ヴァレンヌは実際にこの血まみれの仕事の給料をすぐに殺人者たちに割り当てさせた。

私たちは今何が起こったのか説明しよう。そしてこのようにして市自治体の気前の良さと満足の理由を見せよう。

9月2日の夜、靴も靴下もない数名の虐殺者が囚人の物を物欲しそうに眺めていた。そして部門の本部に行きさえして、死者の後釜に座ることの許可を求めた。

私たちは数名の虐殺者と言った。なぜなら彼らの大多数は私たちが警察の古文書の中に保存されている『9月2日の審問』から知るように、小売商でその近所に属していたからだ。

その後マイヤールはこれらの殺人者たちが許可を求めることを許されると信じていること、そして彼らが靴や靴下だけでなく、奪うに適したその他のあらゆるものについて奪うことに気が付いた。

マイヤールはこれは彼の虐殺を妨げていると思った。そしてそれゆえこの問題を市自治体に委ねた。そのためのビロー・ヴァレンヌの祝辞とこの唯一の祝辞が受け入れられた宗教的沈黙だった。

その間、囚人達はミサを聞いていた。国王の前司祭であるランファン神父が礼拝を挙げ、信心深い作家であるド・ラスティニャック神父が侍者を務めた。

聖職者は尊敬すべき顔つきをした2名の年老いた白髪頭の男たちだった。彼らの忍従と信頼の言葉はある種の演台の上から説かれ、彼らの不幸な聴衆たちに大きく、情け深い影響を与えた。

招集が再び開始された時、小さな集まりはランファン神父から祝福を受けるために丁度跪いていたところだった。

最初に告知された名前は慰めていた聖職者の物だった。彼は十字を切り、祈りを終え、彼を探しに来た人の後について行った。

二番目の聖職者は残っていた。そして厳粛な説教を続けた。彼が次に呼ばれた。そして彼を呼びに来た人の後について行くのは彼の番だった。

その他の囚人たちは一緒に残っていた。彼らの会話は不安で、暗く、恐ろしくなった。彼らは死と直面する時の態度と多かれ少なかれ延長される拷問の可能性について議論した。

ある者は一撃で倒れるように、頭を差し出したらどうかと提案した。またある者は死が胸を突き刺すようにするために、腕を上げることを提案した。ある者は抵抗がないことを示すために両手を背中に置くことを言った。

1人の若者が残っている人たちから離れ、言った。「僕はまもなく最も簡単な方法を知るだろう。」

彼は小塔の内部に上って行った。その鉄格子のついた窓からは虐殺の場面が見渡せた。そこから彼は死を学んだ。それから戻ってきて、言った。「胸を突き刺されている人が最も簡単に死んでいる。」

その瞬間、次の言葉が聞こえた。「ああ、私が汝の元へ行くのか!」それからため息が続いた。

男は床に倒れ、敷石に体を打ちつけていた。

これはド・シャンテレーヌ氏、国王の立憲護衛隊の大佐だった。彼はナイフで胸を3回突き刺した。

囚人たちはナイフを奪ったが、それを使うには躊躇があった。その他で自殺が成功したのはたった1人だけだった。

3人の女性がそこにいた。2人はおびえた少女たちで、二人の年老いた男性の側にぴったり寄り添っていた。もう1人は喪に服している貴婦人だった。彼女は跪いて祈り、祈っている間は静かに微笑んでいた。

二人の少女たちはド・カゾット嬢とド・ソンブルイユ嬢だった。二人の老人は彼女たちの父親だった。

喪に服している若い女性はアンドレだった。

ド・モンモラン氏が今呼ばれた。この紳士はかつては閣僚であり、国王が逃亡しようとしたことによってパスポートを作成していたことを思い出されるだろう。モンモランはとても人kがなかったので、前日ある若者が同じ名前を持っていたために危うく殺されるところだった。

ド・モンモラン氏は二人の聖職者たちの説教を聞きに来なかった。彼の独居房の中で、憤怒と落胆―敵に対して叫び、武器を求め、牢獄の鉄棒を振り回し、厚さ2インチの板であるオーク材のテーブルを壊していた―したままだった。

彼は裁判所の前に力ずくで連れて行かれた。彼が廊下に入った時、青ざめていただけでなく、目が真っ赤になり、拳を振り上げていた。

「ラ・フォルスへ!」マイヤールが言った。前大臣は言葉を文字通りに受け取った。そして彼は単に別の牢獄へ移動させられるだけだと思っていた。そのため彼はマイヤールに言った。「議長、その名前で呼ばれることで汝を喜ばせているのだから、私は悪党の中傷にさらされるのを避けるために馬車でそこに連れて行ってもらうことを希望する。」

「ド・モンモランシー氏のために馬車を持ってきなさい!」マイヤールは優雅な丁寧さで、言った。それからモンモランに続けて言手った。「馬車を待っている間、お座りいただけませんか!」伯爵は不明瞭な言葉を言いながら、座った。

5分後馬車の到着が告げられた。端役の1人は芝居の中で演じる役を理解し、彼自身がその機会に等しいことを証明した。

致命的なドアが開かれた。―死につながっているドア―そしてド・モンモラン氏はそれを通過した。彼が3歩進むや否やたくさんの槍によって突き刺され、彼は倒れた。

次に他の囚人たちが来た。彼らの重要ではない名前は忘れられている状態に埋められていた。

これらの注意を引かない名前の中で、独特の才気あふれた言葉で輝くものがあった。それはジャック・カゾットのものだった。―予見する人・カゾットは革命の10年前にあらゆる人に凶運が彼を待っていることを予言した。これは『愛の中の悪魔』や『オリヴィエ』や『1001のつまらないこと』の作者だった。彼の作品は夢中になる創造力であり、我を忘れた魂であり、情熱的な心であり、彼は反革命の原因を熱心に喜んで受け入れた。彼が年間王室費監督署で雇われていた友人のプトーに宛てた手紙の中でこれらの意見を表し、それはこの時死刑に値した。

彼の娘は秘書を務め、これらの手紙を書いていた。そして彼女の父親が逮捕された時、彼の投獄を共有する特権を求めに来た。

もし誰かが王党派の意見を考慮することを許されるのなら、きっと75歳で、足がルイ14世の君主制に根付いており、ブルゴーニュ公爵を揺すって眠らせるために後で人気になった2つの歌『アルデンヌの中の美のすべて』と『教母よ、あなたは寝所を暖めなければならない』を作ったその老人であるべきだっただろう。そのような理由は哲学者と共に広がっていたかもしれなかった。しかし少なくともアベイの虐殺者たちには影響はなかった。カゾットはそれゆえ予め運命づけられていた。

ジルベールがこの美しい、白髪で、目は輝き、顔つきは霊感を受けているように見えた老紳士を見るや否や、壁から身を離し、あたかも彼に会いに行こうとするかのごとく、動いた。マイヤールはその動きに気付いた。カゾットは彼の娘にもたれながら、前に進んだ。

廊下に入り、彼女は裁判官の面前にいることを理解した。それゆえ父親から離れ、彼のためにとても懸命に、とても優しい言葉で彼のために懇願したので、陪審員たちは動揺し始めた。哀れな子供は心臓がそれらの荒々しい外見の下で本当に脈打っていることに気付いた。しかしそれらを見つけるために、彼女は深海に降りて行かなければならなかった。彼女はお辞儀と共に、彼女の案内人としての思いやりと共に自分自身にその仕事を与えた。これらの男たちは涙を流すこととは何であるかを知らなかった。―その彼らが泣いたのだ!マイヤールは手の甲でその乾いた鋭い目を拭った。そして最後の20時間は一度も目を伏せることなく虐殺を予想していた。彼は腕を伸ばし、カゾットの頭に手を載せ、言った。「彼を釈放させなさい!」

若い娘は何がそうしたのかわからなかった。「恐れることはありませんよ、お嬢さん。」ジルベールが言った。「あなたのお父様は心配ないです。」

二人の陪審員が立ち上がり、何か致命的な間違いが犠牲者を彼がまさに救われたばかりの死に再び引き渡されないようにするために、カゾットに通りまで伴った。この時は少なくともカゾットは安全だった。

2時間が経過し、虐殺が続いた。見物人のためにベンチが運ばれた。殺人者たちの妻や子供がその惨状を目撃することを許された。

これらの男たちは実際に良心的な役者たちだった。彼らにとって支払われるだけでは十分ではなかった。彼らは見られ、喝采を受けることも望んだ。

午後5時近くにド・ソンブルイユ氏が呼ばれた。カゾットのように彼はよく知られた王党派だった。彼を守る困難さは彼が廃兵院の長官であり、7月14日に彼が民衆に向けて発射した忘れられない事実によってより大きくなっていた。更に彼の息子たちは国外で、敵の軍にいた。彼らの1人はロンウィでとても有名になり、プロシアの国王が彼に勲章を与える栄誉を与えた。

ド・ソンブルイユ氏は気高く、従順で、巻き毛が彼の制服の襟まで流れている白髪頭を高く掲げていた。他の老人のように彼も娘の腕にもたれながらやってきた。

この時マイヤールは敢えて囚人の釈放を命令しなかった。努力をし、しかしながら彼は言った。「彼が無罪か有罪かどうか、私はこの老紳士の血の中で人々の手を汚すことは邪悪なことであると思う。」

ド・ソンブルイユ嬢はこれらの気高い言葉を聞いた。それは神の平衡の中で重くのしかかっているだろう。彼女は父親を命のドアに引き寄せ、叫んだ。「助けてください!助けてください!」

裁判官は誰も有罪とも無罪とも言わなかった。2~3人の暗殺者たちが入口に頭を通し、何をすべきか尋ねた。

陪審員たちは黙っていた。ついに一人が言った。「あなた方の気に入るようにしてください!」

「では、」虐殺者たちが叫んだ。「若い娘に国家の健康を祝して飲ませましょう!」

この男は全身血で覆われ、袖をひっくり返し、恐ろしい顔つきをして、ド・ソンブルイユ嬢にグラスを差し出した。グラスに含まれている者は血かワインかについて意見が分かれた。ド・ソンブルイユ嬢は叫んだ。「国家よ、永遠なれ!」それから彼女はそれが何であれ、その液体で唇を濡らした。そしてド・ソンブルイユ氏は救われた。

更に2時間が経過した。それからマイヤールの声は―ミノスが死者を呼び出す声のように冷淡に生きている者を呼び出す声だった―女市民アンドレ・ド・タヴェルネを呼んだ。

この名前はジルベールの手足をぶるぶる震えさせ、心臓を弱めさせた。1つの命、それは彼にとって自分自身のものより大切なものが危険の中にあった。―死刑か救われるか。

「市民たちよ。」マイヤールは恐ろしい裁判所のメンバーに言った。「あなた方の前に姿を現す女性は哀れな人で、かつてはオーストリア女に献身的だった。しかしオーストリア女は―王妃たちがこれまでそうだったように恩知らずで―機嫌をとらせることによって彼女の献身に報いた。その友情のためにこの女性は彼女が持っていたすべてを生贄にした。―彼女の運命と彼女の夫を。あなた方は彼女が入ってくるのを見るだろう。彼女は喪服を着ている。誰のために彼女は服喪を負っているのか?タンプルにいる囚人のためだ!市民たちよ、私はあの女性の命をあなた方に要求する。」

裁判所のメンバーは承認の合図をした。1人が言った。「私たちは会いしょう。」

「それでは。」マイヤールが言った。「会いなさい!」

この瞬間、ドアが実際に開いていた。そして廊下の暗闇の中に喪服を着た一人の女性を見ることができた。彼女の頭は黒いヴェールで覆われていた。彼女は一人だけで、しっかりとした足取りで、援助者なしでやってきた。彼女はハムレットが「その未発見の国の小川から戻って来る旅人はいない。」と表現したように、その恐ろしい世界から突然現れた者のように思われたかもしれなかった。

彼女を見て、裁判官たちは身震いがした。テーブルまで前進し、彼女はヴェールを上げた。青ざめていたが、疑いのない美しさは少しも死を免れない目を持っているようには見えなかった。彼女は大理石の女神だった。すべての視線が彼女に釘付けになった。ジルベールは固唾を飲んだ。

マイヤールに挨拶し、すぐに優しく、しっかりとした声で言った。「市民よ、あなたが議長ですか?」

「そうです、女市民。」マイヤールは質問者である自分自身が質問されたことに驚いて、答えた。

「私はシャルニー伯爵夫人です。8月10日のあの悪名高い日に殺されたシャルニー伯爵の妻です。私は王党派で、王妃の友人です。私は死を受けるに値します。そして今私はそれを大声で求めます。」

陪審員たちは驚きの叫びを挙げた。ジルベールは青ざめ、アンドレに見られないようにするため、できる限り遠く、通路の角に身を引いた。

ジルベールの驚愕を見て、マイヤールが言った。「この女性は我を忘れている。彼女の夫の死が彼女の頭を変にしている。彼女を気の毒に思い、彼女の命を容赦しよう。人々の正義は精神異常を罰することはしない。」

彼は立ち上がり、彼がいつも無罪を宣言する人に対して処理していたように、彼女の頭に手を置こうとした。しかし、アンドレはマイヤールの手を脇に押しやり、言った。「私は十分な理由を持っています。もしあなたが誰かを容赦したいと思われるのでしたら、その願いを求め、値する人にしてあげてください。私ではありません。私はそのような恩恵に値しません。絶対にそれを拒否します。」

マイヤールはジルベールの方を向いた。彼が懇願している態度をしているのを見て、付け加えた。「この女性は気が狂っている。彼女を釈放する!」そして彼は裁判所のメンバーの一人に命のドアに通すように彼女を押しやるよう合図をした。

「無罪!」その男は叫んだ。「彼女を通らせろ!」

誰もがアンドレのために場所を作った。サーベル、槍、ピストルはこの深い苦悩の像の前にして下げられた。彼女が10歩進むや否や、窓にもたれて、彼女の出発を見ていたジルベールはすぐに彼女が立ち止まり、叫ぶのを見た。「国王よ、永遠なれ!王妃よ、永遠なれ!恥を知れ、8月10日!」

ジルベールは唸って、庭に走った。彼はサーベルの閃光を見た。稲妻のように素早くそれが消えると、アンドレの胸に突き刺さった。

彼は哀れな女性を腕に抱きとめるのに丁度間に合って彼女の側にいた。アンドレは気絶している目で彼の方を向いた。彼女は彼を認め、かろうじて聞こえる声で呟いた。「私達二人のためにセバスチャンを愛して頂戴。」

それから、か細く、より弱くなった声で言った。「私は彼の近くにいけるわね?―私のオリヴィエの近くに、私の夫の近くに―永遠に!」そして彼女は息を引き取った!

ジルベールは彼の腕に彼女を抱き、地面から持ち上げた。

血で汚れた50のむき出しの腕が彼を脅かした。しかしマイヤールが彼の後ろに現れ、ジルベールの頭にマイヤールの手を置き、言った。「市民ジルベールを通らせなさい。彼は哀れな頭のおかしくなった女性の遺体を運び去っている。彼女は間違って殺された。」

彼ら全員が道を開けた。ジルベールはアンドレの遺体と共に、わずかな抵抗にも遭わず、通過した。それは民衆に対するマイヤールの影響力がとても大きかったからだった。

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30章全文翻訳です。アンドレの死ですcrying。ジルベールに死ぬことをあきらめていないと宣言していたアンドレはこんな手段に出て、死を呼びましたcrying。ジルベールはかつてその情熱の全てをもって愛した女性であるアンドレをセバスティアンの母として死なせたくないと思っていました。しかしアンドレはセバスチャンの母であるよりオリヴィエの妻でありたかったのです。それが彼女の悲しい人生における唯一の幸せだったのでした。そして最後にアンドレは「私達二人のためにセバスチャンを愛して頂戴。」という言葉でジルベールを許したのでしたcrying。ジルベールはこの言葉を聞き、どんな思いがしたでしょう?アンドレの遺体の行方については残念ながらその後の記述はありません。アンドレが死んだ場合はブルソンヌのシャルニー家の城にあるオリヴィエの墓に葬ることを約束していたのですから、ジルベールはその最後の約束を果たしたと思います。その記述、欲しかったなって感じです。そしてアンドレの行く末を知りたくって、この英文読書という暴挙に出た私としてはもうこの小説終了って気持ちです。しかしまだ15章分残っています・・・sweat02

31章『虐殺の間にタンプルで起こったこと』

9月2日、国王一家はパリで何が起こっているのかを知らなかった。民衆の騒ぎには慣れていたので、国王は気にも留めていなかった。国王の従僕の1人のウーが逮捕されることが決まった。しかし国王は死刑の際にも持ち続けた不動性で、無関心な対応だった。

9月3日の午後、食事の最中ににタンプルの近くに騒々しい音が近づいてくるのが聞こえてきた。それはアベイ同様、ラ・フォルス牢獄で行われていた虐殺で生じているものだった。ラ・フォルスの裁判を支配していたのはエベールだった。アベイでは43名が救われたのに対し、ラ・フォルスでは10名も容赦されなかった。

そのラ・フォルスに王妃の側近だったランバル公爵夫人がいた。彼女はオーストリア女の相談者として民衆から憎まれていた。実際には彼女は腹心の友ではあったが、助言者ではなかった。王妃は彼女以外の侍女たちも寵愛したので、献身を尽くしていたランバル公爵夫人は王妃の友人としてとても苦しんだ。それは王妃の恋人としてシャルニー伯爵が苦しんだのと同じように。シャルニー伯爵は疲れてしまったが、ランバル公爵夫人は断固としてその献身的な友情を持ち続けた。二人とも彼らが愛した王家の女性のために死んだが。ランバル公爵夫人は王妃と共にタンプルにいたが、すぐにラ・フォルスに移動させられた。彼女は王妃の近くで王妃と共に死にたいと思っていた。王妃と離れてはもはや死ぬ勇気さえも持てなかった。彼女はアンドレとは違ったタイプの女性だった。

9月3日の朝8時に彼女の部屋のドアが開いた。2名の国民衛兵が入ってきて、アベイに行くことになっているので、立ち上がるように命令した。彼女は恐怖で歩くこともできず、殺すのなら、ここで殺してくれと頼む。しかし国民衛兵の1人が彼女に「従いなさい!私たちはあなたを助けたいと思っている。」とささやき、彼女はこの国民衛兵の腕を借り、もたれながら、エベールが待つ裁判所に行った。そこで尋問を受けるが、国王と王妃、そして王党派に対して強い嫌悪感を誓うように言われた時に、それを拒否した。国民衛兵の1人は誓わないと殺されることを囁き、彼女は口をおさえたが、その口から数語のうめきが聞こえ、その国民衛兵が彼女が誓ったことを告げた。彼は彼女にドアを素早く通り、国家万歳を唱えれば救われることを伝え、彼女は出て行った。そして彼女を待ち構えていた死体の山の惨状に驚愕し、「何とこれは!何て恐ろしい!」とだけ叫んでしまった。しかし彼女を救うためにこの叫びは隠された。彼女の釈放のために彼女の義父が10万フランをお金を出していたと言われていた。彼女はサン・タントワーヌ通りから牢獄に続いている小道に押しやられた。そこに理容師のシャルロが現れ、槍で彼女のボンネットを奪おうとした。槍が顔に当たり、血が流れた。血が血を呼んだ。彼女の首に木製の棒が打ちつけられ、彼女はつまずき、片膝をついた。そこからはサーベルと槍の嵐となった。彼女は一言の叫び声も発しなかった。彼女が最後の言葉を発するや否や、実質死んでいたからだ。彼女が息を引き取ったとみると、彼らは彼女の服や下着まで剥ぎ取り、その体は正午まで人々にさらされた。その後首を切り落とされ、心臓が取り出され、他の身体の部分が攻撃された。王妃への愛のために哀れな女性は手足を切り取られた。彼らは切り刻まれた彼女の身体を串刺しにして、タンプルに向かった。

国王一家が聞いた騒々しい音はこの音だった。暗殺者たちは王妃にランバル公爵夫人の分断された遺骸を見せようと考えた。食後、国王夫妻がゲームをしているふりをしていると、役人の1人のダンジューがドアを閉め、窓に突進し、カーテンを引いた。国王は何が起こったのかを尋ねたが、役人は質問をするなと合図した。するとドアがノックされ、数名の将校と役人が立っていた。国民衛兵の制服を着た男はタンプル塔には誰もいないという噂が広がっているので、国民を安心させるために窓に姿を現すように言った。しかし、それをダンジューが止めた。すると国民衛兵の将校は国民は国王一家にランバル公爵夫人の頭と心臓を見せるために窓に来ることを望み、暴君がどう扱われるかを知ってもらうためにここに来たことを告げた。王妃は叫び声を挙げ、気絶した。

夕方6時にペティヨンの秘書が2500フランを国王に支払いにやってきた。王妃は動かずに立ったままだった。秘書は自分への敬意からだと思い、王妃に座るように言った。マダム・ロワイヤル(マリー・テレーズ)はその回想の中でこの出来事について語っている。

「私の母はその恐ろしい事件以来、このようにして耐えていました。彼女は真っ直ぐに立ち、動かず、部屋の中で起こっていることに何も気づかないままになっていました。」

恐怖がマリー・アントワネットを像に変えていたのだった。

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ランバル公爵夫人のお気の毒な話です。彼女はポリニャック夫人のように野心家ではなく、本当に王妃を愛し、献身を尽くした人なので、気の毒としかいいようがありません。女性の遺体への冒瀆が許されたこのフランス革命って一体・・・??って感じです。

32章『ヴァルミー』

デュムーリエはラファイエットの逃亡の後、東部軍の最高司令官になっていた。

ジロンド派はデュムーリエを憎んでいた。ジャコバンはいつも彼を憎み、軽蔑していた。しかし栄光はこの男の最高の野心であり、彼が征服するか死ぬかを理解していた。ロベスピエールはジャコバン派内におけるデュムーリエの悪い噂から敢えてデュムーリエを支持しなかったが、クートンを説得し、支持を与えるようにした。ダントンはデュムーリエを憎みも軽蔑もしていなかった。ダントンはデュムーリエから利益を得られることを知っていたが、その安定性を信用していなかった。そこで彼はダントンの心であるファブル・デグランチーヌとダントンの腕であるウェステルマンの2名を送った。

フランスの全軍事力は陰謀家と呼ばれる男の手に委ねられていた。リュクネールはシャロンに新兵召集のために送られ、デュムーリエより地位が上のディロンは彼に従う命令を受け取った。ケレルマンもこの男の指揮下に置かれた。ボールペールはマインとロワールの大隊を指揮していた。彼と兵士たちは死ぬまで戦いたいと思っていた。しかし、降伏命令が来た。彼は降伏するより死んだ方がましと言い、頭を撃ち抜いて死んだ。

同盟国の君主たちは王党派の逃亡者の話を信じていた。しかし彼らが見たフランスの槌はかつての実り多く、人口が多い土地から魔法の杖によって変えられたかのように何もなくなっていて、武装する農民が立っていただけだった。恐ろしい雨が人々をずぶ濡れにし、地面を柔らかくし、道路をだめにした。あらゆることがフランスを助けた。

「アルゴンヌの狭い道はフランスのテルモビレ(スパルタ軍が壊滅した場所)だが、恐れるな!レオニダスより幸せだ。1私がそこで死なないのなら!」とデュムーリエは国民議会に手紙を書いた。

アルゴンヌの狭い道は悪く守られていた。それらの1つは奪われ、デュムーリエは退却を余儀なくされた。二人の中尉が道に迷い、敗走させた。デュムーリエも道に迷い、ほとんど我を忘れた。彼は15000人の兵士を持っていたが、彼らは完全に士気をくじかれ、二度1500人のプロシア人によって逃亡させられた。にもかかわらず、デュムーリエは絶望しなかった。彼は勇気と上機嫌さえを持ち続けた。

兵士たちは2~3日パンがないと不平を言った。デュムーリエは兵士たちに交じり、陸軍元帥の書いた戦争に関する本から少なくとも1週間に1度パンを奪うことは欠乏に対する影響を少なくするための必要性に備え、行われたことであることを告げ、更にプロシア人たちは4日間パンがないことを告げ、兵士たちをなだめた。

更に悪いことに9月2日の虐殺で表面に上がってきたパリの浮きカスが軍に押し入ってきた。次の日彼らは思いもよらない作戦行動の中に自分たちがいることに気付いた。敵の騎兵隊の夥しい死体によって包囲され、サーベルで敵を殺す準備と大砲が敵を押しつぶす準備ができていた。反乱軍の兵士たちは全部で7大隊で構成されていた。デュムーリエは彼らに前進して、犯罪によって名を汚したものに対し、道を改めて、勇敢な兵士として振る舞わなければ追い払う旨を宣言した。彼らは首を下げ、優れた兵士になっただけでなく、価値のない者は追い払われ、ランバル公爵夫人を棍棒で打ったシャルロは粉々にされた。

9月19日、デュムーリエはケレルマンが彼から5マイルの距離の左側にいる知らせを受け取った。彼はすぐに翌日ダンピエールとエリーズの間に野営するように指示した。この指示を送っている間、デュムーリエはプロシア軍がルーヌの山の上に現れたのを見た。それはプロシア軍がパリとデュムーリエの間にいることを示した。プロシア人は戦いを望んでいた。そのたjめデュムーリエはケレルマンに戦場としてヴァルミーとジゾクールの台地を奪うように伝えた。ケレルマンは野営地と戦場を混同した。そしてヴァルミーの台地に留まった。ケレルマンは彼の軍を狭い橋を渡ることによってだけ後ろに向くことができた。そして低湿地帯を渡ることによってだけ、デュムーリエの右側に退くことができ、深い谷に落ちることによってだけデュムーリエの左側に退くことができた。つまり退却の可能性は残されていなかった。

ブランズウィック公爵はプロシア国王に敵は決して退却しないことを決めたようだと伝えた。

フランス軍はシャゾにジザンクール台地の代わりにシャロンの主要道路に位置し、敵の側面を攻撃できるようにした。プロシア軍はこの誤りを利用して、ケレルマン軍を攻撃した。

日が深い霧で暗くなった。プロシア軍はフランス軍はヴァルミー台地にいると信じていた。60の鉄の口がすぐに一斉発射された。プロシア軍は大砲をでたらめに撃った。二つの砲弾がプロシア軍の火薬車に発火して、燃え上がった。

ケレルマンはこの混乱と霧に乗じて、馬を進め、解隊していたいくつかの大隊を呼び集めた。午前11時頃に霧が晴れ、ケレルマンはプロシア軍がヴァルミー台地に3つの縦列を組んで攻撃のための準備をしていることに気付いた。彼は交替で彼の隊を3つの縦列にした。列を通り抜けながら彼は言った。「兵士たちよ、1つの銃も発射させてはならない!敵と一対一で出会うまで待て、そしてそれから銃剣で彼らを受け入れろ。」彼はサーベルの先に帽子を置き、続けた。「国家よ、万歳!我々に続け!そしてフランスのために征服するのだ!」

ブランズウィックは頭を振った。彼一人だけだったなら、プロシア軍は一歩も前進できなかっただろう。しかしそこにはプロシア国王がいた。彼は戦いに加わりたいと思っており、従わなければならなかった。プロシア軍は国王とブランズウィックの方向に行進した。

デュムーリエの20の大砲がプロシア軍の縦列の側面を攻撃し、火の雨の下、それを押しつぶした。主要隊はぶどう弾で穴だらけにされた。ブランズウィックはその日の敗北を見て、退却の命令を出した。しかし国王は逆に突撃命令を出し、自分が兵士の先頭に立って、ケレルマンとデュムーリエの二重の発射の下、彼の従順で勇敢な歩兵隊を押しやった。しかし彼の軍隊はフランスの隊列に対して粉々に打ち砕かれた。

光を出す、素晴らしい物がこの若いフランス軍の上を舞った。―信頼!

ブランズウィックは言った。「このような狂信者たちは宗教戦争以来見たことがない!」これらは崇高な狂信者たち―自由のための狂信者たちだった。

9月20日、デュムーリエはフランスを救った。翌日、国民公会はヨーロッパを解放していた。フランス共和国を宣言することによって!

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デュムーリエの働きでフランスが勝利した話です。何となくデュマのデュムーリエに対する愛を感じている私です。

33章『9月21日』

9月21日、国民公会が開かれた。新しく代表に選ばれた人たちは主に中産階級だった。彼らのうち500名は少なくともジロンド派でも山岳派でもなかった。すべての人たちは二重の強い嫌悪感で結びつけられていた。残酷な9月の日々に対するものとその恐ろしい悲劇に対して責任がある市自治体から選ばれたパリの代表に対して。それはほとんど血が立法府の広間に流れていて、100名の山岳派を残りの国民公会メンバーから引き離しているように見えた。中心的なメンバーはあたかもこの赤い川を避けるかのようにかなり右派あるいは保守的な政党に傾いていた。

国民公会、市自治体、警戒委員会の組織のこの三角形の頂点にいたのはロベスピエールとダントンとマラーだった。彼らはジロンド派からその独裁政権への強い願望を非難された。他方で彼らは民主主義的な連邦主義を支持しているジロンド派を非難した。

国民公会の反対側には極右派のジルベールと極左派ビヨもいた。

国民公会の議長にはペティヨンが選ばれた。続いて大臣が選ばれ、5人がジロンド派だった。国民公会全体では30~40名を除いて共和国を支持していた。しかしジロンド派は政府の変化はふさわしい時期を見た方がよいという意見だった。サン・ジュストを始めとする山岳派は共和国と言う言葉を反対者に投げつけるべきだと唱えていた。コロー・デルボワが議会の最初の法令は王家の廃止であることを提案した。この提案は大喝采を持って受け入れられた。反対を唱えるものが2名いた。それに対してグレゴワールが「国王の歴史は国家の殉教史だといって反駁した。

山岳派は王家の廃止を要求し、ジロンド派は共和国の樹立を求めた。共和国は投票によって宣言されていなかったが、喝采によって投票された。代表たちは単に過去に逃げるのでななく、未来に身を投じた。共和国宣言には非常に大きな人気を必要とした。この法令には王家に対するあらゆる罪人の無罪放免が含まれていた。共和国宣言は国王の喪失で一般民衆に王冠を載せることを意味していた。

本当の共和制主義者であるジロンド派は共和国を罪から解放し、ダントン、ロベスピエール、マラーの三頭政治の面前に彼ら自身を投げつけたいと思っていた。

政治的な戦いに若い希望を持つ者、力を蓄えるために立ち止まる者、人気の衰えを感じている者、様々な者たちがいた。これらすべての人たちの中で若い共和国の主要な創始者であり、未来の規制者であると考えられたのはヴェルニオーだった。

ロラン夫妻の家で、集まった人々で乾杯がなされた時に、タンプルの前でトランペットの音が聞こえた。国王と王妃は開いている窓から市の役人が鳴り響く、しっかりとした力強い声で王政主義の廃止と共和国の樹立を宣言したのを聞いた。

34章『殉教者にされた国王の話』

国王一家はタンプルにいた。最初ペティヨンは国王をシャンボールに移そうとしていた。しかしヴァンデー地方の王党派の反乱があったので、とりやめ、リュクサンブール宮殿にしようとしたが、そこの地下は共同墓地につながっているということで、また却下され、結局タンプルになった。

国王はタンプルにおいても食欲旺盛で、1日に333フランの食費がかかっていた。食事が終わると午後は散歩をしたり、子供たちと遊んだり、王太子の勉強を教えたり、また王太子の勉強に遅れないように自分自身での勉強をしたりなどして過ごしていた。王妃もまた子供たちの教育や国王とゲームをしたりしていたが、時々深い悲しみが押し寄せてきて、沈黙することもあった。

国王一家の世話はただ一人残された従僕のクレリーが一手に担っていた。

国王一家には市自治体から派遣された見張りが置かれていた。毎日定時に交替していた。国王一家を見ていて、同情心を起こす者もあれば、あいかわらず強い嫌悪感を落ち続ける者もあった。ある者は貼り紙をして、嫌がらせをした。

国王を特に悩ませたのは靴屋のシモンと土木工兵のロシュールだった。

国王一家の唯一の慰めは家族一緒にいることであったが、それさえも問題とみなされ、国王が大塔の方に移されることになった。家族と全く会えなくなったとは思わなかった国王は衝撃を受けた。そして王妃の部屋に本を置いてきたと思うから、それをとってくるようにクレリーに頼み、クレリーは王妃の部屋を訪れた。残された家族たちは泣いていた。クレリーと共にやってきた役人に全員が涙ながらに食事時だけでも国王に会わせて欲しいと懇願した。その姿に役人は折れ、今日は一緒に食事をしてもいいという許可を出す。明日以降はどうなるのか尋ねる王妃に対し、それは市自治体が決めることだからと言われる。食事は国王の部屋で一緒に摂ることが許された。しかしそれ以降も市自治体は何の命令も与えてこなかったので、国王はこれまで同様家族と一緒に食事をすることができた。

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この章、何と26ページもありましたsweat02。通常の2章分です。でも内容はタンプルにおける国王の日常です。監禁されていても食事は十分与えられていたんだ!という驚きと、王太子がまだ小さいくせにワインを飲んでいた事実に驚きました!

35章『ギャマン親方再登場』

ギャマン親方がロラン大臣の元を訪れ、以前ルイ16世のために作った隠し金庫の鍵の剣と王妃に毒を盛られたという話をする。ギャマン親方の冗長で専門的な話と彼の見た目に嫌悪感を持ちながらも、隠し財産の件は放っておけないので、馬車でテュイルリーに向かい、確認することにした。

36章『プロシア軍の退却』

ロランの馬車はテュイルリーに向かった。ギャマンは国王の隠し金庫の鍵を作っており、それで金庫を開けた。国王自身がカンパン夫人に渡した書類はなかったが、その他の書類はロランによって持ち帰られ、1つ1つ調べられた。

ヴァルミーの戦いの敗北についてプロシア国王はヴァルミー台地の占拠に失敗したとだけ思っていた。デュムーリエはウェステルマンを通してダントンに連絡し、どのように行動すべきか指示を仰いだ。

ヴァルミーのプロシア国王の下にフランス国王の廃止、共和国宣言の知らせが届くと、プロシア国王は激怒した。プロシア国王はフランス国王を救うために来たので、ルイ16世を見捨てることを恥じて、中々立ち去らなかった。しかしダントンからルイ16世は不当に扱われていないことを知らされ、ダントンとデュムーリエに名誉にかけてルイ16世の命を救うことを約束させ、退却し始めた。

37章『罪状認否手続』

ギャマンによって開かれた金庫の中の書類にはジロンド派やダントン、デュムーリエに関して言及するものはなかった。

11月13日、裁判に関する議論が始まった。サン・ジュストは国民公会の議員に必要とされる年齢に達していなかったが、ロベスピエールの支持で議員に選出された。彼は国王の死刑を要求というよりむしろ命令した。「彼の「国王は殺されなければならない。」という言葉の繰り返しはギロチンの刃がシュッと鳴るように聞こえた。この演説は大興奮を巻き起こした。ロベスピエールでさえ、弟子の冷たい鋼鉄が刺すような演説と革命の旗をしっかり立てるのを見て、警告を感じた。それから訴追が決定されただけでなく、国王は運命づけられた。国王を救う試みは今や死に献身することだった。ダントンはその意向を持っていたが、勇気がなかった。

1792年11月11日、裁判が始まった。3日前市の役人がタンプルを訪れ、囚人からナイフ、剃刀、はさみ、短剣などの鋭利な道具を没収する令状を読み上げた。同じ頃クレリー夫人が夫に会いにやってきて、国王が次の火曜日に国民公会に連れて行かれ、裁判が始まり、弁護士を選ぶことになるだろうことを告げた。国王はクレリーに隠し事を禁じていたので、クレリーはすべてを国王に報告した。そして裁判中、市自治体がルイ16世を家族から引き離すことを提案したことも話した。裁判が近づくにつれ、監視の目が厳しくなり、クレリーは何とか手に入れた新聞記事で得た情報以上の情報を得られなくなっていた。

11月11日朝5時にパリ中にドラムの警報が鳴り響いた。タンプルの門が開かれ、騎兵とr大砲が中庭に入ってきた。国王一家はその原因を知らないふりをして、委員に理由を尋ねたが、拒否された。9時に国王と王太子は女性たちのいる部屋に朝食を摂りに行った。彼らはそこで一緒にいる最後の時間を過ごした。彼らは進行中のことを知っているように見えることも禁じられていたので、心を閉ざさなければならなかった。王太子は何も知らず、九柱戯を楽しんでいたが、16回やり、16回とも負けてしまったので、16という数字は自分にとって悪運をもたらすと言い、それを聞いた国王は悲嘆にくれた前兆を覚えた。11時国王が王太子に勉強を教えている間に役人がやってきて、王太子を王妃の元の連れて行くことを告げた。1時に市長が新しい検事のショーメット等を連れて、国王の元にやってきて、国民公会の名による命令を読み上げた。

国民公会に到着するとサンテールが国王の肩に手を置き、被告人席に連れて行った。そこで国王は憲法に忠誠を誓わせられた。代表者たちは座ったままだったが、国王が入ってきて、前を通り過ぎた時に一人だけ立ち上がり、挨拶をした男がいた。ジルベールだった。

尋問が始まった。矢のような質問が浴びせられたが、国王の答えはひどかった。尋問は5時まで続いた。帰りの馬車に連れて行かれた時、国王を一目見ようと集まった群衆たちは「ラ・マルセイエーズ」の「不潔な血が我々の飢えた土地を洗うように!」という歌詞を力強く繰り返していた。ショーメットとパンを分けてくれというやり取りをした後、国王はエガリテ通りからタンプルの間は一言も口を利かなかった。

38章『殉教者の国王の物語』

タンプルに戻った後、国王が最初に頼んだことは家族の元に連れて行ってくれということだったが、認められなかった。

国王が尋問されたことは金庫の中の書類に関するものがほとんどだったが、国王はギャマンの裏切りを知らなかったし、金庫が発見されたことも疑っていなかった。

国王の部屋に王太子のベッドが置かれたままだったので、王妃は自分のベッドに王太子を寝せ、自分はベッドの足元に座って夜を過ごしていた。エリザベート王妹とマリー・テレーズ王女は王妃の深い苦悩を見て、王妃の側に座って夜を過ごそうとしたが、それさえも役人に阻止された。次の日王妃は護衛に国王に会わせて欲しいということと、国王の裁判についても情報を得るために新聞を要求したが、新聞に関してだけ叶えられた。

国王一家は引き離されている間の通信手段を見つけようと努力をした。クレリーと王女たちの召使のトゥルキーが接触することによって、エリザベート王妹から隠し渡された針で書いた手紙を受け取ることができた。一家はしばらくこれでやりとりをした。委員は国王一家にろうそくの束を渡していた。クレリーはその紐を注意深く蓄え、十分な量に達した時、その糸を垂らして、クレリーの真下の部屋にいるエリザベート王妹に手紙を届けることを可能にした。

国王に弁護士が付けられることになったが、最初に選ばれたタルゲは拒否した。その後国民公会の議長の元にド・マルシェルブと言う70代の男から手紙が届き、彼が国王の弁護人の名乗りを挙げた。ルイ16世は中々感動しない性質ではあったが、ド・マルシェルブの献身には心を打たれた。国王はすでに死を受け入れていた。

12月16日、国王に対する起訴を尋問するために21名の代表が選ばれ、書類についての尋問が繰り返された。

12月26日、国王は二度目の国民公会の被告人席に立った。

12月25日の夜11時、国王の意志は固まり始めていた。彼の遺言は「私は神の前で宣告されることによって選ばれ、神の前に姿を現すことを期待された。それゆえ私に対して課された犯罪について私自身を非難することはできない。」だった。これは厳密には「これらの犯罪は存在したかもしれないが、私はそれらについて私自身を非難しない。」と解釈できる。彼がどうして自分自身を非難しないのかは王家の観点から生じていると言える。王権神授説に基づき、世襲の権利としての信念によるものと考える。王政主義は民衆の利己主義を刺激した。人々は王家への強い嫌悪感を持ち、神を排したいと思った。なぜなら王政主義は神から生じたものだからである。それが1789年7月14日、10月5日・6日、1792年6月20日、8月10日の乱暴につながった。9月2日については人々からではなく市自治体から発生したものなので、ここでは対象外となる。

39章『裁判』

12月26日、国王はあらゆることについて、死に対してさえも準備をしていた。前の晩、彼は遺言を作成した。それは国民公会に行く途中に暗殺されることを恐れたためだった。

10時に国王はサンテールとシャンボンの管理下で国民公会へ向かった。そこで彼は12月12日にクレリーに渡した金庫の鍵を見せられ、議論が続いた。議論が終わった後、議長が国王と弁護人3人を被告人席に呼び、今日国民公会は判決を下すことを宣言した。弁護人のデゼズは国王の弁護を読み上げた。最後に国王は自分の良心は自分を非難しないし、弁護人は真実を話したと言い、自分が国民の血を流したいと思われていることへの非難と国民への愛情と血を流さないようにするために自分を危険にさらすことを恐れないことを告げた。その場にいた多くの者が驚いた。国王と弁護人たちは退出させられ、5時に国王はタンプルに戻った。3人の弁護人たちは1時間後に国王の元を訪れた。ド・マルシェルブ氏は彼らが国民公会を去る時に善良な市民が国王が死ぬべきではないこと、少なくとも自分たちが最初に死ぬべきであることを保証してくれといってきたことを告げた。国王は彼にその人たちを探し、もし自分のために一滴たりとも血が流れたら、自分は決して自分を許さないだろうことを告げてくれと頼んだ。国王は自分の王位と命を生贄にしても、血を流したくないという気持ちだった。

1793年の元旦が来た。国王はクレリーと二人だけのままだった。市の役人がやってきて、その顔に国王に対する哀れみを示していたので、国王は家族に新年の挨拶を告げてきてもらえないかと頼んだ。役人は快諾した。別の役人が裁判が終わったのだから、なぜ家族に会う許可を求めないとクレリーに言った。クレリーはその話を国王にしたが、国民公会がそれを許すまで待たなければならないと答えた。

1793年1月16日、判決が下されることが宣言された。次の3つの内容について投票が行われた。

1.ルイ16世は有罪か?

2.国民公会の判断から国民への判断に上訴はあるべきか?

3.どんな罰にするべきか?

62時間にも及ぶ長い議論が続いた。最初の質問については683名が有罪と答えた。二番目の質問については281名が賛成、423名が反対とした。そして最後の質問については721名の投票者数のうち334名が追放または投獄、387名が死刑と投票した。これにより議長であるヴェルニヨーからルイ16世の死刑が宣告され、1月20日の午前3時にこの法令が告知されることが告げられた。国王は外部の世界との接触を禁じられていたが、自分の運命が決定づけられたことを感じていた。

1月20日の午前6時にマルシェルブが国王を訪れた。国王が彼を認め、話しかけたが、マルシェルブは敢えて答えなかった。国王は彼の表情からすべてが終わったことを読み取り、「死だ!私はそれを確信していた。」と言って、弁護士を抱きしめた。国王はこの2日間自分が死刑判決を受けるに値するかを考えたが、神の前で心から自分はいつも国民の幸せを願っていたし、その逆を決して願っていなかったことを誓うと言った。

午後2時頃に行政評議会が決定を知らせに来て、4つの条文が書かれた文書を読み上げた。国王は文書を読み終えたグルヴェルに近づき、その法令を自分の手で受け取り、書類入れにしまった。そして別な文書を取り出して、ガラにこの手紙をすぐに国民公会に届けて欲しいと頼んだ。それはある人物に会わせてほしいこと、監視なしに家族に会うこと、残された者たちへの国民公会の善意を願うことだった。ガラはその手紙と共に国王から受け取ったある人物の名前と住所が書かれた紙を国民公会に届けた。

6時にガラが戻ってきて、国民公会の返事を持ってきた。国王の願いは聞き届けられた。しかし市の役人が監視無しで家族と会うことを認めないと言い出し、ドア越しから覗くことができる食堂でのみ会うことで調整がなされた。

国王が頼んだ人物も入口に姿を現した。

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ルイ16世の死刑の投票については『ベルサイユのばら』などで1票差で決まったように書かれていましたが、実際には全く1票差なんかじゃなく、こんなに開きがあったということが判明しました。執行猶予付きの死刑と言う人が46名いたようですが、でも死刑には変わりなく、1票差ってどこから出て来たんだろう?って感じです。そして何となくイメージ的に弁護人はいなかったように思っていたんですが、ちゃんと弁護人もいたんだって思いました。

40章『1月21日』

国王が国民公会に会うことを頼んだ人物ド・フィルモン氏はエリザベート王妹の聴罪司祭だった。6週間前にすでに死を覚悟していた国王は妹に最後の瞬間にいてもらう聖職者についての助言を求め、彼女はフィルモン神父を呼びにやることを助言した。この神父は9月虐殺を逃れ、偽名を使って隠遁していた。国王とエリザベート王妹の希望を知った神父は喜んでその義務に従うことを受け入れた。

国王は神父と書斎に入り、夜の8時に部屋から出てきて、家族の元に連れて行ってほしいと役人に頼んだ。しかし役人から家族が国王の元に来るのはいいが、国王が行くのは許さないと言い、国王は国民公会から許可を得ているのにと反論をする。しかし、市の役人は譲らないため、食堂で家族と会うことにした。

8時半に家族が食堂にやってきた。王妃は国王を寝室に連れて行こうとしたが、食堂でだけしか会えない旨を告げた。家族たちはいつもの通信手段を使って、どんな判決が下されたのかを知っていたが、詳細は知らなかったので、国王は説明した。そしてペティヨンとマヌエルは彼の死刑に投票しなかったことを告げ、王妃の注意を呼び起こした。王妃は話そうとする度にむせび泣き始めた。王妃はこれまで軽率な人生を送ってきた。しかしこの監禁生活の中で彼女は改心して、家族に対する純粋で神聖な愛情を取り戻していた。そして彼女が幸せだった日々には普通のさえない側面しか見ることができなかった彼女の夫である国王に対して情熱的な愛情を感じ始めていた。これまで彼女は女としても王妃としても夫を不正に評価していた。しかしタンプルの中で彼女は彼が中傷されても穏やかで、忍耐強く、イエスのように穏やかで、しっかりしているのを見た。この最後の会見の間、王妃は深い後悔に似ている感情に取って代われていた。彼女が彼を部屋に連れて行きたかったのは彼と二人だけの時間を持ちたかったからだった。彼女はそれができないことがわかると、窓のくぼみのところに国王を引き寄せ、そこで足元にひれ伏しそうになっていた。国王はすべてを理解し、王妃を引き止め、ポケットから彼の遺書を取り出した。「これを読みなさい。私の最愛の妻よ。」王妃は国王が指し示した節を囁くように読んだ。王妃は国王の両手を取り、キスをした。その内容には王妃への慈悲と容赦があった。彼女の胸からは言葉は出ず、むせび泣きとうめきだけが出た。彼女は夫と一緒に死にたい、もしこの願いが拒絶されたら、餓死するだろうと言った。

この様子を見ていた市の役人たちも涙を抑えることができなくなっていた。この涙の別れは2時間続いた。ついに10時半に国王が最初に立ち上がった。家族みんなが国王の周りにぴったりとくっついて離れなかった。泣き声の中から「私たちは明日また会えるわね?」という言葉が聞こえた。

「そうだ、そうだ!落ち着きなさい!」

「明日の朝―明日の朝8時?」

「約束するよ!」

「なぜ7時ではないのです?」王妃が尋ねた。

「わかった、では7時に。」国王が言った。「しかし、今は永遠にさようなら!永遠にさようなら!」

マリー・テレーズはもはや我慢できなかった。彼女はため息と共に気絶した。エリザベート王妹とクレリーが彼女を起こした。国王は強くあらねばならないと感じ、王太子と王妃の腕から自分を引き離し、「さようなら!さようなら!」と叫んで、部屋に入っていった。国王がドアを閉めた時、王妃は完全に打ちひしがれ、ドアにもたれながら、敢えて国王にドアを再度開けてくれとは頼まずに、泣きながら掌でドアのパネルを叩いた。護衛は王妃に退出するように要求し、明日朝7時に夫に会うことができるという保証を再度与えた。

国王は聴罪司祭と再び話し始めた。フィルモン神父は国王にミサと聖体拝領をすることが大きな慰めになると思うかと尋ねた。国王はその願いが聞き届けられないだろうと思っていた。神父は自分の義務を果たすと言って出掛け、評議会委員に国王が明日死ぬ前にミサと告解を受けたいと願っていることを告げた。委員たちはそんな要求をされるとは誰も思っていなかったので、驚いた。わなではないかとか毒を仕込まれるのではないかといった疑念が生まれた。しかし神父は自分は入念に調べられたので、毒を持っていないことは周知のはずだと言った。議論がなされ、要求は2つの条件の下で叶えられることになった。1つは神父が書面に自筆で署名すること、2つ目は儀式は明日朝7時までに終わることだった。神父は国王の元に戻り、この良いニュースを伝えた。この時夜の10時だった。神父は真夜中まで国王と引きこもっていた。真夜中に国王は「神父様、私は疲れています。眠ることが必要です。というのは明日私は私の力の全てを必要とするからです。」と言った。

クレリーが呼ばれた。彼は国王の服を脱がせ、髪をほどきたいと思っていたが、その骨折りの価値はないと言われた。国王はベッドに行き、5時に起こすように言った。クレリーはまどろみの中で5時の鐘が聞こえたのを確信し、すぐに起き上がり、火を起こした。その音に国王も起きた。十分な睡眠を取ったという国王はフィルモン神父がどこにいるのかを聞いた。クレリーは自分のベッドにいることを告げると、国王は椅子で夜を過ごしたクレリーに謝った。クレリーは「ああ、陛下、こんな時に私のことを考えてくださるなんて!」と国王が差し出した手に涙に暮れながらキスをした。最後の時間、この忠実な召使は国王の着替えを始めた。着替えが終わると、髪をとかした。その間国王は彼の時計から印章を取り外し、指から指輪を引き抜き、チョッキのポケットに隠した。

5時半の鐘が鳴り、準備を整えたフィルモン神父が現れた。ミサの準備が整えられた。6時にミサが始まった。ミサの後、国王は聖体を受けた。それからフィルモン神父は国王の奉献のために彼を一人きりにした。国王はその機会を利用し、クレリーに感謝と最後の別れを言おうとした。7時に国王が出てきて、クレリーが駆け寄ってきた。国王はクレリーを窓のくぼみに連れて行き、印章を息子に、指輪と家族全員の髪の毛が入っている包みを王妃に渡すように告げた。クレリーは王妃に会わないのかと尋ねると、国王は一瞬躊躇したが、朝に彼女らに会う約束をしているが、残酷で深い苦悩の状況を彼女らに容赦したいと思っているから、彼女らとの最後の抱擁を受けずに出発することはどれだけの犠牲を払っているかを伝えるように言った。

日が明け始めた。色々な音がし始めた。7時から人々が色々な口実と色々な目的で国王の部屋をノックした。神父は人々の顔を見ることができなかったが、言葉をとらえることはできた。ひどい言葉を投げつけられても、国王は静かな顔で戻ってきて、「あなたはこれらの人々がどんなふうに私を扱っているのかを見ておられる。私の神父様。しかし人はあらゆることの苦しみ方を学ばねばならぬのです。」と言った。

9時までに音は更に大きくなり、サンテールが役人と憲兵と共にやってきた。国王は神父の元に行き、最後の時が来た旨を告げ、最後の祝福を与えることと神が最後まで自分を支えてくれるように祈ることを頼んだ。祝福が与えられた後、国王は立ち上がった。

国王は役人たちに向かって、市自治体のメンバーがいるかと尋ねた。憲法に忠誠を誓った聖職者が名乗りを挙げた。国王はポケットから遺言を取り出し、王妃に渡してくれるように頼んだ。しかしこの聖職者は横柄に「我々はお前の命令を受けにここに来たのではなく、お前を処刑台に連れて行くためだ。」と返した。国王はこの中傷をイエスの忍耐と共に受けた。そして別の役人に頼んでみた。「それは単に私の遺言だ。あなたはそれを読むことができる。私が市自治体に知ってもらいたいことが書いてある。」と言い、ゴボーはその書類を受け取った。

クレリーは国王から頼まれた帽子だけでなく、国王が寒さで震えているのを臆病で震えていると思われるのではないかと思い、乗馬服も持ってきていた。しかし国王は帽子だけを受け取った。その時国王は彼の忠実な召使の手を握る最後の機会を持った。

国王は徒歩で最初の中庭を横切った。その間、二度三度と振り返って、最愛の妻、唯一の友、妹、そして唯一の喜びの子供たちに永遠の別れを言った。中庭の入口に緑に塗られた馬車があった。2人の憲兵が前部座席に座り、国王と神父が後部座席に座った。9時15分に行列が出発した。

王妃、エリザベート王妹、2人の子供たちは国王が去っていくのを最後の一瞥で挨拶した。前夜の会見の後、王妃は王太子の着替えをさせる力もなかった。彼をベッドに連れて行き、自分は着替えもせずにベッドに身を投げた。長い冬の夜の間、エリザベート王妹とマリー・テレーズ王女は寒さと深い苦悩と共に王妃のうめきを聞いた。6時15分に王妃の部屋のドアが開いた。彼女らは祈祷書を探した。家族全員の準備ができていた。前の晩の国王の約束を信じ、まもなく彼の部屋に呼び出されると思っていた。時間が過ぎ、彼女たちは立っている間、違う様々な音を聞いた。彼女らはついに馬の蹄と大砲の轟を聞いた。王妃は国王が別れも告げずに行ってしまったことを理解した。エリザベート王妹とマリー・テレーズ王女は彼女の側に跪いた。彼女らのすべての望みが1つずつ消えて行った。最後の望みさえも消えて行こうとしていた。

市自治体が令状を発行し、武装して通りを随行したり、窓から覗くことを禁じたため、国王を乗せた馬車が通った大通りは人けがなかった。国王は神父と話がしたいと思ったが、先導しているドラムの音がうるさくて、それが叶わず、神父は国王に聖務日課を貸し、国王はそれを読んだ。

サン・ドニ門に来た時に、違う音が聞こえ、国王は頭を上げた。剣を手にした若者たちが「国王を救え!」と通りに突進してきた。3000人の共謀者がこの動きに反応する計画だったが、その誓いを守った者はほんの一握りだけだった。首謀者のバッツ男爵は何も行われなかったことを見て、王家の忠誠で気がくるいそうになり、混乱に乗じて、近くの通りに逃れて言った。

その出来事で馬車は止まらなかったが、2時間10分の終わりに馬車が止まった。国王は処刑台に到着したことを察した。ドアのところにサンソン兄弟の1人がいた。国王は神父の膝に手を置き、威厳のある口調で、自分の死後、神父に危害が加えられないように彼を守ることを依頼した。

国王は馬車を降りた。援助者が彼を取り囲み、上着を逃せようとしたが、国王は彼らを軽蔑的に押しのけ、自分で脱いだ。彼が帽子、クラヴァット、上着を取ると、首切り役人の1人が手に縄を持って国王に近づいてきた。何をするつもりかを尋ねる国王に首切り役人は手を縛らせてもらう旨を伝え、国王の抵抗に遭った。仕方なく縄ではなくハンカチではどうかと提案すると、国王は神父を見た。神父は「陛下と神の間の特別な類似です」と言い、国王は最高に深い苦悩を持って、この無礼な行為を甘受することを決めた。

ドラムが鳴り続けていたので、国王は処刑台に上ると、それを静まらせ、力強い声で言った。「私は私に負わせられたすべての罪について無実のまま死ぬ。私は私の死の計略者を許す。そしてあなた方が流そうとしている血がフランスに負わせられないように神に祈る。」国王はまだ話したいことがあったが、ドラムを打てという声が挙がり、ドラムが鳴り始めた。この声は長い間サンソンが挙げたとされていたが、実際はルイ15世の私生児であったド・ボーフロシュの声だった。処刑台を取り囲んでいた槍兵たちが首切り役人たちに義務を果たすように促した。死刑執行人たちはゆっくりナイフの方向に歩いて行った。その斜角をつけられた刃は3年前国王自身が輪郭を描いたものだった。国王は神父を見下ろした。神父は跪いて祈りをささげていた。蝶番のついた厚板が水平の位置に降ろされた。犠牲者の頭が縁起の悪い小さな窓に現れた。明るい閃光が走った。重いドスンと言う音が聞こえた。それから夥しい血の噴出が見られた。死刑執行人の一人が頭を持ち上げ、民衆見せた。こうして処刑台の板には王家の血がまき散らされた。この光景を見て、槍兵は悦びの叫びを挙げ、槍やサーベル、ハンカチも血で濡らそうと駆け寄った。そして共和国歓声を挙げた。共和国はその額に決して拭い去ることができない致命的な血のしみの一つをすでに持った。共和国は後に偉大な政治家によって犯罪以上の大失敗を犯したと言われた。

パリは麻痺状態になっていた。絶望して自殺する者やショック死する者もいた。国民公会の始まりに議長によって手紙が開封された。手紙はルイ16世の遺体を送り、それを彼の父親の側に埋葬したいと頼んできた男からのものだった。しかし遺体はマドレーヌの共同墓地に埋葬されたことが公式に報告された。1793年1月21日、ルイ16世は埋葬された。39歳5ケ月3日だった。彼の統治期間は18年であり、囚人生活は5ケ月と8日だった・彼の最後の願いは果たされなかった。というのは彼の血はフランスだけでなく、全ヨーロッパに悲惨をもたらしたからだ。

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ルイ16世の最後は泣かせます。特にクレリーの忠誠はデュマワールドって感じです。

2013年2月17日 (日)

おさすがです\(≧▽≦)/!!

『シャルニー伯爵夫人』読了までカウントダウン状態になってきました。

例によって例の如く、またしても東様に質問を矢のように浴びせていて(本当に申し訳ない限りですsweat01。)、地図の件を問い合わせてみたら、とっても素敵な物を教えてくださったんです~happy02!!

もうさすがは東様happy02!!Viva,京大happy02!!この地図のおかげで謎だったところがいくつも判明しました~!!テュイルリー、タンプル、バスティーユと今は存在しない建物の絵もあったりして、もう「これっ、これ~happy02!!」って感じです。

あとはテュイルリーの詳細(アパートメント名とかパヴィリオン名とか)がわかるともっといいんだけど、この資料のどこかにないだろうかと今検索中です。

その素敵な地図はここにあります。

http://edb.kulib.kyoto-u.ac.jp/exhibit/f28/index.html

東様も『ジョゼフ・バルサモ』翻訳中にサン・クロード街について気になった模様で、昔の地図を入手して調べておられました。もうそのお気持ちよく分かります~!!今回教えていただいた地図を見るとヴァレンヌからの帰還の際にアンドレが辿った道がもっと鮮明になったのです~happy02!もうほとんどマニアな域という自覚はありますcoldsweats01。でも視覚的空間的把握って大切なんですよ~、私にとってはね。

本当に東様には足を向けて寝れません(ってかどこにお住まいかとか存じ上げないのですが・・・sweat02)。いつもどうしようもない質問に丁寧にご回答くださって、本当に感謝申し上げます!!ありがとうございます~happy02!!

御金神社

京都ネタ、もう1つありました!

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実はこんなところ立ち寄ってきたんです。その名も「御金(みかね)神社」!金運の神様だそうです!!もちろん拝んできました!「う~ん、こういう時ジャンボ宝くじがあれば・・・」って思っていたら、何と今グリーンジャンボ宝くじ販売中でした!まだ買っていないけど、当たるといいなあ・・・

ちなみに自分用と友人用に御守りを購入したんですが、な、何とこの神社、お守りやお札が無人状態で置かれていて、購入希望者は専用の御賽銭箱にお金を入れて購入するというちょっとありえない状態だったのですcoldsweats02!盗んでいく人いないのか??って感じですsweat01。「いや、そういう人にはバチが当たるから」と言われ、納得しましたが、意外にもゆるい西日本を見た!って感じでした。

舞妓さん撮影会@美濃吉本店竹茂楼

今回はもう1つ舞妓さんネタありますcoldsweats01

12月に参加した舞妓さんの撮影会を主催したライクマインディッドさんが素敵な企画をしてくれまして、それに参加してきました。

京懐石で有名な美濃吉本店の竹茂楼でお食事をして、舞妓さんの撮影会をするという内容です。12月の撮影会はもう私みたいなビギナーはお呼びじゃないよ!っていう私的にはややドン引きの会でしたがcoldsweats01、今回は私のような撮影目当てというよりは舞妓さんイベントに興味があるといった普通の(?)方々、しかも女性の参加が多く、とってもよかったですhappy02!ええ、私としてはこういう会が好きですhappy02!今回の会は女性向け?って感じがしましたね。

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竹茂楼はバス停の神宮道からちょっと歩いたところにあります。

この日は定期観光バス?かなんかの団体のお客さんも使っていたみたいでしたが、我々は2階の舞台のある大広間が会場でした。

最初はごくごく普通に昼食からスタート。でもこの昼食が中々よかったんです!やっぱり美濃吉の本店だけある?って感じでした!

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先付。2月は節分なので、この絵馬型のお皿を使っているとのことです。一番奥の蕗の唐白和えがおいしかった!

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ゆば仕立てのお椀でした。

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お造りは鯛とマグロだったんですが、ものすごく上物でした!

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焼き物は鰤です。大根おろしが嫌いな私は残しました。

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これがまた変わっていて、酒粕のすっぽん仕立てというものだったんですが、酒粕にもかかわらず日本酒が苦手な私でも問題なくおいしく食べられた品でした。

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ご飯は豆入り茶めしと赤だしにお漬物です。赤だしの具がもずくを固めたものですか?みたいな感じのぶにゅっとしたのが入っていました。何だったんだろう?

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デザートは苺とオレンジにジュレがかかったものです。

この後、メニュー表によると菊寿糖という名の和三盆みたいな干菓子と抹茶がでました。

お食事は以上で終了です。

丁度ご飯を食べ終わった辺りに(私は食べるのが早いので)、舞妓さんが登場し、一旦そこで舞妓さんの踊りを鑑賞&撮影することになりました。

この日の舞妓さんは祇園東の涼香さんと富久春さんの2名でした。(12月の撮影会と同じです。)

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「祇園小唄」を踊ってくれました。この舞台なんですが、この通り金屏風の立派な舞台だったんですけど、私のちゃっちいカメラでは反射してしまい、どうにもこうにも写真がうまく撮れませんでした・・・weep。せっかくの舞妓さん二人の踊りなのにねえ・・・weepしかも祇園東の踊りはこのように扇子を使った変わった踊りなんですよねえ・・・

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扇子を使った時の「だ~ら~り~の帯よ~♪」部分です。

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涼香さん。

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富久春さん。

あまりピンぼけていない写真はこれくらい?ってくらいに惨敗でした・・・crying

で、一旦またデザートに戻って、それから涼香さんによるお点前がありました。実は各席に封筒が置かれていて、その中に千社札が入っている方が3名おられて、その3名は涼香さんの点てたお茶が飲めました。

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涼香さんがお点前中は富久春さんは控えとして座っていました。

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で、涼香さんがお茶を点て終わると、富久春さんがお茶碗を受け取り、舞台下にいる竹茂楼さんの男性係員の方に渡して、その方が選ばれた3名にお茶を運ぶという流れでした。ちょっとお見受けした限りでは皆さんお茶席にはあまり慣れておられないような感じでしたねcoldsweats01。(それより写真撮影が大切!みたいなcoldsweats01。)

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お客様になった方が3名いましたので、涼香さんは3回お茶を点てました。

で、この後、各席には抹茶と干菓子が置かれていて、それを飲みつつ、舞妓さんとの記念撮影タイムとなりましたhappy01!そうそう、こういうのが大切!!

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順番にこの二人の間に入って、自分のカメラで記念撮影となりました。1歳くらいの女の子が参加していたのですが、この記念撮影タイムに恐ろしく泣き始めてしまい、せっかくの舞妓さんとの記念撮影だったのに、多分写真撮れなかったような・・・?人見知りする年齢なのかなあ?よく年寄りは怖くて泣く子供がいますが(私もかつてそうだったそうです。母談。)、なぜこんなかわいい舞妓さんに・・・どうしたんでしょう?って感じでしたcoldsweats01。3歳くらいにならないとダメなのかな?多分あの子のご両親がとても残念だったことでしょうねぇ。

で、この後は二手に分かれて写真撮影会に。

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富久春さんはそのままお座敷に残って、ここで撮影会。富久春さんは東京出身の16歳だそうです。(16になったばっかりとか。)今度置屋さんに仕込さんが入るそうで、お姉さんになるかも?だろうです。

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梅の花簪と櫛の華やかな感じがわかるでしょうか?

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全体像はこんな感じ。富久春さん、身長が163㎝もあるらしいですcoldsweats02!あれっ、そんなふうに見えなかったよ!

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帯はこんな感じです。

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常連さんとの談笑では自然な笑顔が・・・かわいいです。そうそうこの常連さんがとても場を盛り上げてくださって、こういう方がいるといいなあ!!ってありがたかったです。

続いて、入れ替わって、今度は涼香さんの撮影のために合掌造りの建物(離れ?)に移動となりました。

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涼香さんの全身像です。

ついこの間からおふく髷に変わって、襟も白刺繍びっしりになりました。

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後ろ姿はこんな感じ。髷、変わっているのが分かりますよね?

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涼香さんの花簪は大輪の白梅で、お姉さん舞妓さんらしい落ち着きです。でもまだ櫛部分が華やかなので、おふくでも若い舞妓さんってことが分かるんですかね?

実はここのお部屋でウェディングフェアをやっていたみたいで、そういうセッティングがされていました。はあ・・・こういうところで結婚式かあ・・・やっぱり京都ならでは?って思いました。(ほら、他の地域だとお店がない。)

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で、この部屋に囲炉裏がありまして、その上に写真上部に映っているような何というのでしょうかね?ちょっとお正月飾りっぽいような餅飾りの木の枝が下がっていて、いい空間になっていました。涼香さんの花簪とマッチするって感じ!

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ステンドグラスのランプと共に。

撮影会は以上でした。お食事して、撮影会だったので、本当にあっという間でした。でもこういうプランの方が私は断然楽しめました!もっと涼香さんと話できたらよかったかもcoldsweats01?(何かここはもう撮影会onlyって感じになっていましたsweat01。)

で、最後二人は玄関でお見送りをしてくれました。

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こんな感じに座っていたんです。そして写真見て気づきました。二人とも草履でしたね。

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全員が玄関から出た後で、玄関前で写真撮影。ちょっと日が傾いてきたので、私のカメラではこんな感じにしか写りませんでした。

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涼香さん、とってもいい笑顔!

そして二人はお迎えに来ていたタクシーに乗り込み、参加者が彼女らを見送って、お開きとなったのでした。

いや~っ、本当に充実していました、この会happy02!!こういう会ならまた参加したいです~happy02!!

以上、今月の舞妓さんネタでした。一体いつまで続くのか??舞妓さんネタ・・・sweat01皆さんお察しの通り(?)もうぼちぼち終わると思いますよcoldsweats01。まあどこまでいけるか?って感じですね?カウントダウン状態に入ってきましたからcoldsweats01

今月も再び舞妓さん@京都国際ホテル

えっと、この週末はまた外出しておりましたcoldsweats01。にもかかわらず今日は朝から家掃除当番でつらかったです・・・sweat02今度の日曜日は温泉を口実に掃除を回避したい私でした・・・sweat01

いつもはホテルに直接予約を入れていたのですが、今回は近ツリの旅発見とかいうサイトで見つけたプラン(といってもいつもと同じプランなのですが。)に参加してきました。しかし、「あれっ、これメニュー間違っているんじゃないのかな?」ってくらいにボリュームのある食事量に驚きましたcoldsweats02。しかしお会計は予約した価格だったので、間違いではなかったようなのですが、いや、うっかり間違ってしまったのではないか?って気がしてなりません。もし間違っていなかったのであれば、このプラン、大変お得です!!詳細は下記URLをご参照ください。5500円のプランで行ったんですが、何か違ったような気がしてなりません・・・

http://tabihatsu.jp/program/82977.html

まあとにかく「京都で舞妓さんと会ってお食事したいの!」って方にはうってつけのプランです!(毎日開催してますし。何よりも価格設定がお手頃!)

今回来てくれた舞妓さんは宮川町の小梅さん。2月は梅の花簪なので、まさに2月に打ってつけの舞妓さんと言えましょう。去年の3月に見世出ししたそうで、もうすぐ1年になるという福岡出身の17歳でした。

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最初の踊りは「梅にも春」。着物は矢絣に大きな鈴?玉?の模様が入っている珍しい感じのものです。

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こんな感じに柄が入っています。

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で、続いて「祇園小唄」。

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後ろ姿はこんな感じ。帯も梅柄なんです。

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このポーズ、お姉さん舞妓さんになるとかなり色っぽくなりますが、小梅さんは初々しい乙女って感じです。(おっさん的なコメントcoldsweats01?)

同じ置屋さんには弥ゑ美さんもいるそうで、何か二人、タイプ似ているわって思ってしまいました。

で、ちょっと気になったのが、彼女の帯留のぽっちりなんですが、グリーンと赤の宝石らしきものが付いていて、「あの、このグリーンはもしかしてエメラルドだったり、この赤はルビーだったりするんですか?」思ったりしてしまいました。ほら、これが一番高い宝飾品だってことだから、そういうこともありえる。なんとなく珊瑚っぽい感じのものはそうなんだろうなって思っているんですが、貴石の場合は見た目ではわからないので、どうなんだろう?って思ってしまいました。

この日は他にもお客さんがたくさんいたので、そういう意味でも心置きなく・・・って感じでしたがcoldsweats01、お座敷遊びタイムに名乗りを挙げられる方があまりおられず、せっかくなので、やってきましたcoldsweats01

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勝ちました!さすがに最近は要領を得てきたので、あまり負けなくなりました!そんなことを自慢してどうする?って感じですが・・・sweat02

今年の京おどりは演出家の方が女性で、とても気さくな方で、驚いたと言っていました。どんな京おどりになるんでしょうか?もうお稽古も始まっているようです。頑張ってください。

京都国際ホテルさんには本当にいつもお気遣いいただき、ありがとうございます!!

2013年2月 9日 (土)

ようやく聴けました!『Ryuichi Sakamoto | The best of THREE live in Japan & Korea』

今日は薬がなくなったので、午前中耳鼻科に行ってきたのですが、その前にiTuneをi-podに同期して、1/30に購入した教授のトリオライブのベスト盤をようやく聴きましたhappy02

これ、予約していたんですけど、1/30に日付が変わってすぐに誰かがもう聴いたことをツイートしていて、「ええっcoldsweats02?」って思って、iTuneを開いたら、開いたと同時にダウンロードされ、「すごいわcoldsweats02」!って思いました。iTune storeでの買い物の請求ってどうなっていたんだっけ?と思っていたのですが、昨日だったかにメールがきて、どうやらカードを登録していたことが判明しました(全然覚えていないcoldsweats01。)!

私はこのトリオツアーのUST中継を全部おひねりしてgetしたんですが、もうどの公演もよかったから、選べなかったんですよね。その中でも選び抜かれた30曲が入っていて、ものすごくよかったですhappy02。これ、2000円ってありえない安さ!!

「a flower is a not flower」と「1919」が複数入っているのはみんながこの2曲の毎回のアレンジの違いを楽しんでいる証拠だなと思いました。私もこの2曲のアレンジの違いを毎回楽しみにしています。

ちょっと残念なのが「sheltering sky」が入っていないこと。確か演奏したはずなんだけど。「littele buddha」が入っているのになぜ??って感じです・・・sweat01

私の友人の方々はもし聞きたければ、遠慮なくお声掛けくださいねhappy01!CD進呈します!

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全30 曲収録 Price 2,000yen 
https://itunes.apple.com/jp/album/ryuichi-sakamoto-i-best-three/id582137238

収録曲:
01: Kizunaworld (2012_12_16 Shizuoka)
02: Happy End (2012_12_18 Akasaka ACT Theater, Tokyo)
03: Bibo no Aozora - instrumental (2012_12_06 Tokyo Opera City, Tokyo)
04: A Flower is not a Flower (2012_12_15 Matsumoto)
05: A Day a Gorilla gives a Banana (2012_12_15 Matsumoto)
06: Aoneko no Torso (2012_11_29 Blue Note Tokyo Set2)
07: Seven Samurai - ending theme (2012_12_02 Osaka)
08: Tango - instrumental (2012_12_19 Akasaka ACT Theater, Tokyo)
09: Shizen no Koe (2012_12_19 Akasaka ACT Theater, Tokyo)
10: Solitude (2012_12_01 Yasu)
11: Mizu no Naka no Bagatelle (2012_12_15 Matsumoto)
12: Castalia (2012_12_04 Fukuoka)
13: Still Life in A (2012_12_18 Akasaka ACT Theater, Tokyo)
14: Nostalgia (2012_12_19 Akasaka ACT Theater, Tokyo)
15: Tamago 2004 (2012_12_21 Yamaguchi)
16: Merry Christmas Mr. Lawrence (2012_12_09 Seoul Set1)
17: Harakiri endroll - from a Takashi Miike Film "Ichimei" (2012_12_14 Nagoya)
18: The Last Emperor (2012_12_02 Osaka)
19: 1919 (2012_12_14 Nagoya)
20: Yae no Sakura (2012_12_19 Akasaka ACT Theater, Tokyo)
21: Theme for Yae (2012_12_15 Matsumoto)
22: Rain (2012_12_21 Yamaguchi)
23: Parolibre (2012_12_21 Yamaguchi)
24: Aqua (2012_12_21 Yamaguchi)
25: A Flower is not a Flower (2012_12_02 Osaka)
26: A Flower is not a Flower (2012_12_06 Tokyo Opera City, Tokyo)
27: 1919 (2012_12_01 Yasu)
28: 1919 (2012_12_16 Shizuoka)
29: 1919 (2012_12_21 Yamaguchi)
30: Little Buddha (2012_12_04 Fukuoka)

『シャルニー伯爵夫人』英訳版4巻読了\(≧▽≦)/:その5<ネタバレ注意>

*以下、『ジョゼフ・バルサモ』及び『王妃の首飾り』を未読の方はネタバレご注意ください。あと全文翻訳している章が正しく翻訳されているかどうかは保証しません。あくまで私の理解なので・・・sweat02

28章『9月1日と2日の間の夜』

これはその時の物事の状況であった。9月1日の夜9時、ジルベール医師の職員(召使という言葉は反革命的として廃止されていた。)が雇用主の部屋に入ってきて、言った。「市民ジルベール、馬車がドアに来ています。」

ジルベールは帽子を目深に被り、乗馬服のボタンを首まで留め、出掛ける準備をしていた。しかし敷居の上に大きなマントに包まれ、つば広な帽子で顔に影を作っていた男が立っていた。

ジルベールは一歩後ずさりした。このような時代、暗闇では誰かは敵であるかもしれなかった。

「私だよ、ジルベール!」優しい声が言った。

「カリオストロ!」医師が叫んだ。

「いかにも!私がもはや私自身をカリオストロとは呼ばず、ザンゾーネ男爵と呼んでいることをお前だけは忘れているようだね。しかしお前にとって、親愛なるジルベール、私が名前や心を変えても、私はいつも―少なくとも私は思っている。―私はジョゼフ・バルサモであると。」

「ええ、そうですね。」ジルベールは言った。「その証拠に私はまさにあなたの家に行こうとしていた。」

「そうじゃないかと思って、正確に私はここに来たのだよ。お前が疑いなく保証しているように―このような時代ではロベスピエールがするように国を旅することは私にはできない。」

「まだ私はあなたに会えないかもしれないと恐れていました。そしてここであなたにお会いできてとてもうれしいです。どうぞお入りください。」

「もちろん、私はここにいる!さあ、私は言おう。お前は何を望んでいるのだ?」カリオストロはジルベールの後に従い、より奥まった部屋に入りながら、言った。

「どうぞお座りください。」彼は言った。そしてカリオストロは座った。

「あなたは何が起きているのかをご存知だ。」ジルベールは再び話し始めた。

「お前は何が来るのかということを意味しているのかね?」カリオストロが言った。「というのはこの瞬間特に何も起こっていないからだよ。」

「あなたは正しい!何か恐ろしいことが進行中ではありませんか?」

「恐ろしい、本当だ!時々『恐ろしい』は『絶対必要不可欠』になる。」

「あなたが冷酷な落ち着きでそのような言葉を発する時、あなたは私に身震いを起こさせます。」

「なぜだね?私はこだまであるだけだよ。―運命のこだまだ。」

ジルベールは頭を下げた。

「ジルベール、お前は私がお前に話したことを思い出すかね?私がベルヴュでお前と会った時―3年前の10月6日―私がファヴラ侯爵の死を予言した時のことを?」

ジルベールは身震いした。人々と同様に出来事の面前においていつもとても強い彼でさえ、この謎めいた人物と接触させられた時、子供のように感じた。

「私はその時お前に言った。もし国王が彼のくだらない頭の中にほんのわずかの利己主義の精神を持っていたら―私はかれは持っていないと望んだが―、彼は逃げ出すだろうと。」

「ええ、彼は逃げました!」ジルベールは言った。

「そうだ!―しかし私は機会がある間に逃げるべきだったということを意味していたのだよ。ちっ!彼が逃げようとした時、お前も知っての通り、あまりにも遅すぎた。私は付け加えた。お前も忘れてはいまい。もし国王と王妃が、そして貴族が革命の進行に抵抗するなら、私たちはその後一層悪い革命を持つことになるだろうと。」

「ええ、あなたはもう一度正しかった!最も悪い革命がやってきました!」

「全部ではない!しかしお前もわかっているように、私の親愛なるジルベール、それは進行中だ。お前は私がお前に話した、私の友人の1人であるギヨタン博士によって発明されたある機械についても思い出すかね?お前はテュイルリー側のカルーゼル広場を通って歩いたことがあるかね?そうだ、その機械はそこで動いている。―私がタヴェルネの城で王妃にデキャンタの中に見せた物と同じ物だ!―おまえはその時を思い出すだろう。お前はそこにいた。私の腕より背が高くない少年だった。そしてすでにニコル嬢の恋人だった。―ああ、話の途中だが、彼女の夫の親愛なるドー・ボーシール氏は丁度絞首刑の判決を言い渡されたよ。そして彼には逃げ場がなかった。」

「ええ」ジルベールは言った。「しかし、明らかにギロチンはあまりにも遅すぎる。というのはサーベルや槍や短剣がそれに手を貸して前進させているからです。」

「聞きなさい!」カリオストロが言った。「私たちは1つのことを理解しなければならない。―私たちは意図的に判断を誤った頭を処理しなければならないということだ。貴族、宮廷、王妃、そして国王はあらゆる種類の警告を受け入れた。しかしそれらは全然役に立たなかった。バスティーユは奪われた。それは彼らに全く親切を施さなかった。それから10月の暴動が起きた。それらは王家に何も教えなかった。6月20日は宮廷に何も教えなかった。それから8月10日が来た。それさえも王家には何の役にも立たなかった。国王をタンプルに送り、貴族を別に刑務所―アベイ、フォルス、ビセトル―に送った。これらすべては王家に何も教えなかったのだ。タンプルにいる国王はプロシアによるロンウィ征服を喜んでいる。アベイでは貴族たちが国王とプロシア人に声援を送っている。彼らは水しか飲むことができない貧乏人の鼻先でシャンパンを飲んでいる。パンのために飢えている貧困者の面前で、これらの貴族たちは小さなパイやトリュフをむしゃむしゃ食べている。この無関心はプロシアの国王ヴィルヘルムにさえ伸びている。彼について書いた者がいたかもしれない。『気をつけろ!もしロンウィを通過し、もしフランスの心臓により近く歩を進めたら、その歩は国王の死刑執行令状になるだろう。』と。彼は答えたかもしれない。『国王一家が置かれている状況がどれだけ恐ろしくとも、侵入している軍は退却することはできない。心から私はフランスの国王の命を救うのに間に合うように到着するように祈る。しかし私の主要な義務はヨーロッパを救うことだ。』と。彼はヴェルダンを進軍中だ。―私たちは物事を終わらせなければならない。」

「何の終わりです?」ジルベールが尋ねた。

「国王、王妃、そして貴族のだ。」

「あなたは国王を殺すのですか?あなたは王妃を殺すのですか?」

「殺す?ああ、違うよ!それは明らかに大失敗だ。彼らは裁判にかけられ、有罪判決を受け、公然と死刑執行されなければならない。―チャールズ1世に起きたように。私たちは何とかして自分自身から彼らを取り除かなければならない。そしてより早ければより良い!」

「誰がそのように決めるのです?」ジルベールが叫んだ。「あなたが話している人々の知性、正直さ、良心ですか?あなたが精神のためにミラボーを、忠誠のためにラファイエットを、公正さのためにヴェルニオーを持った時に、もしあなたがそれら3人の名前で私の元に来られたのなら、そして虐殺が必要であると宣言するのなら、私が今身震いしているように、身震いすべきだったでしょう。しかし、私は半分確信するべきだった。ではあなたはどの名前で今日私の元に来られたのですか?宣伝屋のエベール、シーシーとやじられる劇作家のコロー、病的な頭のマラー、彼の医者は彼が要求している5万、10万、20万人の頭と同じくらい彼の血を抜くことを余儀なくされている、そんな連中の名においてですか?そのようなありふれた男たちを私が軽蔑することをお許しください。感情的で急な叫びと状況の変化を持っているに違いない人々―素早い破滅を楽しみ、自分たちを腕の立つ魔術師と思っているこれらの不幸な劇作家、これらの弱い雄弁家である彼らが普通の死すべき者である時、そしてそれが神の手仕事の外観を損なう時に。彼らは世界を養う命の流れをせき止めること、自然が20年、30年、40年、50年とかけて創造的な成果をもたらした生きている邪魔者を、言葉、身振り、まばたき1つによって撲滅すること、一息によって討滅させることは偉大で崇高なことと思っている。これらの男たちはひどく不幸なならず者たちです。しかしあなたは彼らには属していない。」

「私の親愛なるジルベール、お前はまだ間違っている。お前はこれらの者どもを『男たち』と呼んだ。お前は彼らにあまりにも名誉を与えすぎている。彼らは単に道具に過ぎない!」

「破滅の道具!」

「そうだ。―しかし原理の利益でもある。その原理は国の解放―つまり自由だ!それは共和国を表す。単にフランスのだけではなく―神はそのような自己中心癖を禁ずる!―世界の―普遍的な友愛のだ!いや、これらの男たちは精神、忠誠、良心が欠けている。しかし彼らはそれらすべての特性ー本質より強く、安定した、抵抗できないものを持っている。」

「アッティラの本能。」

「その通り!お前はそれを言ったーアッティラの本能と。アッティラは彼自身を神の鞭と呼び、フン族、スワビア人、アラン人の野蛮な血と共に、ネロやヴェスパシアヌスやヘリオガバルスのような男たちによって支配された400年もの間に腐敗したローマの文明を踏みにじるためにやってきた。」

「しかし、一般化しないで、事実に立ち返りましょう。」ジルベールが言った。「この恐ろしい大規模な虐殺を導くのは何なのですか?」

「ああ、それは容易に見えているよ。それは国民議会、市自治体、人々ーつまりパリ全体を危うくするだろう。パリは血で汚されなければならない。お前も理解しているように、パリ―フランスの頭脳であり、ヨーロッパの知性であり、世界の魂であるーはすでに容赦できない罪を感じ、ある男がフランスを駆り立て、国の神聖な土地の外側からのあらゆる敵を追い払う時に立ち上がるかもしれない。」

「しかしあなたにとってこれがどういう重要性があるというのです?あなたはフランス人ではない!」

カリオストロは微笑み、答えた。「ジルベール、お前はお前の優れた知性と強い心で、フランスの出来事について余計なおせっかいを焼くなと言うことができるのかね?彼がフランス人ではないからという理由で。フランスの出来事は世界の出来事ではないのか?フランス―哀れな自己中心癖!―自分自身のためだけに働いているのか?イエスはユダヤ人のためだけに死んだのか?お前はナザレの人ではないからと言って、使徒に挑戦してはくれないのか?私の言うことを聞くんだ、ジルベール!私は私やお前のより偉大な非凡な才能―人あるいはアルトタスという名の悪魔かもしれない―と共にこれらすべての問題について議論しているのだ。ある日彼は自由という太陽が世界中に上る前に流されなければならない血の量に関して計算をした。そう、その男の議論さえ私の確信をぐらつかせなかった。私は前進した。私はまだ前進している。私は前進し続けるだろう。その途中で私が見つけたあらゆるものを倒しながら。そのような邪魔物に対して、私は穏やかな表情と落ち着いた声で言う。『邪魔物に災いあれ!私は未来に存在するものだ!』と。―一方でお前は誰かのためにお願いをしたいようだね!そうじゃないかね?お前が救いたい男か女かの名前を言いなさい。」

「私はあなたも私も死ぬことを許していない女性を救いたいのです。」

「お前はシャルニー伯爵夫人を救いたいのだね?」

「私はセバスティアンの母親を救いたいのです。」

「お前は法務大臣のダントンが彼女の牢獄の鍵を持っていることを知っているだろう?」

「はい!しかし私はあなたがダントンにドアを開けることも閉めることも言うことができることも知っています!」

カリオストロは立ち上がり、机に向かい、紙の断片に神秘的な記号を書き、それからそれをジルベールに渡した。

「それを、私の息子よ。ダントンのところへ行き、そしてお前が望むことを彼に要求しなさい。」

ジルベールは立ち上がった。しかしカリオストロは付け加えた。「しかし後で何がなされるかな?」

「何の後です?」

「国王の裁判が来た時だ。」

「私は最善をつくして国王の死に反対するために、私自身が国民公会に任命されることを望んでいます。」

「そうか、私はそれを理解したよ。」カリオストロは答えた。「良心に従って行動しなさい!しかし私に1つだけ約束してくれ。」

「何です?」

「お前の約束は条件はないが、時間があるということだ、ジルベール!」

「それらの時間、あなたは人々に血を与え、あるいは国に殺人を与えることについて話さなかった。」

「そうかね?―ではもし国王が裁判され、処刑されたら、お前はその時私がお前に与える助言に従うことを約束してくれ。」

ジルベールは手を差し出して、言った。「あなたがもたらすあらゆる助言は私にとって貴重なものです。」

「それでは従ってくれるのだな?」

「私は誓います。もしそれが私の良心を傷つけないのなら。」

「お前は理にかなっていない、ジルベール!私はお前に多くを提供してきた。私が何かを要求したしたことがあるかね?」

「いいえ!そしてその上重要なことは、あなたは私自身の人生より価値のある人生を私に許してくださっています。」

「それなら、先に行きなさい!」カリオストロは言った。「そしてフランスの精神がお前を―最も高貴な息子の一人であるお前を―導きますように。」

カリオストロは家を去った。そしてジルベールもすぐに後を追った。馬車はまだ待っていた。医師が入り、御者に法務局で止めるように言った。そこで彼はダントンに会うことができた。

法務大臣としてダントンは市自議会で見られないための正当な口実を持っていた。さらになぜかれがそこへ行くべきだったのか?マラーとロベスピエールはこれまで自分の意のままになっていなかったか?ロベスピエールは自分自身をマラーによって引き離されることを許していなかった。大量殺戮を引き具でつなぎ、彼らは両方とも同じペースで馬に乗っていた。その上タリアンが二人を見張っていた。

二つのことがダントンにとって可能だった。もし彼が自治体と完全に同盟することを決意したなら、彼はマラーとロベスピエールと三頭政治を組織したかもしれない。もし国民議会が勝利すべきなら、法務大臣としてダントンは独裁政治を期待したかもしれない。彼側ではロベルピエールとマラーとの提携は望んでいなかった。しかし他方で、国民議会はダントンを気にかけていなかった。

ジルベールの到着が告げられた時、ダントンは妻と共にいた。というよりむしろ彼の妻が足元にいた。予想される虐殺は予めとてもよく知られていたので、彼女は彼にそのような犯罪を犯さないように懇願していた。彼女は深い苦悩と共にすでに起こっている虐殺の上で死にかけている哀れな女性だった。

ダントンは彼女にとても明らかに1つのことを理解させることができなかった。―彼が国民議会によって与えられる独裁政治の権威を持たなければ、自治体の決定と正反対のことは何もできないということを。彼側では国民議会と共に勝利のチャンスがあった。国民議会なしでは敗北は確実だった。

「死んでください、死んでください、死んでください!もし避けられないのなら」哀れな女性は言った。「でもそのような虐殺は起こさないでください!」

「私のような種類の男は無駄に死にたがらないよ。」ダントンは答えた。「しかし、もし私の死が私の国に役立つのなら、私は喜んで死ぬよ。」

ジルベール医師は到着が告げられた。

「私は立ち去らないわ。」ダントン夫人が言った。「このひどく忌まわしい犯罪を妨げるために世界中のあらゆることをするとあなたが言うまで。」

「それなら、そのままいなさい!」ダントンが言った。

ダントン夫人は数歩引き下がり、夫を進み出させ、彼がすでに一見と評判で知っていた医師に挨拶させた。

「先生、あなたは時期を得て到着された。もし私があなたの住所を知っていたら、確実にあなたを呼びにやっていたでしょう。」

ジルベールはダントンに挨拶した。そして大臣の後ろにいる女性にもお辞儀をした。

「これは私の家内です、市民ダントンの妻です。彼女は彼女の夫が自治体全体から支持されているマラーとロベスピエールが彼らが選んだことをすることを妨げるのに―つまり彼らを殺し、根絶し、むさぼり食うことから守るために―十分強い力を持っていると信じています。」

ジルベールは握り締められた両手で泣いているダントン夫人を見た。「マダム、そのかわいそうな両手に口づけをすることをお許しいただけますか?」

「いいぞ!」ダントンが言った。「ここに我々はすでに援軍を持ったぞ!」

「教えてください、ムッシュー。」哀れな女性は叫んだ。「もし彼がこの虐殺を許したなら、彼の全人生に血のしみがあるでしょう!」

「それがすべてではありませんよ。」ジルベールが言った。「もしこのしみが1人の男の額にだけ残りうるのなら、彼の国の善良な人々にとって、この汚れが彼の名前を汚すことは絶対に必要であると信じている人です。―そのような男はデシウスが彼の国のために深海に身を投げたように、彼の名誉を深淵に投げ、彼自身を生贄にささげるかもしれないでしょう。私たちが生きている時代では、一人の市民の人生、評判、名誉にどんな重要性があるというのです?しかしこれはフランスの額の上のしみになるのです!」

「市民よ」ダントンが言った。「ヴェスヴィオス火山が噴火する時に溶融した川を止める十分な強さを持つ男を私に教えてくれ。嵐が起きる時、古い大海に押し戻す十分な力強さを持つ腕を私に教えてくれ!」

「人がダントンの名前を言う時、そのような男はもはや探される必要はありません。彼はここにいます!その強い力を持つ腕がどこにあるのか尋ねる必要もない。というのはそれは行動し、そしてそれ自身のためにこうして話しているからです。」

「ここを見よ!」ダントンが言った。「あなたはあなた方自身の考えの全てだ!私はあなたにかろうじて敢えて私が私自身に言うことを伝えなければならないだろうか?確かに私は意志を持っている。私が確かに精神を持っているように。もし国民議会が望むなら、私は力もまた持つだろう。しかしあなたは何が起ころうとしているか知っているのか?まさにミラボーに起こったことだ。彼の精神でさえ彼の評判に打ち勝つことはできなかった。私は国民議会に恐怖を生じさせるために、マラーのような狂った頭を持っていない。私は信頼を生じさせるために、腐敗していないロベスピエールにもなっていない。国民議会は私に国を救う手段を与えることを拒絶するだろう。なぜなら私には悪い評判があるからだ。議会は休会し、断続して私に返事を与えず、宙ぶらりんな状態にしておくだろう。そして私が怠惰な名誉の男―完全に自由裁量の力をもっているこの3日間でさえ、信頼されない男―であると囁くだろう。価値のある男たちの委員会が任命されるだろう。一方でそれはあまりにも遅すぎるだろう。虐殺は行われるだろう。あなたが言うように、300か400名の飲んだくれによって殺害される1000名もの不幸な人々の血がこの革命の場面の前に真紅のカーテンを引くだろう。そしてそれは歴史上有名な見地から私たちの崇高な高みを隠すだろう。非難されるのはフランスではない。」彼は堂々たる身振りと共に付け加えた。「それは私自身だ。私は私自身の頭の上に落ちるのを生じさせることによって、フランスから世界の呪いをそむけさせるだろう。」

「それではあなたの妻と子供たちは?」哀れな女性が叫んだ。

「お前?お前が言ったように、それはお前を殺すだろう!そしてお前は私の共犯者として非難されないだろう。私の犯罪はお前の死だからだ。私たちの子供たちに関して言えば、彼らは息子たちだ。いつか彼らは男になるだろう。彼らは彼らの父親の心を持つかダントンの名前を空中に持つことを保証しろ。そうでなければ彼らは弱く、私を偽るだろう。それでますます結構!体力が弱ったものは私の一族ではない。そして私はそのような息子たちは予め捨てる。」

「しかし少なくともあなたは国民議会に何かの権威を求めるのでは?」ジルベールが言った。

「あなたは私がこの助言を与えてくれるためにあなたを待っていたとお思いか?私はすでにチュリオを呼びにやっている。私はタリアンを呼びにやっている。妻よ、彼らが他の部屋にいるかどうか見てきなさい。もしそうなら、テュリオを入らせなさい。」

ダントン夫人は出て行った。そしてダントンは言った。「私はあなたの面前で敢えて運命を試しますよ、ジルベールさん。あなたは私の努力の後世についての目撃者になるだろう。」

ドアが開いた。「市民テュリオが来ました、あなた。」ダントン夫人が言った。

「入りなさい!」ダントンが、彼の大きな手を将軍に仕える副官のように彼に仕える男に伸ばしながら、言った。「ぞれは先日演壇の上であなたが話した単に私たち自身のためでなく、世界中のためであるフランスの革命について、そして私たちがすべての人間性に対して責任があることについての崇高な言葉だ。そう、私たちは私たちの革命を汚れのないように見守る最後の努力をしなければならない。」

「話し続けてください!」テュリオが言った。

「明日、議会の始まりに、仕事が行われる前に、これはあなたが要求しなければならないことだ。―8月10日の前に選ばれた人々に邪魔されることなく、古いメンバーがこの後新しいメンバーによって数で圧倒されるかもしれないために、市自治体の通常議会のメンバーの数を300名に増やすことを。私たちは市議会を大きくしなければならないが、中立にしなければならない。私たちは議員を増大させなければならないが、その精神を部分修正しなければならない。もしこの提案が採用されず、もしあなたが代表に私の考えを理解させられなかったら、その時はラクロワに相談しなさい。彼に公然と問題を攻撃するよう言いなさい。彼に真っ直くにあるいは真っ直ぐでなく拒否する人々に行政力に従わせるため、あるいはとにかくどんな命令や手段をも妨げるようにするために死の刑罰を提案させなさい。行政力―つまり私自身だ!私は国民議会に入り、権威を要求する。そしてもしそれを私に与えることについていかなる躊躇があっても、私はそれを奪うだろう。」

「それからあなたは何をするのですか?」

「それから」ダントンは言った。「私は旗をしっかり掴むだろう。血と恐ろしい悪魔の虐殺の代わりに、私はそれを生来の人目につかない場所に追い払うだろう。そして恐怖や怒りなしに一撃を加え、静かに死を眺める、気高い人々と落ち着いた戦いの精神に懇願するだろう。私はもしそれらの人々の集まりの全てが非武装の市民たちの大量殺戮のために団結するかどうかを尋ねるだろう。私は敢えて牢獄を脅かす者は誰であれ、悪名高い者として公然と非難するだろう。多分多くが虐殺に同意するかもしれないが、殺人者は多くない。私はパリの中を支配する軍事的な精神によって利益を得るだろう。私は行進をする命令のために待っていた、本物の志願兵のつむじ風と共に殺人者たちのそれぞれの集団を取り囲むだろう。そして彼らを国境に送るだろう。―つまり、敵に対して、ムカつくほど不快な要素はより気高い人々によって支配されるかもしれないということだ。」

「そうしてください!そうしてください!」ジルベールは叫んだ。「そしてあなたが偉大で、壮大で、崇高なことを遂行するでしょう。」

「おやおや」ダントンが力と不注意の並外れた混合物と共に肩をすくめながら、言った。「これはするのが最も単純なことだ!もし私がふさわしい援助を得ることさえできれば、あなたは見ることができるでしょう。」

ダントン夫人は夫の両手にキスをした。「あなたは十分な援助を持っています、ダントン」彼女は言った。「あなたがこのように話すのを聞いて、私の勇敢で気高い夫と同意見でない人がいましょうか?」

「そうだ!しかし不幸にも私はこのように話すことができない。もし私が率直に話すことによってこれらの考えをさらしたなら、彼らは私と共に虐殺を始めるだろう。」

「それでは」夫人が言った。「その方法で終わること以外によいことはないのですか?」

「女が話しているように話す女だ!死んだ私と共に、マラーと呼ばれている血に飢えた狂人とロベスピエールと呼ばれている見せかけの慈善家の間でロベスピエールがどうなるだろうか?いいや!私はまだ死ぬべきではない!私はまだ死にたくない!私がするべきことはできるなら虐殺を妨げることだ。もし私にも関わらず、それが勃発したら、その時私はフランスを無罪にしたいと思い、その罪を私の責任として課すだろう。私はそれにもかかわらず終わりまで続けるだろう。単に進行が恐ろしいものであるならば。―タリアンを呼びなさい!」

「タリアン」友人が入ってきた時、ダントンが言った。「明日市自治体は私に自治体本部で報告するための書かれた命令を送ってくるかもしれない。きみは市議会の長官だ。私がその手紙を受け取らないように、そして私がそれを受け取らなかったことを証明できるようにするために準備してくれ。」

「畜生!」タリアンは言った。「私はどうやってそれをしたらいいんだ?」

「それはきみの用心だよ。私はきみに私が望んでいること、私が要求していること、何をすべきかを伝えた。きみにとって手段を見つけることだ。―さあ、来てください、ジルベールさん、あなたは何か私にお願いがあるのでしょう?」

小さな仕事部屋に通じるドアを開きながら、彼はジルベールに入るように言い、それから彼に従った。

「それでは私はあなたにとってどんな役に立つことができるのでしょうか?」

ジルベールはポケットからカリオストロが彼に与えた紙を取り出し、ダントンに示した。

「ああ!あなたは彼の元から来たのですね―それではあなたは何をお望みですか?」

「アベイに投獄されている貴婦人の釈放を」

「名前は?」

「シャルニー夫人です。」

ダントンは1枚の紙を取り出し、釈放の命令を書いた。「もし他にも誰か救いたい人がいれば、話してください!私はそれらすべての不幸な人々を救うために任命されたことをうれしく思いますよ。」

ジルベールはお辞儀をして、言った。「私の望みはすべて叶えられました。」

「それでは行きなさい、ジルベールさん。そしてもしあなたが私を必要とするなら、すぐに私に会いに来てください。仲介者なしに、個人対個人として。私はあまりに幸せすぎて、あなたのために何かすることができないでしょう。」

彼は再びジルベールをドアに案内して、つぶやいた。「ああ、ジルベールさん、もし私が1日高潔な男としてあなたの評判を持つことができたなら!」

彼が医師の後ろのドアを閉めた時、ため息をつき、そして額に流れ落ちていた汗をぬぐった。

ジルベールはアンドレに自由を取り戻す貴重な書類を持って、アベイへの道を進んだ。

真夜中近かったけれども、騒ぎを起こしそうなグループがすでに牢獄の近くの通りに集まっていた。ジルベールは彼らの真ん中を通り過ぎ、ドアを叩いた。低い丸天井になっているアーチ道の下で薄暗いドアが開いた。その低いアーチは牢獄ではなく、墓のものだった。

彼は管理者に命令を提出した。それはジルベール医師によって呼ばれた名前の人物はすぐに釈放されることが命令されていた。ジルベールは伯爵夫人と呼び、管理者は看守に市民ジルベールを囚人の独居房に案内するように命じた。

ジルベールは看守の後に従い、小さな階段の側の3つの続き階段を上り、1つのランプで照らされていた独居房に入った。

喪服を着た貴婦人は彼女の悲嘆の中で大理石のように青ざめて見え、ランプが置かれていたテーブルの近くに座っていた。彼女はシャグリーン皮で装丁され、金メッキの十字架で飾られていた小さな本を読んでいた。火の残りが彼女の側の炉床で燃えていた。

ドアの側で音がしたにもかかわらず、彼女は目を上げなかった。彼女は読書、いやむしろ瞑想に熱中しているように見えた。というのは彼女が1葉めくるのを見る前にジルベールは2~3分待ったからだ。看守がジルベールの後ろのドアの鍵をかけた。そして外側で待った。

ついにジルベールが言った。「マダム!」

アンドレは目を上げ、何かを見ることなしに、すぐに彼を見た。彼女の瞑想のヴェールはまだ彼女の凝視と彼女の前にいる男の間に下がっていた。ついに彼女は彼をはっきりと見た。

「まあ、あなたなの、ジルベールさん?」彼女は尋ねた。「何をお望みなの?」

「マダム、牢獄の中で、明日起こるかもしれないことに関する縁起の悪い最新の噂があります。」

「ええ、」アンドレが言った。「私たちは虐殺されるようよ。でもあなたはご存知ね、ジルベールさん、私は死ぬ覚悟ができているということを。」

ジルベールはお辞儀をして、言った。「私はあなたの後を追いました、マダム。」

「私の後を追う?」アンドレは驚いて言った。「私をどこにつれていくために?」

「あなたが望むどこにでも、マダム。あなたは自由です!」そして彼は話しながら、彼女にダントンの釈放の命令を見せた。

彼女は命令を読んだ。しかしそれを医師に戻す代わりに、彼女はそれを手の中に持ち続けた。

「私はこれを予期しているべきでした、先生。」彼女は微笑もうとしながら―彼女の顔に何か普通ではないものが生じていた―、言った。

「何を予期していたのです、マダム?」

「あなたが私が死ぬのを邪魔しにやってくるだろうことです。」

「マダム、もし神が私に父と母の祝福を与えてくださったのなら、私の父の、または母のもの以上に私にとって大切なひとつの命がこの世にあるのです。あなたの命です。」

「ええ、それがあなたが一度すでにあなたの誓いを破った理由ね。」

「私は約束を破っていませんよ。私はあなたに毒を送った。」

「私の息子の手で!」

「私は誰がそれを送るかを言わなかった!」

「だからあなたは私のことを考えてくれていたのでしょう、ジルベールさん?」私のためにあなたは危険を冒してライオンのねぐらに入ってきたのでしょう?私のために牢獄のドアを開ける御守りを持ってきてくれたのでしょう?」

「私はすでに言いました。私が生きている限り、あなたは死ぬ必要がないと。」

「でもね、今、私は完全に死を掴んでいると思っているの、ジルベールさん。」アンドレは前より輝いた微笑みと共に言った。

「マダム、もし私があなたを力ずくで連れ去らなければならないなら、私はあなたに死んではならないと宣言します。」

答えることなく、アンドレは命令を3~4の破片に切り裂き、火の中に投げ入れた。

「やりなさい!」彼女は言った。

ジルベールは絶叫を挙げた。

「ジルベールさん、私は自殺するすべての考えを捨てたの。でも死ぬという考えは捨てていないわ。」

「ああ、マダム!マダム!」

「ジルベールさん、私は死にたいの!」

ジルベールはうなりを洩らした。

「私があなたに頼みたいことの全ては」彼女は言った。「あなたが私の体を取り戻そうとしてくれることよ。―死後、存命中に逃れられないだろう暴動から守るために。シャルニー伯爵がブルソンヌの彼の城のお墓で眠っているわ。そこは私の人生において唯一幸せな日々を送ったところなの。私を彼の近くに置いて欲しいのよ。」

「ああ、マダム、天の名において―私はあなたに誓います―。」

「そして私は、ムッシュー、私の不幸の名においてあなたに懇願します。」

「よろしい、マダム!あらゆる点においてあなたに従うことは私の義務であるということをあなたは正しく言われた。私は引き下がります。しかし、私はまだ打ち破られていませんよ。」

「私の最後の望みを忘れないで、ムッシュー!」

「もし私があなた自身のためにかかわらず、あなたを救うことが出来なかったら、その時はあなたの最後の望みは叶えられるでしょう。」

もう一度お辞儀をして、ジルベールは退出した。牢獄の正門に独特の悲しげなカチリという音と共に彼の後ろのドアが閉まった。

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めちゃめちゃ長い28章は全文翻訳です。アンドレの話は半分くらいなのですが・・・21章でアンドレはオリヴィエと同じ墓で眠りたいと言っていたのに、すでに謙虚に彼の近くでと言っておりますweep。この後のアンドレはどうなるのか、そしてジルベールは・・・??です。

29章『9月2日』

国民議会と市自治体ではダントンが予期していたことが起こっていた。市自治体議員は大虐殺と独裁政治を望んでいた。しかしダントンが信じていたように悪漢は多くなかった。マラーはあらゆるところに密偵を放ち、虐殺を扇動しようとしたが、人々は動かなかった。市自治体議員は彼ら側にマラー、ロベスピエール、ダントンがいなければ独裁政治を持つことができないことを十分知っていた。市自治体は警戒委員会を設置することを決めた。この委員は市自治体議員からしか選ばれないことになっていた。しかし市自治体はそこにマラーを加えたかったので、委員会が最初の法令を出した時に4名の委員が署名したが、4名の内パニがその名前をマラーと書いた。マラーの名前と共に殺人が権威づけられた。

10時に警戒委員会は最初の命令を出した。それは24名の囚人を市長室からアベイ牢獄に移動させるものだった。囚人の内8~9名は聖職者だった。これら24名の囚人たちはマルセイユとアヴィニオンの連邦主義者たちによって連れて来られた。4つの馬車に6名ずつ乗って、3発の大砲を合図に行列が進んだ。馬車が市長室を出発した時、ダントンが国民議会に現れた。マヌエルがちょうど市自治体にヴェルダンで危機があることを告げ、彼は入隊した全市民が翌朝夜明けに敵に対して行進する準備のためにシャン・ド・マルスで野営することを提案した。

最初の大砲の発射を合図にド・ボーシール氏の絞首刑が執行された。大砲は10分間隔で3回鳴らされたので。ド・ボーシールの死刑執行を目撃した人は囚人の移動を助け、彼らの虐殺に参加することもできた。

ダントンはタリアンから何が起こっているか知らせていていた。ラクロワへの返事の中で、彼は国の危険を口実に本人が奉仕することまたは武器を与えられることを拒絶するものは誰であれ、死刑を受けるべきだと提案した。彼の意図が誤解されないように、また彼の計画が市自治体のものと混同されないように、ベルを鳴らすことは起こっていることの警報ではなく、国の敵に攻撃するための合図だと付け加えた。国民議会はこの時彼らが求めていたものが独裁政治であることを理解した。代表たちは一見すると承認していたように見えたが、彼らを法令の草稿を書くためのジロンド派の委員会と呼んだ。ジロンド派は不幸にもあまりにも正直すぎたので、ダントンに信頼を置かず、議論は夜10時までだらだら続き、ダントンはイライラしてきた。彼はテュリオにささやき、テュリオは出て行った。国民議会がダントンに独裁的な力をゆだねる場合に彼を見つける場所を言った。それはシャン・ド・マルスだった。彼は虐殺のためではなく、外国との戦争のために武装した人々の集まりによって認められていた。彼は彼らと共にパリに入り、非常に大きな数の悪漢を国境に引っ張って行き、彼らを罠で捕まえた。彼は5時まで待ったが、誰も来な会った。その間にアベイ牢獄に送られた囚人たちは馬車の進みが遅いので、簡単に追いつかれた。最初それらは囚人たちを監禁していた馬車によって守られていた。彼らが受けた危険の本能が彼らの身を馬車の底に隠した。囚人たちを管理していた人たちは非難した。人々の怒りは十分早く生じなかった。そこで護衛は傍観者たちに囚人たちが裏切り者であることを叫んで、駆り立てた。これでさえも虐殺を引き起こす力に欠けていた。囚人たちがビュッシイの交差道路に着いた時に行動の方向が決められた。運がこれらの殺人を犯す援助をもたらした。

ブッシイ交差道路に1つの台が立っていた。その邪魔者で馬車は止まることを余儀なくされた。一人の男が随行を押しのけて、馬車の階段を上り、手にサーベルを持って、繰り返し馬車の中に突き刺し、血で汚れたサーベルの抜き取った。囚人の1人が杖を持っていて、それで攻撃をかわしていた。そうしているうちに彼は護衛の1人の顔にそれを当ててしまった。すると護衛が彼を非難し始めた。たくさんの武装した人々が群衆から飛び出してきて、槍や長い棒に固定したナイフで馬車を突き刺した。犠牲者の苦悶の叫びが挙がり、馬車の底から血が流れ出した。血が血を呼び、虐殺は4日続き、今始められた。

アベイ牢獄に詰め込まれた囚人たちは朝以来看守の顔つきと彼らに発せられた数語の言葉より、何か悲劇的なことが進行中であることを推測した。その日の間市自治体の命令により食事がいつもの時間よりも早く全囚人に提供された。この牢獄の規則の変化は致命的な物を意味していた。犠牲者たちは心配そうに彼らの切迫した凶運を待っていた。4時頃遠くの群衆のつぶやきが牢獄の壁に上げ潮の最初の波のように打ちつけ始めた。鉄格子の窓からは馬車が近づいてくるのが見えた。わめき声が廊下を通って、独居房、更には最も深い地下牢にまで入り込んだ。次に「スイス兵だ!」という別な叫びが挙がった。アベイ牢獄には150名のスイス兵がいた。市自治体は人々のスイス兵に対する強い嫌悪感を知っていた。虐殺はスイス兵を殺すことによって始めらることは人々を始めさせる優れた方法になった。これら150名を皆殺しにするのに約2時間かかった。最後のリーディング少佐にとどめが刺された時、暴徒は聖職者を呼んだ。聖職者たちは死ぬ準備ができていることを答え、しかし告解の秘跡を受けたいと言った。この願いは与えられ、彼らは二時間の一時休止を受け取った。これらの2時間は裁判所を組織するためにあてられた。その裁判所を管轄したのはマイヤールだった。

2013年2月 7日 (木)

『シャルニー伯爵夫人』英訳版4巻読了\(≧▽≦)/:その4<ネタバレ注意>

*以下、『ジョゼフ・バルサモ』及び『王妃の首飾り』を未読の方はネタバレご注意ください。あと全文翻訳している章が正しく翻訳されているかどうかは保証しません。あくまで私の理解なので・・・sweat02

21章『なぜアンドレがジルベールに会いたかったのか』

翌日、正確に8時に、ジルベールはコ・ケロン通りの小さな家のドアを叩いた。

ピトゥがアンドレの名前で彼に持ってきた依頼を受け取った時に、ジルベールは驚き、私たちの隊長に前の晩の出来事を詳細まですべて詳しく話させた。それから彼は長い間じっくり考え込んでいた。ついに彼は朝に出掛ける時にピトゥを呼び出し、ベラルディエ神父の家にセバスチャンを呼びに行くことと彼をコ・ケロン通りに連れてくるように頼んだ。そこで彼らは医師が出てくるまで待つことになった。

多分、年老いた門番は医師の予想された到着を知らされていた。というのは彼の名前聞かれるや否や、彼はすぐに小さな寝室が隣接している応接間に案内されたからだ。

すべてに喪服を身にまとったアンドレが彼を待っていた。前日以来彼女が泣いても眠ってもいなかったことは容易に見てとれた。彼女の顔は青ざめ、目は乾いていた。

彼女の顔の輪郭がとても堅固になっていたのをこれまで一度も見たことがなかった。―意志の強さを示す輪郭はほとんど精神異常の段階に導いていた。どんな決意がこのダイヤモンドのように硬い心を占有していたのかを知ることは難しかった。しかし、何か特別な考えが彼女の心を奪っていたのに気付くことは容易だった。

理性的な医者であり、有能な観察者でもあるジルベールは一目でこれを理解した。彼はお辞儀をして、待った。

「ジルベールさん、私はあなたにここに来てくれるように頼みました。」

「それで私はご覧の通り、約束の時間を厳守してあなたの招待に応えたのですよ、マダム。」

「私は他の誰かというよりむしろあなたを呼びにやったのです。私は私が頼むあるお願いをする人は私を拒絶する権利を持たない人であることを望んでいたからです。」

「あなたは正しい、マダム。―多分あなたが私に頼もうとしていることではなく、あなたが言ったことについてです。あなたは私からあらゆるものを要求する権利を持っている、私の命さえ。」

アンドレは苦々しく笑った。「あなたの命は、ムッシュー、人間性にとってとても貴重なものですから、私はそれを奪う代わりにそれが長く幸せになるように神に祈るでしょう。でもあなたはもしあなたの存在が慈悲深い影響によって祝福されるのなら、その他の生涯は宿命的な星の下に生まれたように見えるということについて私に同意することはできないでしょう。」

ジルベールは答えなかった。しかしアンドレは一瞬の沈黙の後、続けた。「例えば私のものです!あなたは私の存在についてどう思っているのかしら、ムッシュー?」

ジルベールは答えることなく、目を落とし、彼女は続けた。「少しの言葉であなたに私の歴史を思い出させてあげるわ。―落ち着きなさい!誰に対する非難もないから。」

身振りでジルベールは彼女に話し続けるように言った。

「私は不運に生まれたわ。私の父は私が生まれる前に没落していた。私の若い頃は憂鬱で、孤立して、孤独だったわ。あなたは私の父を知っていた。でも誰も彼の私への強欲な関心の深さをよく知らないのよ!2人の男たち―1人はもし私が決して知ることがなかったら、よかっだだろうと思う男、そしてもう1人は見知らぬ男―私の命に私自身の自発的な意志がすることを何も持たずに、謎めいた宿命的な影響を及ぼした。これらの男たちの1人は私の魂を、もう1人は私の身体を始末したのよ。私は処女に終止符が打たれていたことを知らずに母になったわ。その悲しい出来事の中で私はそれまで私を心から愛してくれた唯一の存在である私の兄の愛情を失うことを恐れたわ。だから私は母になるという考えと私の子供に愛されるという考えに逃避したわ。だけど私の子供は生まれてから1時間後に盗まれてしまったのよ。私は自分が夫がいないのに妻になり、子供がいないのに母になったことに気付いたわ。」

ここでアンドレはいくぶん心が動かされた。しかしまもなく彼女の話を続けた。

「王妃の友情は私を慰めたわ。ある日偶然私たちと同じ馬車に美しく勇敢な若者が乗ったの。運命は私に命じたわ。愛の激情を知らなかった私が彼を愛することを。彼は王妃を愛した。だから私は彼らの愛情の腹心の友になったのよ。あなたもまた見返りのない愛を経験したことがあると思っているわ、ジルベールさん。だからあなたは理解できるはずよ、私がどれだけ苦しんだか。これでさえ十分じゃなかったのよ。ある日王妃が彼女の命を―いえ、彼女の命以上の、彼女の名誉を救ってくれと私に懇願したのよ!それが彼の妻になるという私の義務になったの。―3年間私が愛していた男の妻―それにもかかわらず彼から引き離されたままだったのに。私は彼と結婚させられたわ。5年間私はその男の近くに住んだわ。心の中で私は燃えていたわ。でも表面上では私は氷だった―燃えている心を持った氷の像よ。お医者様、私に教えて!どんなに心が苦しまなければならなかったか、あなたに理解できて?」

ジルベールはまだ話さなかった。

「ついに、ある幸せな日、私の献身と沈黙、私の自己犠牲がその男を感動させたの。7年を通して私は彼を愛し続けた。彼にそれを気付かせないようにして。目つきでさえも。そして彼がやってきて、私の足元に震える身体を投げて、自分はすべてを知っている、にもかかわらず私を愛していると言ったのよ!まるで私の忍耐に報酬が与えられたかのように、私が私の夫を手に入れようとした瞬間だったわ。神が私が私の子供も取り戻すべきだと定めたのは。1年は1日のように1時間のように1分のように過ぎたわ。その1年間に私の全人生を集中させたの!4日前、雷電が私の足元に落ちたわ。私の夫の名誉が彼にパリに来て、死ぬように告げたのよ。私はそれに対して何も言わなかったわ。私は涙さえ流さなかった。でも私は彼と共に来たの。私たちがパリに着くや否や彼は私の元を去ったわ。昨日の夜、私は彼を再び見つけたわ。でも彼は死んでいたのよ!彼は向こうの部屋にいるわ。あなたは私をあまりにも野心的だと思う?そのような生活の後で―彼と共に同じお墓で眠りたいと願うことが?これはあなたが拒否する力を持つ依頼かしら?―私があなたのお世話になることを要求するこの奉仕が?ジルベールさん、あなたは腕のいいお医者様で、博学な化学者よ。あなたは私に対して大きな間違った罪を犯したのよ!あなたは私にたくさん埋め合わせをしなければならないのよ!だから私に確実で、効き目が素早い毒を頂戴。そうしたら私はあなたを許すだけでなく、感謝であふれた心と共に死んでいけるわ。」

「マダム、」ジルベールが答えた。「あなたの人生はあなたが言うように、長く陰鬱な試練だった。そしてあなたは素晴らしくそれを耐え抜いた。あなたは殉教者のように気高く、神聖にあなたの悲しみを受けた。」

アンドレは答えを待っていることを示すためにかすかにうなずいた。

「今、あなたはあなたの死刑執行人に言いました。『お前は私に残酷な人生を与えた!私に今、甘美な死を与えなさい』―と。あなたはそう言う権利を持っています。あなたはこう付け加える権利も持っています。『お前は私の言うことをするのだ。なぜならお前は私が要求することについて私を拒絶する権利がないからだ』と。」

「それでは、ムッシュー―?」

「あなたはまだ毒をお望みですか、マダム?」

「私はあなたにそれを私に与えてくれるくれることを懇願します、私のお友達!」

「それでは人生があまりも耐えられないから、あなたはそれを耐え抜くのは不可能だと思っているのですか?」

「死は人間が私にもたらすことができる最も親切な好意よ。そして神が私に与えることができる最も偉大な恩恵よ。」

「10分で、マダム、あなたはあなたの望みが叶えられるでしょう。」

彼はお辞儀をして、後ろに歩を進めた。しかしアンドレは彼に手を差し出さなかった。そして言った。「ああ、あなたの人生の中であなたが私に犯した悪いことよりもあなたが私にしたよりよいことはその一瞬にあるわ。あなたを祝福します、ジルベール!」

ジルベールは出て行った。門で彼はセバスチャンとピトゥを見つけた。彼らは馬車の中で待っていた。

「セバスチャン」彼は、首の周りにあった金の鎖で下げていた、オパール色の液体を含んだ小さな小瓶を胸から取り出しながら、言った。―「セバスチャン、この小瓶を私からだと言って伯爵夫人に渡してきておくれ。」

「どのくらい彼女の元に留まればいいの、お父さん?」

「それがお前を満足させるだけ。」

「じゃあどこで僕はあなたをまた見つけられるの?」

「私はここでお前を待っているよ。」

少年は小瓶を受け取り、家の中に入って行った。15分経って、彼は再び現れた。ジルベールはすぐに瓶を見た。そしてアンドレがそれを開けずに戻してきたことを知った。

「彼女は何て言っていた?」彼は尋ねた。

「『あなたの手からじゃない、私の子供よ!』って。」

「彼女は何をしていた?」

「泣いてた。」

「それなら彼女は救われた。」ジルベールは言った。「おいで、私の子供よ!」そして彼はセバスチャンにとても優しくキスをした。多分彼が今までしたものよりずっと優しく。

ジルベールはマラーを考慮に入れていなかった。8日後、彼は伯爵夫人が逮捕され、アベイ牢獄に連れて行かれていたことを知った。

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21章も全文翻訳です。アンドレの悲しい身の上話は『ジョゼフ・バルサモ』と『王妃の首飾り』を読んだ人にはずっしりきますweep。アンドレが王妃にオリヴィエを彼に会った最初の日から愛していたと告白する場面にちょっと近い感じがしました。でもジルベールは冷静に対処できました。セバスチャンを使って。さすがのアンドレもセバスチャンが持ってきた毒では自殺できませんでした。アンドレは今後どうなるのかは先をちら読みしてしまった私は知ってしまったのですが、またしても泣かせる展開です・・・weep。本当にアンドレは最後の最後までかわいそうな人だった。まさにジルベールが彼女を殉教者と言っていますが、そう言えます。王妃以上に辛酸をなめ尽くしました。

22章『タンプル塔』

8月10日に国民議会は国王の新しい住居をリュクサンブール宮殿に決めたが、市自治体は国民議会の王党派寄りの対応を非難し、またリュクサンブール宮殿は地下室がパリの地下墓地につながっているので、逃亡される危険性があるとし、タンプル塔を選び、8月13日国王一家はタンプル塔に移動させられた。

その頃マラーは市自治体から8月10日の征服者と呼ばれ、崇め奉られていた。彼は市議会に所属していなかったが、市議会はマラーに従っていた。マラーは虐殺を好み、要求し、それを組織化しようとしていた。

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この章、別に短くないんですが、あんまり興味のない革命話だったので、かなり割愛しました。簡単に要約するとこの2つが大きな内容かと・・・sweat01途中、市議会の様子を見る前にということで、「アンドレが最愛の夫を埋葬している間に」という記述が出てきました。つまりアンドレはあの後ブルソンヌのシャルニー家の城にオリヴィエの遺体を運んで埋葬したと思われます。そして彼女はブルソンヌで逮捕されたのか、それともまたパリに戻ってきて逮捕されたのか、その辺りがわかりません。もしパリに戻ってきていたのなら、何で戻ってきたのかという気がするのです。そこが知りたくて、ページをぺらぺらめくってみたのですが、それらしき記述には出会えていません。う~ん・・・謎・・・sweat02。革命話よりもそっちが気になる私ですcoldsweats01

23章『流血の革命』

流血の大革命はダントン、マラー、ロベスピエールによって今始められていた。この3人についてまとめて同じ評価はできない。ダントンの具現化は1792年で、マラーは1793年、そしてロベスピエールは1794年だった。3人は国民議会と市議会によって邪魔あるいは促進された出来事でお互いがとても早く出世していった。

物語の登場人物の何人かはすでに革命の嵐に沈んでいた。シャルニー3兄弟は死んだ。王妃とアンドレは囚人になった。ラファイエットは国外逃亡していた。彼は8月17日にパリに向けて憲法を再確立させるために、そして国王を元に戻すために軍を導こうとした。8月18日ラファイエットは国境を越えたが、8月21日にフランスの敵であり、王家の同盟者であるオーストリアがロンウィを降伏させ、またフランス国内ではヴァンデーで反乱が起きていた。国民議会はこれらの出来事に対し、東の軍司令官にデュムーリエを任命し、ラファイエットの逮捕を命じた。また国民議会は憲法の宣誓を行わない聖職者の追放と住所の巡視を決めた。その間市自治体は代表者を選出し、国民議会にオルレアンの囚人をパリに連れてきて、死刑にすべきだと要求した。市自治体は8月10日の事件を記念する計画を持っていた。そして8月27日に実行された。

フランスは危機に瀕していた。ダントンは国民公会の必要性を訴えた。また招集軍隊と住所の巡視と夜の調査、暫定的な政府に対して邪魔者を置くものに対しての死刑宣告を要求した。

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この章は実は長いんですが、22章同様、革命話で、つまらなくって、ほとんど割愛しています。8月10日の事件でどうも民衆は血を求めている傾向にあるんですね。そういうフランスに対してなのか、神が間違った方向にフランスを置き、そのために過酷な目にあうといったようなことが書かれています。この章も9月2日の虐殺に向けた前段といったところです。

24章『9月1日の前夜』

8月29日の夕方にドラムの警報が聞こえると、通りは人けがなくなり、開いていた店は閉じ、通りは60名の小隊によって取り囲まれ、占領された。柵も川も警護されていた。午前1時に家宅捜索が開始された。人の住んでいないところは力ずくで開けられた。この家宅捜索は貧乏な人が金持ちの家を開かせたので、金持ちに対する嫌悪感が強まった。

国民議会と市自治体の対立も深まった。事態は市民戦争の様相を示してきた。マラーは国民議会の虐殺を要求し、ロベスピエールは防御のためだけでなく、攻撃のためにも武器を取るように言った。市自治体はどんな代償を払ってもその地位を保持することを宣言し、国民議会は新しい議会のために喜んで解散させるつもりだった。民衆はどこにでもいく準備ができていたが、漠然とした血と破壊に対する飢えを感じていた。マラーとエベールがそれぞれの立場で民衆の心を掻き回した。全フランスが戦争を望んでいた中、ロベスピエールは平和を忠告していた。彼は力強い政党はフランスの王位をブランズウィック公爵に提供すると宣言した。

8月31日の夕方に国民議会は市自治体の解散と新しい議会を任命することを規定する法案を議決した。しかし、マラー、エベール、ロベスピエールの圧力により、古い市自治体は新しい議会について可決しなかった。

6時頃議員席の間ではアベイ牢獄で大騒動があると噂されていた。人々の迷いを覚ますあらゆる努力がなされたが、一晩中で街中に恐ろしい動揺があった。

翌日シャトレ牢獄で出来事が起きた。これが興奮を巨大に増加させていった。

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この章もかなり割愛してまとめています。22~24章までは私としてはあんまり興味が無いようなもので、実際かなり斜め読みです。どうも革命側の話は身が入りません。

25章『私たちが私たちの友人のド・ボーシール氏ともう一度偶然であうこと』

8月10日の事件の後、テュイルリーには泥棒が横行していた。その中にボーシールが大きなサーベルを持ち、赤い帽子を被って、シャツに血のしみをつけ、愛国者を装って、テュイルリーに潜入し、宝石を探していた。それを時々宮殿内で「忘れてはならない、市民たちよ。女性を殺したり、小さな装身具に触ったりしてはいけないことを。」と叫んでいた男が見ていた。それはマイヤールだった。時計館の入口の間にはピトゥが警護に当たっていた。マイヤールはピトゥにボーシールが名誉を汚す男だと言い、彼を調べるように言う。ピトゥはその職務からボーシールの身体検査を行うが、何度検査しても11スーとカード以外何も出てこない。結局ボーシールは釈放され、宮殿を去る。一方マイヤールは一旦姿を消し、再びピトゥの前に姿を現す。ボーシールから何も発見されなかったことをピトゥが伝えると、マイヤールは小箱が見つかったので、よかったという。そしてマイヤールはピトゥに宝石が抜き取られた小箱を見せた。ボーシールは中に入っていたダイヤモンドだけを抜き取り、箱を置いて行ったのだ。マイヤールはピトゥにボーシールがどっちの方に去ったのかを聞き、彼の後を追った。ピトゥは過ぎ去ったことを考えることに夢中になっていた。そして彼はまだシャルニー夫人を見つめた時の彼の熟考によって苦しんでいた。

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なぜボーシールが再び登場したのか?って感じですが、多分この後の話に絡んでくるからだと思います。それより最後にピトゥがなぜアンドレと会った時のことで苦しんでいるのかが気になります。

26章『下剤』

マイヤールの足は速かったが、ボーシールに追いつくことはできなかった。しかしマイヤールはテュイルリーには戻らず、川に沿ってグレーヴ広場まで足を運んだ。彼はバリエリー通りと宮殿広場の角にある薬剤師の友人の店を訪れた。そこで彼は8~9歳の子供を連れた37~38歳くらいの女性が薬局に入っていくのを見た。彼女は貧困にあえいでいる見た目の下に自然なのか見かけなのか貴族的雰囲気を持っていた。とりわけ彼女の顔が王妃に似ていたことにマイヤールは衝撃を受けた。彼女は薬局で夫が病気なので、薬が欲しいと言った。しかし、夫は自分に与えることができた全金額が11スーなので、その支払いに足りる薬を望んだ。11スーという金額にマイヤールは再び衝撃を受けた。ボーシールの身体検査をした結果、彼のポケットから出てきたのがまさにその11スーだったからだ。薬剤師は薬の調合を見習いに指示した。見習いはそれを作って、彼女に渡し、彼女は息子にお金を出すように言った。彼はカウンターの端にその一握りのお金を置き、すぐに母親に一緒に出ていくように訴え、彼女を引っ張ろうとした。しかし、そこで見習いが9スーしかないことを指摘した。見習いは女性に自分で数えるように言い、彼女は数えたが、本当に9スーしかなかった。彼女は残り2スーをどうしたかを息子に尋ねると、息子は知らない、なくしたに違いないと言った。そこにマイヤールが口をはさんだ。「あなたはそこに利口な息子さんをお持ちですね、女市民さん!彼は十分な知性を持っているようだが、あなたは彼を泥棒に成長させないように気を付けなければなりませんよ。」「泥棒ですって!ねえ、あなたはなぜそんなことをおっしゃるの?」「彼は2スーを失くしていないからですよ。彼の靴の中に隠されていますよ。」「僕?それは真実じゃない!」「左の靴の中ですよ、女市民さん、左の靴の中。」果たして、靴の中には2スーがあり、彼女はそれを見習い渡し、息子を罰で脅しながら去って行った。

マイヤールは薬剤師にこの王妃に似た女性のことについて尋ねた。薬剤師は首飾り事件の人物ニコル・ルゲであることを話すと共に、彼女がボーシールと言う名のならず者と一緒に住んでいて、彼女の夫と言うのはその男のことだと教える。ボーシールという名前にマイヤールが食いついた。まさに彼が探していた男だったからだ。マイヤールは薬剤師からボーシールの家の住所と彼が処方した薬が作用する時間を聞いた。それから彼はテュイルリーに戻った。ピトゥはアンドレと共にシャルニーの足跡を辿るために不在にしていた。彼の持ち場にはテリエとマニケがいた。マイヤールはまだボーシールを追跡中であることを告げ、彼らの部下から頼りになる正直者を2名貸してほしいと頼む。テリエとマニケはボーシールの身体検査の結果何も探せなかったが、彼がダイヤモンドを持っていると信じていたので、快く2名を選び出し、マイヤールは彼らと共にボーシールの家へ向かった。その途中、マイヤールは薬局で起きたことをすべてその2名に教えたので、彼らは完全に理解したうえで、職務に臨んだ。

ボーシールの家のドアを叩いた時、ニコルと息子のトゥッサンは警戒した。しかしボーシールは法令で決まった家宅捜索だとニコルを安心させ、ドアを開けさせた。その瞬間トゥッサンは2スーの盗みの件だと思っていたので、籐の椅子の後ろに隠れた。ボーシールはベッドの上にいた。マイヤールは連れてきた2名をベッドの両脇に置き、言った。「市民ド・ボーシール氏は全くアラビアン・ナイト物語の中の姫君のような状況にある。彼女は強いられた時に話すだけでなく、口を開ける度にダイヤモンドを落とした。それが何を含んでいるのか知ることなしに、ボーシール氏から言葉を発しさせてはならない。私は市役所に行って、きみたちを待ている。彼が君たちの奉仕をもはや必要としなくなった時に彼をシャトレ裁判所に連れてきてくれ。そこできみたちは彼はマイヤールによって送られたと言ってくれ。それから彼がきみたちに与えた物は何であれ、市役所に持ってきてくれ。」

2名のアラモンの国民衛兵たちはその命令に従った。午前3時頃、マイヤールは2名の兵士たちが市役所に入ってくるのを見た。彼らは10万フランの価値があるダイヤモンドをド・ボーシール氏の投獄の覚書に包んで持ってきた。彼らは市長室にダイヤモンドを置き、マイヤールの2名の名において、証明書に彼らが国の官舎に値することを宣言する署名をした。

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この章のタイトルを見た時に「下剤」って何よ?と思っていたんですが、ニコルが薬局に薬を買いに来たところで、ボーシールが盗んだダイヤモンドを飲み込んだんだ!ということに気が付きました!全くその通りでした。そしてボーシールとニコルの息子のトゥッサンはやっぱりボーシールの生き写しで(文中マイヤールにもそう言われています。)、すでにその年にして悪人になっていました・・・sweat0225章で気になっていたピトゥの件ですが、この章に記載されていた内容で、25章、26章の話は19章、20章と並行して起きていたことだったことが判明しました。なので、25章でピトゥがアンドレのことを気にかけていたのは19章でアンドレを見た時の話になり、一連のことが起きた後に思ったわけではなかったことがわかりました。

27章『9月1日』

ボーシールはシャトレ牢獄に監禁された。彼の罪はあまりにも明白過ぎたので、否定することはできなかった。裁判では彼の前歴も取り調べられ、彼は公開のさらしと焼印に加え、5年間のガレー船生活を宣告された。

ボーシールがさらし台に載せられる前の日、彼の古い同僚の1人が投獄された。彼はグレーヴ広場か宮殿広場での陰謀に関わっていた。ボーシールの焼印の刑を見ることを口実に王党派のたくさんの人が集まり、反革命の動きをしようとしていた。そしてその動きの合図をするのが彼の役割だったが、彼が投獄されたことを仲間たちは知らなかった。

ここでボーシールが王党派の方に傾いた。そしてその合図を自分が行うと宣言した。二人は翌日一緒に朝食を摂り、4本目のワイン瓶が開けられる前に、ボーシールはグレーヴ広場に連れて行かれた。ノートル・ダム橋では涙に暮れたニコルと警察の手の中にいた父親を見ていたトゥッサンがいた。

市役所前はテュイルリーで犯罪を犯した男が罪を償うのを見に来た群衆でいっぱいになっていた。誰も同情している者はいなかった。護衛は民衆を引き留めるのが難しい状態になっていた。ボーシールはこの騒動を見ながら、はっきりと言った。「今に分かるぞ!これが1分以内に全く別な種類の見世物になるってな。」彼さらし台の上に姿を現し、袖のボタンがはずされ、肩をむき出しにされ、真っ赤に灼熱した鉄のこてをあてるために彼が身をかがんだ時、彼は力を振り絞って、鳴り響く、大声の、よく通った声で言った。「国王よ、永遠なれ!プロシア兵よ、万歳!国家に死を!」この言葉の結果はボーシールの予想をしのいだ。群衆は大きなうめき声を挙げ、さらし台に突進した。護衛はボーシールを守るのは不可能だと気づいた。列が壊され、処刑台は侵入され、首切り役人は投げ落とされた。ボーシールは柱からもぎ取られ、民衆の中に投げ込まれた。これを市役所の中で見ていたマヌエルが止めに入った。民衆は彼に従うことに躊躇した。マヌエルは役人の印であるスカーフを降り、助けを求めた。多数の人がマヌエルと半死半生のボーシールを救い出した。民衆の激怒は大きかったので、マヌエルは非常に大きな危険にさらされた。マヌエルは市役所のバルコニーに姿を現し、言った。「この男は有罪だが、裁判を受けていない犯罪の有罪である。あなた方の間から陪審を任命してください。その陪審がこの犯罪について裁判するでしょう。この陪審の判決がどんなものであれ、実行されるだろう。」この誓約は民衆をなだめた。21名の陪審員が選ばれ、ボーシールはこの即席の裁判所に連れて行かれた。彼は自分自身の正当性を主張したが、2番目の罪は最初の罪と同様明らかで、かつ民衆の意見としてはより現在フランスが置かれている状況から判断すると重大だった。そのため、この恐るべき犯罪は極刑を受けるに足ると判断され、死刑を言い渡すだけでなく、彼の死をギロチンによってではなく、最も恥ずべきものとして彼が罪を犯した場所でより絞首刑にすることを決めた。絞首刑役人はすぐにさらし絞首刑台を準備した。この仕事が進むのを見て、囚人が逃れられないという確信が民衆の興奮をなだめた。

これは国民議会の注意を占めた特別な出来事だった。翌日は日曜日だった。状況は深刻化していた。国民議会はあらゆることがもう1つの虐殺に向いていることしか見ることができなかった。市自治体はどんな代償を払ってもそれ自体の保持することを意味していた。虐殺―つまりテロリズム―はこの結果を遂行する最も確実な手段の1つだった。2日前、国民議会は市自治体を解散する法令を取り消していた。ある議員が市自治体だけでなく、その代表者も国の感謝に値すると言った。国民議会は市自治体の代表が国家の感謝に値するかどうか投票を行った。その間ロベスピエールは市議会で長い演説を行っていた。それは市自治体の辞職と国民を守るために力を国民に戻せと言う内容だった。この提案はあいまいであったが、恐ろしいものだった。

これは9月1日の夕方に置かれていた問題だった。雰囲気は動乱の前兆と共に重く、あらゆる人々が稲妻と雷が頭の上に落ちてくることを感じていた。

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ボーシールの事件は実話だったようです。途中にミシュレの歴史書の引用がありました。その出来事をボーシールに担わせていたのでした。

2013年2月 3日 (日)

『シャルニー伯爵夫人』英訳版4巻読了\(≧▽≦)/:その3<ネタバレ注意>

*以下、『ジョゼフ・バルサモ』及び『王妃の首飾り』を未読の方はネタバレご注意ください。あと全文翻訳している章が正しく翻訳されているかどうかは保証しません。あくまで私の理解なので・・・sweat02

16章『正午から3時まで』

王妃が反乱軍の前衛が逃亡したのを見た瞬間、スイス兵も多分反乱者の本体をばらまいたと信じた。彼らは王宮の中庭で400名、カルーゼル広場で150~200名以上を殺し、7台の大砲をぶんどった。彼らは反乱を制圧したと思い、戦いをやめようとしていた。その時突然川の側からドラムの音と重たい大砲がきしる音が聞こえてきた。これは国王がルーヴル・ギャラリーで小型望遠鏡で見た軍隊だった。同じ頃国王が宮殿を離れ、避難所を求めて国民議会に向かったという噂が広がっていた。この知らせがもたらした効果は最も献身的な王党派にさえ述べるのが難しいことだった。王座で死にたいと懇願していた国王は今やその地位を見捨て、敵に身を投じ、または一撃を加えられることなく、囚人として身を引き渡していた。国民衛兵は宣誓から解放され、ほとんどが立ち去った。数名の紳士たちも、事実上失われたことを認める原因のために留まり、殺されるのは無駄なことと判断し、彼らの後を追った。スイス兵だけが残った。

攻撃者たちは国王がまだ宮殿にいると思っていたので、宮殿を取り囲み、彼を捕獲したいと思った。川の左側から現れた縦隊は水辺の格子をこじ開けた。サン・トノレ通りを通ってきた者たちはフイヤン門を壊した。右側の河岸にいたウェステルマンによって指揮された縦隊はサンテールとビヨの命令を受けて、宮殿の正面を攻撃した。突然最後の部隊が「どうにかなるさ」を歌いながら、くぐり門を抜けてカルーゼル広場に入ってきた。先頭にはマルセイユ人たちがおり、真ん中にはぶどう弾を積んだ2機の小さな4ポンド砲が引っ張られていた。カルーゼル広場には200名近くのスイス兵がいた。スイス兵は反逆者に向けてマスケット銃を発射し、反逆者たちは2つの大砲を発射させた。スイス兵は広場に30名の死者と怪我人を残し、宮殿に退却した。反逆者たちは先頭にマルセイユとブルターニュの連邦主義者たちを置き、たくさんの死体があった王宮の中庭とフルール・パヴィリオンと河岸の隣にあった王子たちの中庭にも広がって、テュイルリーに突進していった。

ビヨはピトゥが殺された場所で戦いたいと願っていた。彼はまたかわいそうな若者が怪我をしているだけだということとピトゥがシャン・ド・マルスで彼にした尽力に対してこの王宮の中庭で報いたいという望みを持っていた。それゆえビヨは中央の中庭に入った最初の人の中にいた。血の臭いがあたかもそこが屠殺場であるかのように見せた。死体の山から煙のように目に見える気体が発散していた。この臭いと光景は攻撃者たちを激怒させ、彼らは宮殿に突進した。人の塊がどんどんカルーゼル広場になだれ込み、前衛部隊を押した。宮殿の前は花火のように燃えていたが、攻撃者たちは立ち去ろうとはしなかった。

中央の中庭に入ると反乱者たちは時計塔の入口の間からと兵舎小屋の二重の列からの同時攻撃を受けた。最初に兵舎小屋を攻撃することになり、ビヨは巨大な弾薬筒を取りに行き、マルセイユ人たちが火をつけて、兵舎小屋に投げ込み、燃やした。

突然ビヨは後ろを引っ張られるのを感じた。彼は敵に会ったのかと思い、振り返った。しかし彼を引っ張っていたのが誰がが分かると、喜びの叫び声を挙げた。それはピトゥだった。頭から足まで血で覆われていて、はとんど認識ができない状態だったが、ピトゥであり、1つの怪我もなく、間違いなく大丈夫な状態だった。ピトゥはスイス兵のマスケット銃の一斉射撃を受けた時にそれで殺された人たちの死体の山の下に葬られていた。死体に押しつぶされ、その血でずぶ濡れになるというとても嫌な状態だったが、ピトゥは秘密を洩らさないが、最初の有利な瞬間に誰かに合図を送るのを待つことを決意した。この適切な時間のために彼は丸1時間待たねばならなかった。そしてその時間の間の1分が1時間のように思えた。ついに彼は都合の良い時を判断して、出てきた。というのは彼は仲間たちの勝利の声とビヨがそれらの中で彼の名前を叫んでいるのが聞こえたからだ。それからエトナ山の下に埋められたエンケラドスのように彼は自分を覆っていた死体のベッドを払いのけ、何とか足を取り戻した。ビヨが最初の列にいるのを認めると、彼はどの側面を掴むか気遣うことなしに農場主を自分の胸に押し付けたのではないかと心配した。ひれ伏していた12人のスイス兵からの発射がピトゥとビヨに彼らの状況の重さを呼び戻した。中央の中庭の右と左にある900フィートの建物が火事になっていた。大火と一斉射撃の煙で辺り一面が覆われ、建物の正面、あらゆる窓から炎が見えた。

ピトゥとビヨとマルセイユ人は縦列のリーダーとして前進し、煙で充満している宮殿の入口の間に入っていった。そこで彼らはスイス兵の銃剣の壁を見つけた。しかし、スイス兵は後退して行った。その夜、階段だけで94体の死体が数えられた。

突然宮殿の廊下や部屋を通って、「国王がスイス兵に発射を止めろという命令を出した!」という叫びが反響した。その時午後2時だった。

フイヤンテラスに広がっているドアが王妃の後ろで閉められた時、隙間から彼女はシャルニーの命を脅かしている金てこ、銃剣、槍を見て、ドアに向けて手を伸ばした。しかし、彼女に随行していた者によって引き離された。母性本能が彼女に他のあらゆるものより息子の後を追うように言ったまさにその瞬間、彼女は国王の後を追い、我知らず国民議会の中に立ち去った。そこには大きな喜びが彼女を待っていた。彼女は息子が議長の机の上に座っているのを見た。勝ち誇ったように彼を連れ去った男は王太子の上に赤い帽子を揺らしながら、うれしそうに叫んだ。「私は私の主人と女主人の息子を救った!王太子殿下よ、永遠なれ!」

彼女の息子は無事だった。突然の心の鋭い痛みが彼女にシャルニーを思い出させた。「紳士の皆さん」彼女は言った。「私の最も勇敢な将校で、最も献身的な友人の一人が死の危険の中で外のドアに残されたままになっています。彼を救助してください。」彼女の声を聞いて、5~6名の代表が急いで立ち去った。国王一家と彼らに随行していた支持者たちは大臣のためにとってあった席に落ち着いた。国民議会は彼らを立って受け入れた。それは王冠を載せた者に当然払うべき礼儀ではなく、不幸に払われるべき配慮からだった。座る前に国王は話したいという合図を送った。彼は言った。「私は大きな犯罪を避けるためにここにやってきた。私はあなた方の真ん中にいるより安全な場所はないと信じている。」「陛下、あなたは国民議会の確固としたものを頼ることができます。議員は人民の権利と法の認めた権威の権利を守るために死ぬことを誓っています。」とヴェルニオーが言った。国王が座った瞬間、恐ろしい一斉射撃の音が聞こえた。国民衛兵のある者は反乱者と混ざり、フイヤンテラスの上にいて、スイス兵に発射し、ある者は国王一家の随行として仕えていた。

国民衛兵の将校が興奮して国民議会に入ってきた。「スイス兵が私たちを追い払っています!」その瞬間、国民議会はスイス兵が革命家を撃退し、国王を改心させるために乗馬学校に行進していると信じた。というのはこの時代のルイ16世はフランスのというよりむしろスイスの国王と言われるに違いなかった。

議会にいた全員が立ち上がり、手を挙げ、「何が来ようとも、私たちは自由市民として死ぬか生きるかを誓う。」と叫んだ。国王一家はこの誓約の中で何も役割を持たなかった。そして椅子に座ったままだった。3000名ものこの叫びはハリケーンのように彼らの頭の上を通り過ぎた。スイス兵についての誤りは短時間で、熱狂が崇高だった。15分後、別な叫びが聞こえた。「宮殿が侵略されています。反乱者は国王を虐殺するために国民議会に行進しています!」王家への憎悪の中で誓った同じ人たちは同じ自然に起こった活力と共に手を挙げ、国王を死ぬまで守ることを誓った。まさにその瞬間国民議会の名において、スイス兵のデュルレール大尉が降伏することを命令された。しかし彼は国王の命令がないと従わないと言って拒否をした。彼は力ずくで国民議会に連れて来られ、国王に尋ねた。そして国王は彼に勇敢な人々の一人も殺したくないので、国民衛兵に武器を引き渡すように言った。それでもデュルレール大尉は命令書がないと従わないと言った。国王は紙に命令を書いた。これがテュイルリーで聞かれた命令だった。

この命令によって国民議会には冷静が戻り、仕事を再開することになった。しかし憲法ではいかなる仕事も国王の前ではしてはならないと禁じられていたので、国王一家は「ロゴグラフ」という新聞のために確保されていたボックス席に案内されることになった。案内人が呼ばれ、急いでそれに従った。国王一家は彼らが入ってきたのと同じドアから広間を去った。そして再び廊下にいることに気付いた。

「床にあるこれは何です?」王妃が尋ねた。「血のように見えますね。」

案内人は答えなかった。もしそのしみが本当に血なら、まさにおそらく案内人は彼らがどうやってそこに来たのか知らなかったのだろう。逃亡者たちが指定された場所に近づくにつれ、しみは奇妙に段々大きく、間隔がなく数が増えていた。王妃にそれらの光景を見せないようにするため、国王は足取りを速めた。そして自分自身でドアを開けて、ボックス席に入った時に言った。「入りなさい、王妃!」

王妃は前に歩を進めた。しかし彼女が敷居に足を踏み入れた時に、恐怖の叫び声を挙げ、彼女の目を覆い、後ろに引き下がった。

これらのしみの存在は説明された。ボックス席の中には死体が置かれていた。この体が王妃を急いでほとんどよろめかせ、金切り声と共に退却させた。

「待ちなさい!」国王は彼が「かわいそうなマンダの頭だ!」と言ったのと同じ口調で言った。―「待ちなさい、これは私たちのかわいそうなシャルニーの遺体だ。」

それは本当に伯爵の遺体で、数名の代表が虐殺者の手から救助し、このボックス席に置く許可を得たのだった。しかし10分後に国王一家が同様にそこに置かれるとは予期されていなかった。

遺体は移動された。そして国王一家は個室の中に入った。それを洗い、きれいにする試みがなされた。というのは床が血で覆われていたからだ。しかし王妃は反対する合図を送り、彼女の場所に最初に座った。誰も彼女の靴ひもが壊れていたことと彼女が震える足を静止した生ぬるい血と接触するように置いていることに気付いていなかった。

「ああ、シャルニー、シャルニー!」彼女は呟いた。「なぜ私の血は最後の雫に流れなかったの?そうしたらあなたの血と永遠に混ざったかもしれないのに。」

3時の時報が鳴った。

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ピトゥは当然生きていました。ここで死んだら話にならないですから。オリヴィエの遺体が首を切られることなく確保されたのは不幸中の幸いとも言えるかも知れません。下手したら、マンダの首のようになっていたからです。救出が早かったのでしょう。

17章『午後3時から6時まで』

スイス兵が宮殿の王家の棟のドアまで後退した時、廊下で「スイス兵は降伏しろという命令が出た!」という声が反響した。宮殿は奪われた。民衆の激怒を導いたのはアルザス人のウェステルマンだった。彼は日没の男と呼ばれていた。本当に彼は王家が二度と上ってこないように沈んでいる時にだけ現れた。彼を発見し、その存在を見抜いたのはダントンだった。ダントンは告発を受けてサン・ラザールの地下牢の独居房にいたいたウェステルマンを見つけた。8月10日の仕事のためにダントンはたじろがない男を必要としていた。革命は上にいた人たちを下げるだけでなく、下にいた人たちを高めるものでもあった。そして囚人を釈放するだけでなく、その時まで身分が高かった人、王子、そして地上で最も力のある国王さえも刑務所に入れた。確かにダントンは何かが来ることを確信し、ウェステルマンが8月10日の流血の朝に先行する興奮した雲の中からとても無関心に現れることを確信した。ダントンはすでに風に種を撒いていた。それ以上気をもむ必要はなかった。というのは彼は竜巻を受けることを確信していたからだ。竜巻はウェステルマンであり、嵐はサンテールだった。彼らは人々の非常に大きな擬人化されたものだった。サンテールは一日中ほとんど姿を現さなかったが、ウェステルマンはいたるところで、あらゆることをした。サン・マルソーとサン・タントワーヌの男たちの合流点の動きを指示したのはウェステルマンだった。彼は小さな黒い馬に乗り、軍の先頭に立ち、カルーゼル広場につながりくぐ戸を抜け、剣の柄でテュイルリーのドアを叩いたのもウェステルマンであり、彼はあたかも隊がその遠征を終えたかのごとく、ドアを開けることを命令し、宮殿を司令部にした。

国王が宮殿をまさに離れていることに気付いた200~300名の紳士たちは国王と共にそこで死ぬためにやってきたのだが、国王なしで死ぬ義務を果たすべきかどうかを検討するために王妃の護衛部屋と呼ばれる広間で会議を持った。国王はとてもまじめに宣誓していたにもかかわらず、もはや彼らと共に死ぬ準備はしておらず、そして、国王が国民議会に行ったように、これらの紳士たちもそこで彼に加わるべきだということが決定した。彼らは彼らが会ったスイス兵と20名の国民衛兵を呼び集め、全部で500名が庭園に降りた。

王妃の鉄格子と呼ばれる格子が小道を塞いでいたため、彼らはそこをこじ開けて、一人ずつ進んだ。ロワイヤル橋までたった30歩だった。しかしそこには反乱兵の大隊がいた。2人のスイス兵が最初に渡ろうとして殺された。残りはその死体の上を歩いて行った。これらの逃亡者たちは弾丸で穴だらけにされた。特にスイス兵はその鮮やかな制服から格好の標的にされた。2人の紳士が殺され、一人が傷つき、60~70名のスイス兵が倒れた。国民議会に向かう距離の中で彼らはテラスと川の側の間にある木の下に立っていた衛兵所を通らなければならなかった。反乱兵はそこでもスイス兵に発砲し、8~10名が殺された。一行の残りは80ヤードの間で80人を失いながら、フイヤンテラスに進んだ。ショワズールが彼らがやってくるのを見た。ロワイヤル橋と旋開橋の上にあった大砲の発射の下、剣を手にして、彼は彼らに走って行き、そして国民議会に来るように叫ぶことによって、逃亡者たちを呼び集めた。まだ走ることができた400名の男たちによって、自分自身を信じることに従い、ショワズールは廊下を突進し、立法府の大広間に通じる階段を上った。最後の1歩で彼は代表者メルランに会った。彼はショワズールに言った。「お前はむき出しの剣を持ってここで何をしている?ならず者め。」ショワズールは彼を見回した。彼は一人だった。「鞘に納めろ。そして国王を見つけに行け。」メルランはショワズールに言った。「私だけがお前に会った。―つまり誰も見ていないということだ。」ショワズールが信じて、それに従ってきた男たちはどうなったのか?大砲とマスケット銃の一斉発射が竜巻の中の乾いた葉っぱのように不意に反撃した。そしてオランジュリーテラスまで進み、そっから逃亡者たちはルイ15世広場(現・コンコルド広場)に突進し、大通りかシャン・ゼリゼに辿り着くために突進し、古い宝物殿に向かった。ド・ヴィオムニル氏と8~10名の他の紳士たち、5名のスイス兵はヴェネツィア大使館に逃げ込み、助かった。他の者たちはシャン・ゼリゼに到着しようとした。ぶどう弾を積んだ2つの大砲がルイ15世像から発射をし、逃亡者たちの列を3つに壊した。

1つ目のグループは大通りに逃げ、カプチン駅からの大隊と馬に乗ってやってきた憲兵隊に会い、そこで元憲兵隊将校が殺された。その光景を見て、30名のスイス兵と1名の志士が海軍省に属している建物に急いだ。そこで彼らは何の仕事をしているか問われ、8名中7名の死傷者を出した。スイス兵はそれから大通りに向かったが、大砲に直面し、28名中23名が殺された。幸運にも銃撃の煙の中で5名のスイス兵と元召使が大砲から逃れたが、その後暴徒によって殺された。

2つ目のグループは30名の兵士と紳士で構成されていた。彼らは反乱軍に対し三度立ち向かい、そこで15名が死に、シャン・ゼリゼに到着した時、マスケット銃の一斉射撃で8名が殺され、残りの7名は散り散りになり、憲兵に追われた。指揮官の一人のサン・ヴェナンが憲兵の銃撃により腰を負傷した。

3つめのグループは60名のスイス兵で構成されており、シャン・ゼリゼに着いた後、自分たちの兵舎に戻ろうとクールヴォワに向かった。しかしそこも憲兵と民衆に取り囲まれており、彼らは市役所に連れて行かれた。その途中グレーヴ広場に200~300名の暴徒が集まっており、彼らを虐殺した。しかし、その中の一人だけ、シュヴァリエ・シャルル・ドーティシャンだけが市役所前の広場で60名のスイス兵が虐殺されている中、間一髪で逃げおおせた。生き残ったのは彼だけだった。

国民議会まで国王を連れてきた100名の男たちはフイヤンクラブに避難したが、後から武器を取り上げられた。

この500名以外の残りは宮殿の入口の間、階段、階段の踊り場で殺された。あらゆる棟で、礼拝堂の中でさえ虐殺された。900名のスイス兵と紳士たちの死体がテュイルリーにまき散らされた。

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この章の記述はできる限り、まとめるようにして、実際の描写を反映させないようにしています。実際の描写は生々しい虐殺状態です。もう屠殺場なのです。「この時代の革命にとっては重要なことなので、詳細な描写に偏見を持たないで欲しい。」って書かれているんですが、偏見持ちますって!本当に無秩序な暴徒たち恐ろしすぎですよ。あんまりです。そしてウェステルマン、やっぱり含みがありました。実は14章のサンテールから指揮を委譲される場面でウェステルマンが「受け入れます!」と答えたのに対して「laconically」という単語が使われていました。この単語には「簡潔に」という意味の他に「短いが含みのある」という意味があり、どっちなんだろう(つまり意味が含まれているのか、いないのか)?って思っていたんですが、この17章でやっぱり意味があったんだということが判明しました。こんな男を準備したダントン・・・意外に曲者でした。

18章『夜6時から9時まで』

民衆は国王一家を探しに宮殿の中に入ってきた。征服者たちはあらゆるものに―人間同様に生命のない物にさえ復讐しているかのように見えた。彼らは同じような無感覚の残忍さで破壊した。サン・バルテルミーの虐殺とシャン・ド・マルスの虐殺が命じられたこれらの壁は恐ろしい報復を呼んだ。彼らは赤く染めた手と共に宮殿を空にして去った。その日民衆は残酷だった。彼らは大喜びで手を赤く染めた。多くの人が盗みを働いた。そして仇討と残酷さの身の毛のよだつ喜びに耽った。生きている者への虐殺や死者への冒瀆の一方で、時々慈悲も与えられた。王妃に見捨てられて宮殿に残ってい女性たちの命は「女性には慈悲を与えろ!国の名を汚すな!」という叫びを挙げた男によって救われた。同様に王妃の待っているようにという指示のもと宮殿に残っていたカンパン夫人も侍女と共に逃げる途中に殺されかけたが、女性は殺されないことになっているという声で、間一髪助けられた。

一方国民議会では国王が彼に向けられた目に全く注意を払わずに夕食を食べていた。その1つは泣くことができず燃えていた王妃の目だった。王妃はすべての食物を拒否していた。彼女はシャルニーの貴重な血の中に突っ込んだ足と共に永遠にそこに留まり、容赦のない死によって与えられる他の食べ物なしに墓の中の花のように生きることができるように見えた。彼女はヴァレンヌからの帰還についてとても苦悩していた。テュイルリーでの監禁状態の間中とても苦悩していた。彼女は夜も昼もずっと苦悩していた。しかしたぶんこれらすべての場合においても、国王が食べているのを見た時ほど苦しまなかった。

国民議会はその弱みを隠せなくなっていた。その朝はシュローの、2時にはスイス兵の虐殺を邪魔しようとして、失敗していた。群衆は「退位!罷免!」と叫び、彼らを脅かしていた。開会中、委員会が任命された。ヴェルニオーはその委員の一人だった。彼は1時間でさえ力がジロンド派から逃れられないようにするために、議長職をグァデに割り当てた。委員の協議はマスケット銃と大砲の音が反響する中で短時間で行われた。その結果、国民議会はルイ16世の権威の廃止、年間王室費の停止、パリが静けさを取り戻すまで国王一家は国民議会の領域内に留まること、その後市民の監視下の下、リュクサンブール宮殿を居住地とすることを宣言した。

国王はいつもの不動性と共にこの法令を聞いていた。それから議長として彼の職務に戻ろうとしたヴェルニオーに話しかけた。「あなたがしていることはとても憲法的ではないということを知っているのですか?」「わかっています、陛下!しかしこれだけがあなたの命をお守りする唯一残っている手段だったのです。もし私たちが罷免を与えなかったら、人々はあなたの命を奪うでしょう!」国王は唇と肩を動かし、「ありえない!」と言って、自分の席に戻った。

時計が9時の時報を鳴らした。国民議会が上記の法令を宣言した後、彼らは国王一家を一時的な宿泊所に案内しようとしたが、その後大臣の任命が行われることになっていたので、国王は少し待つように言った。大臣には最近国王によって追い払われたロラン、クラヴィエール、セルヴァンも含まれていた。まだ決まっていなかった大臣職にはダントン、モンジュ、ルブランがついた。大臣の任命が終わると国王一家は去った。

国王一家に準備された部屋は隣接する古いフイヤン派修道院の上層階だった。記録係のカミュが使っていたもので、4つの部屋で構成されていた。1つの部屋は控室だったが、そこに国王にまだ忠誠を残していた召使たちに与えられた。2番目の部屋は国王が取った。3番目の部屋だけは壁紙があり、王妃に提供された。王妃はテュイルリーを去ってから何も食べておらず、水さえも飲んでいなかった。彼女は部屋に入るとベッドの上に身を投げ、長枕にかじりついた。破滅の苦痛は深い苦悩のえじきにさせられることに比べ、小さいように見えた。彼女の二人の子供たちは母親と共に留まった。4番目の部屋はエリザベート王妹、ランバル公爵夫人、トゥルーゼル夫人のために確保された。

王妃にはあらゆるもの―彼女の財布のお金さえ―が欠けていた。彼女は国民議会のドアでの騒動の間に腕時計を奪われていた。彼女は下着も持っていなかった。というのは彼女はテュイルリーから余計なものは何一つ持ってこなかったからだ。彼女はカンパン夫人の妹から25ルイ借りていた。そのお金をイギリス大使館に送り、下着を手に入れた。

その夜、国民議会はパリの通りを通って、たいまつの明かりによって宣言されたその日の法令をもたらした。

19章『9時から真夜中まで』

これらのたいまつがサン・トノレ通りと河岸を抜けて、カルーゼル広場を通った時、それらは悲しげな見世物を照らしていた。

本質的な戦いは終わった。しかし人間の心の中では争いが長く続いていた。というのは強い嫌悪感と絶望が戦いを長引かせていたからだ。

すでに私たちもそうする準備があるように、同時期に発生した話や王党派の伝説はその日王家の頭から額の王冠をもぎとられた苦しみについて詳細に、そして優しく存在した。それらはスイス兵と王家の紳士階級の勇気と鍛練と献身に注目している。それらはその王位を勇敢に守った人たちによって流された血の雫を数えている。それらは民衆の死体や母たち、姉妹たち、妻たちの涙については数えていない。

私たちが意味することを簡単な言葉で言おう。神の前では、この世俗世界の出来事を許すだけではなく、導いた高い英知の前では、血は血であり、涙は涙である。良家の人々とスイス兵の間よりも一般民衆の間の死の方が多かったのだ。

『1792年8月10日の革命』の作者であるペルチエによって言われていることに注目しろ。―王党派として彼は言っている。

―8月10日その日は700名に近い正規軍兵士と22名の将校と20名の王党派の国民衛兵と500名の連邦主義者、3名の国民衛兵の指揮官、50名の憲兵、王家に雇われていた100名以上の人々、盗みのために殺された200名、フイヤンテラスで虐殺された9名の市民、ド・クレルモンダンボワーズ氏、そしてカルーゼル広場、テュイルリー庭園、ルイ15世広場で殺された3000名近くの一般民衆―全部で約4600名の人間性が犠牲にされた。―

どろぼうに与えられたこの人気のある正義は1830年と1848年の革命の中の後の日に繰り返し発見された。

この損失は完全に想像できる。私たちはテュイルリーを強化するために取られていた予防措置を知っている。スイス兵は十分な壁の後ろからいつも発砲していた。逆に攻撃者たちはその一撃を胸でかわすことができただけだった。

撃たれた200名のどろぼうを数えることなく、3500名の反乱者が死んだ。同じだけの数の怪我人がいたことを仮定しろ!上記の歴史家は死者のみの話を引用した。

これらの3500名の人々の多くは―仮に半分と仮定しよう―結婚していて、かわいそうな家族の父親であり、耐えられない悲惨によって戦うことを余儀なくされた。彼らは彼らが最初に掴むことができた武器で戦いに従事し、それを手にしたまま倒れた。彼らは武器を持たずに戦いに入りさえした。そして、絶望の中の妻と飢えている子供を残して死んでいった。

戦いが始まったカルーゼル広場だけでなく、戦いが続いた宮殿の部屋の中、戦いが終わったテュイルリーの庭園の中にもこの死を見つける。

午後3時から夜の9時の間に制服を着ているあらゆる死体が拾い集められて、急ぎマドレーヌの共同墓地に投げ込まれた。

平民の死体に関して言えば、別の問題だった。それらは荷車の中に集められ、それぞれの地区に運び去られた。ほとんどがフォーブル・サン・マルソーかフォーブル・サン・タントワーヌからのものだった。そこでそれらは並べられて、とりわけバスティーユとモベールの中にある武器庫とパンテオンの近くに置かれた。

これらの憂鬱な車の1つが重たく道を進んでいるところはどこでも、後ろにほんのわずかの血を残した。荷車が入ってきた時、どちらのフォーブルも母親、妻、姉妹、子供たちの群衆で取り囲まれ、死の深い悲しみに包まれた。ミシュレが言っていることを読め。というのは彼は人々の真の歴史家だからだ。生きている者が死者を認めるや否や、悲鳴、むせび泣き、そして危険が突然現れた。

謎めいたそして今まで聞いたことがない悪事が夜鳥の群れのように生じ、恐ろしい連想と共に曖昧な状態の中でその翼をばたつかせ、薄暗いテュイルリーの上を哀れにガーガー泣いていた。戦場の上のたくさんのカラスの群れのように、これらの呪いは国王、王妃、宮廷、マリー・アントワネットを取り囲むオーストリアの円、彼女に助言した貴族の上に舞った。ある者は自分自身に未来の仕返しを約束した。そして彼らは1792年9月2日と1793年1月21日にそれを行った。その他の者は彼らの目が飲んでいた血に酔っていた。再びサーベル、槍、マスケット銃を掴み、彼らは再び殺害するためにパリに突進した。誰を殺害するためか?偶然生き残ったスイス兵も―貴族、その他の廷臣―もいなかった。もし彼らが見つけることができたのなら、国王を殺すためであり、王妃を殺すためだった。

ある者は抗議したかもしれない。「国王と王妃を殺すことによって、あなた方は彼らの子供たちを孤児にさせるのだ!貴族を殺すことによってあなた方は彼らの妻を未亡人にし、彼らの姉妹を悲嘆に追い込ませるのだ!」と。

しかし、妻や姉妹や子供たちは答えたかもしれない。「私たちも孤児なのです!私たちも悲嘆の中にいる姉妹なのです!私たちも未亡人なのです!」と。

むせび泣きでいっぱいにした心と共に、彼女らは国民議会に行き、アベイ牢獄に行き、ドアに頭を打ちつけ、仇討を叫んだ。

テュイルリーは恐ろしい惨状を表していた。血のしみがつき、煙を発し、死者を除いては全ての者から見捨てられていた。そして3~4つの兵士の分隊が死んだ友人を探すことを口実に夜の訪問者たちが壊された窓やドアから入ってきて、王家の住居を略奪しないよう見張っていた。それぞれの入口の間には見張りがいた。それぞれの階段の下にも見張りがいた。

時計館の分隊―つまり大階段の側の―は国民衛兵の若い隊長に指揮されていた。死体を積んだ荷車が次から次へと運び去られていく時にもし彼の表情によって判断することができるのなら、この並ぶもののない惨事の光景は確かに若者に同情を呼び起こした。―それは彼の監督下で行われていた。しかしながら、起こったその恐ろしい出来事は国王の上により彼の身体的生理的欲求の上には何の影響も及ぼしていないように見えた。というのは夜11時に彼は左の腕の下に持っていた4ポンドの塊のパンで彼の恐ろしい食欲を満足させることに専念していた。その間彼の右手で武装していたナイフを持ち、次から次へと大きな一切れを切って、受け取ることが運命づけられている供給の大きさに比べ、どんどん広く開けている彼の大きな口に投げ込んだ。

入口の間の柱の一つにもたれながら、彼はあちこちに置かれたたいまつによって照らされている母親たちや妻たちや娘たちの長い幽霊のようなぎ行列を見張っていた。彼女らは大きな反乱の勃発によって滅ぼされた父親たちや夫たちあるいは息子たちの身体をこの消された噴火口の中で、探していた。

突然、顔を半分ヴェールで覆われた影のような光景を見て、若い隊長は身震いをして、呟いた。「シャルニー夫人!」

影は聞くこともなく止まることもなく去った。

若い隊長は彼の副長に彼のところにすぐに来るように合図をした。

「デジレ、」彼は言った。「ここにかわいそうな女性がいるんだ。ジルベールさんのお友達の一人で、多分これらの死んだ人々の中で彼女の夫を探しているんだ。もし彼女が助けや情報が必要な場合には誰かが彼女の後について行かなければならない。僕はお前に持ち場の管理を任せるよ。僕たちの両方を見張っててくれ!」

「畜生!」副長が答えた。―というのも彼は隊長に呼ばれた名前だけでなく、マニケという名前も持っていたからだ。―「お前の女は貴族に見えるぞ。」

「そうだ、彼女はその一人だ。―貴族で、伯爵夫人だ。」隊長が言った。

「前に進め!俺がお前たち二人を見張っているよ!」

隊長が柱から離れ、彼女の後を敬意を表して50歩の距離を置いて追い始めた時、伯爵夫人はすでに階段の最初の角を曲がったところだった。

彼は間違っていなかった。それは本当に夫を探していた哀れなアンドレだった。彼女は疑念の身震いだけでなく、絶望の確実性によっても動揺していた。

シャルニーが彼の喜びと幸せの真っ只中でパリで起こっている出来事の反響を聞いた時、彼は顔を青ざめながら、しかし固く決心した様子で、妻に言った。「愛しいアンドレ、フランスの国王は命の危険の中にいて、彼の全ての防御者を必要としている。私はどうするべきだろうか?」

アンドレは答えた。「義務があなたを呼ぶところに行ってください、私のオリヴィエ。そして必要なら、国王のために死んでください!」

「しかし、きみは―?」

「ああ、私に関してなら悩む必要はありませんわ。私はあなたの中以外では決して偽りなく生きることができませんから、多分神が私をあなたと共に死なせてくれるでしょう。」

その時からこれら二人の気高い心の間ではすべてが理解され、彼らはその問題についてそれ以上言葉を交わさなかった。

彼らは早馬を注文し、旅行を始めた。5時間後コ・ケロン通りの小さな家で降りた。

そのまさに夕方―ジルベールが伯爵の影響に頼って、彼に手紙を書き、パリに来るように懇願した時―シャルニーは海軍の制服を着て、王妃を訪問した。その瞬間から―私たちが知っているように―彼は王妃から離れなかった。

アンドレは彼女の侍女たちと共に一人で残り、彼女の部屋で祈っていた。一瞬彼女は夫の献身を見習って、伯爵が国王の近くに場所を取っていたように、自分も王妃の近くの古い場所を求めることを考えた。しかし、彼女には勇気が欠けていた。

8月9日は彼女にとって激しい苦痛に満ちていた。しかし、明白な悪い知らせは彼女にもたらされなかった。

8月10日、午前9時頃、彼女は大砲の最初の音を聞いた。言うまでもなくそれぞれの雷を起こす反響音は彼女の存在の最も遠い性格に戦慄を送った。

2時頃、一斉射撃が止んだ。民衆は征服されたのか、または征服したのか?彼女は尋ねた。民衆が征服者だった!

その身の毛もよだつような苦闘の中でシャルニーはどうなったのか?彼女は彼を知っていた。―彼は確実にその中で主要な役割を担っていることを。

彼女は更なる知らせを求めた。そしてスイス兵のほぼ全員が殺されたこと、しかしほとんどの紳士階級は救われたことを聞いた。

彼女は待った。シャルニーは何らかの変装をして戻ってくるかもしれなかった。すぐに逃げ去ることが彼にとって必要かもしれなかった。それゆえ馬にはすぐに引き具がつけられ、旅行用の馬車を連結させた。

馬と馬車は主人を待った。しかしアンドレは十分よく知っていた。彼がこうむる危険がどんなものであれ、主人は彼女なしで行くことはないことを。彼女は門を開けてさえおいた。もしシャルニー伯爵が逃げなければならない場合に、彼の逃亡を遅らせるものが何もないようにするために。そしてそれから、時間がゆっくり進む中、彼女は待ち続けた。

「もし彼がどこかに隠れているのなら、彼は夜に危険を冒して出てくることができるわ。夜まで待ちましょう!」

そのように彼女は推論した。しかし夜が来ても、シャルニーは来なかった。

8月は暗くなるのが遅かった。10時までアンドレはすべての望みを失わなかった。それから彼女は頭にヴェールを引っ掛け、通りに出た。

その途中ずっと、彼女は両手を固く握りしめている女性たちのグループや仇討を叫んでいる男たちの群れに会った。彼らの間を彼女は問題視されず通り過ぎた。男たちの激怒と女たちの深い苦悩は彼女の保護手段になった。その上、彼らがその夜探していたのは男であり、女ではなかった。そしてあらゆるところに泣いている女たちがいた。

アンドレはついにカルーゼル広場に到着した。彼女は国民議会のある新しい法令の宣言を聞いた。国王と王妃は国民議会の保護下にいた。それは彼女が理解した全てだった。

彼女は2~3台の荷車が過ぎ去るのを見た。そして何を運んでいるのかを尋ねた。彼女はこれらの荷車にはカルーゼル広場と王宮の中庭で集められた死体が含まれていることを聞かされた。今のところ死者が移動させられていたのはその場所からだけだった。

アンドレはシャルニーはカルーゼル広場でも王宮の中庭でも戦っていないが、国王か王妃の部屋のドアにいそうだと自分自身に言い聞かせた。それゆえ彼女は王宮の中庭と大玄関の間を横切り、階段を上った。

ピトゥがそこに配置された持ち場の指揮官としての役割の中でアンドレを見て、後を追ったのはまさにこの瞬間だった。

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19章全文翻訳です。アンドレの再登場はこんな悲しい場面ででしたweep。ブルソンヌの城で幸せな生活を送っていた二人に入ってきた知らせはこの夫婦に死を覚悟させたのでしたweep。アンドレ、本当にあっぱれな妻crying!まさに軍人の妻の鑑ですcrying!!ピトゥがセバスチャンをアンドレの家に連れて行き、アンドレと顔見知りになったことはこの場面への伏線だったと言えます。

20章『未亡人』

テュイルリーの荒廃状態について相応な考えを与えるのは不可能である。血が部屋中に流れ、小滝のように階段に流れていた。あらゆる棟に死体があった。

アンドレは他の捜索者の見本に習った。彼女はたいまつを持ち、次から次へと死体を調査し始めた。彼女が探している時、彼女は以前国王と王妃によって使われていた部屋にどんどん近づいて行った。ピトゥはまだ彼女の後を追っていた。そこでも他の部屋と同じように彼女は成果のない捜索を追い求めていた。その時彼女は一瞬どの道を行くべきかわからず、決心がつかない様子で立っていた。

ピトゥは彼女の困惑を見た。彼女に近づき、彼は言った。「ああ!僕はあなたが誰を探しておられるのか言い当てられますよ、マダム。」

アンドレは振り返った。そして彼は付け加えた。「多分マダムは僕の助けが必要ではないでしょうか?」

「ピトゥさん!」アンドレは言った。

「いつでもあなたのお役に立てます、マダム!」

「ええ、ええ!」アンドレは言った。「私はとてもあなたを必要としています。」彼のところに行き、彼女は彼の両手をぎゅっと握り締め、尋ねた。「あなたはオリヴィエ伯爵がどうなっているかご存知?」

「いいえ、マダム。でも僕はあなたが彼を探すのを手伝うことができます。」

「彼が死んでいるのか生きているのか―そして死んでいても生きていても彼がどこにいるのかも―私たちに教えることができる人が一人だけいるの。」

「それは誰です、マダム?」

「王妃です!」アンドレはつぶやいた。

「あなたは王妃がどこにいるかご存知なのですか?」

「国民議会よ、そう信じています。そして私はシャルニー伯爵が彼女と共にいるという一縷の望みを持っているのよ。」

「そうです、そうです!」ピトゥはこの望みに飛びついた。―彼自身のためではなく、未亡人のために。「僕と一緒に国民議会に来れますか?」

「でももし彼らが私たちの入場を拒否したら?」

「僕はドアを開けさせることをお約束します。」

「それなら来て頂戴!」

アンドレはたいまつを投げ捨てた。床を、続いてテュイルリーを放火する危険があったが、彼女の激しい絶望―とても深かったので、彼女は涙を流すこともできなかった。―にとってテュイルリーがどうなろうが問題だったろうか?

アンドレはそこにしばらくの間住んでいたので、宮殿の内部を知っていた。それゆえ彼女は王室への奉仕のために確保されている小さな階段を通って、地上階に降り、血のしみのついた棟を再び通ることなく、大玄関の間に帰り着いた。もう一度ピトゥは時計館の彼の持ち場にいる自分に気付いた。

マニケが注意深く警護を続けていた。「おい」彼は尋ねた。―「お前の伯爵夫人―か?」

「彼女は国民議会で夫を見つけることを望んでいるんだ。だから僕たちはそこに行ってくるよ。」それからピトゥは低い声で付け加えた。「僕たちは伯爵の死体を見つけるだけかもしれないから、フイヤンの通路に4人のいい奴を僕に送ってくれ―僕はその4人にあたかも愛国者の死体であるかのように誠実に王党派の死体を守ることを頼むかもしれないんだ。」

「了解したよ!お前の伯爵夫人と出発しろ。その男たちはそこに行かせるから。」

アンドレは門で待っていた。そこには見張りが置かれていた。そこに彼を置いていたのはピトゥだったので、見張りは自然にピトゥが通過するのを許した。

テュイルリーの庭はここらそこら、特に像の台座に置かれたランプで照らされていた。気候は日中と同じようにほとんど暖かかった。そしてかろうじて風のそよぎが木の葉を揺らし、ランプの炎はとてもたくさんの火の槍のように、揺らめきなしに燃え、そしてその明かりを遠く、広く、花壇の中に設計されている庭のむき出しになった部分の上だけでなく、木の下のあちこちに横たわっている死体にも投げていた。

アンドレは国民議会でだけは彼女の夫に関する情報を手に入れることができるととても確信していたので、右にも左にも曲がらず、向こう側に歩いた。

彼らは立法府の建物に到着した。私たちが知っての通り、国王一家が彼らに与えられた一時的な部屋に退出するために、広間から出て行って1時間経ったところだった。

これらの部屋にたどり着くためには2つの克服されなければならない邪魔者があった。1つ目は外側を見張っていた見張りがいたこと。そして2つ目は内部で見張っていた紳士たちだった。

テュイルリーで持ち場の指揮をしていた国民衛兵の隊長であったので、ピトゥは合言葉を持っていた。その結果貴族の男たちが集まっている控えの間までは容易にアンドレを案内することができた。その後自分自身のために王妃の許可を手に入れることはアンドレによってだった。

私たちは国王一家が使っている部屋の配置を知っている。私たちは王妃の絶望を述べた。私たちはその小さな緑の壁紙の部屋に入った時に彼女がベッドの上に身を投げ、むせび泣きと涙の中で長枕をかじったことを知っている。きっと王位、自由、そして命を失ったかもしれない人はとてもたくさんを失ったので、誰も彼女の絶望を呼び起こした理由を説明をする、あるいは見つけようとしなかったし、誰も彼女がひどく見捨てられたことで彼女の目から涙と、彼女の胸からむせび泣きを誘う強烈な悲しみも持たなかった。

彼女の極度の深い苦悩によって生じた配慮から、王妃の友人たちはしばらくの間彼女を一人だけにしていた。しかしながらまもなく彼女は国王の部屋に通じているドアが開き、閉まったのを聞いたが、彼女はその方向に頭を向けなかった。彼女は彼女のベッドに近づいてくる足音を聞いた。しかしまだ彼女は顔を枕に埋めたままだった。

急に彼女は飛び上がった。あたかもへびが彼女を噛み、心臓にこたえたかのように。よく知っている声が「マダム」という1つの言葉を発した。

「アンドレ!」マリー・アントワネットは叫び、肘をついて立ち上がった。「あなたは私に何を望んでいるのです?」

「私はあなたに望んでいます、マダム、神がカインに『カイン、汝の弟はどこだ?』と尋ねた時に神がカインに望んだことです。」

「これとは違います」王妃は言った。「カインは彼の弟を殺したのです。それに対して私は―ああ!―私は彼の命を救うために、私の命だけでなく、もし私が10個の命を持っていたら、すべて与えていたでしょう!」

アンドレはよろめいた。彼女の額から冷や汗が急に流れ、歯ががちがち鳴った。

「それでは彼は殺されたのですね?」彼女は大変な努力をして、尋ねた。

王妃はアンドレを見た。そして答えた。「あなたは私が泣いているのは私の王冠のためだと思っているのかしら?」それから彼女の血まみれの足を見せながら、付け加えた。「もしこの血が私のものなら、私がそれを洗い去っただろうと思わないの?」

アンドレはほとんど死んだように青ざめていた。まもなく彼女が話した。「あなたは彼の遺体がどこにあるのかご存知なのですね?」

「もし彼らが私を出て行かせたら、私はあなたに見せましょう!」

「私はあなたを入口でお待ちしております、マダム。」と言って、アンドレは部屋を去った。

ピトゥがドアにいた。「ピトゥさん、」彼女が彼に言った。「私の友人の一人が私がシャルニー伯爵の遺体を見つけることができる場所を教えたいと言っているのです。彼女は王妃の侍女の一人です。彼女を私と一緒に行かせてもよろしいかしら?」

「もし彼女が出ていくなら、マダム、僕が彼女を再び同じ場所に連れ戻すという条件付きです!」

「あなたは彼女を連れ戻すことができます!」アンドレが言った。

「それでは、いいでしょう!」ピトゥが言った。―見張りに振り返りながら付け加えた。「同志よ、王妃の侍女の一人が僕たちがある勇敢な将校―ご婦人は彼の未亡人だ―の遺体を探しているのを手伝うために外出することを希望している。僕はその女性に責任がある。―体は体に対して、頭は頭に対して。」

「了解しました、隊長。」見張りが言った。

控えの間のドアが開いた。そして王妃が顔をヴェールで覆って、姿を現した。彼らは階段を降りた。王妃は真っ先に歩き、アンドレとピトゥが後を追った。

27時間の開会の後、国民議会は大広間をちょうど空にしたところだった。その広間にはとても多くの驚くべき出来事が27時間に詰め込まれていたが、物音がなかった。―墓のように人影がなく、陰気だった。

「明かりを!」王妃が言った。

ピトゥは消されていたたいまつを取り上げ、ランタンによってそれを再び明るくした。そして王妃に渡した。彼女は再び歩き始めた。

彼らが入口の側を通り過ぎようとした時に、彼女がたいまつでその方向を指し、言った。「彼が殺されたのはその出入口よ!」

アンドレは答えなかった。彼女は魔女の呪文に従う幽霊のように見えた。

廊下で王妃はたいまつを床に近づけて、低くして、言った。「彼の血よ!」

アンドレは黙ったままだった。

王妃は「語標」のボックス席の向かい側にあったある種の物置に真っ直ぐ進み、ドアを開けて、たいまつを内部に向けさせて、言った。「彼の遺体よ!」

まだ黙ったまま、アンドレはその物置に入り、床に座り、努力をして、彼女の膝にオリヴィエの頭を持ち上げた。

「ありがとうございます、マダム。」彼女は言った。「それが私があなたに頼みたかったことの全てです。」

「でも私はあなたに頼みたいことがあるの。」王妃が言った。

「話してください!」

「私を許してくれる?」

あたかもアンドレがためらったかのような一瞬の沈黙があった。ついに彼女は言った。「はい、というのは、明日私は彼と一緒にいるでしょうから!」

王妃が胸から金のはさみを取り出した。それは極限の危険の瞬間に自分自身に対して使うことができる武器をもつために、人が短剣を隠しているように彼女が隠し続けていたものだった。

「それから―」彼女は言った。ほとんど祈るように、アンドレにそのさはみを差し出した。―「それから―」

アンドレははさみを受け取り、死んだ男の頭から一房の髪の毛を切り取り、はさみと共にそれを王妃に渡した。王妃はアンドレの手をぎゅっと握りしめ、キスをした。アンドレは小さな悲鳴を挙げ、手をひっこめた。あたかもマリー・アントワネットの唇が灼熱の鉄だったかのように。

「ああ!」王妃は遺体に最後の一瞥を投げながら、つぶやいた。「私達二人のどちらが彼を一番愛していたか誰がいうことができるでしょう!」

「ああ、オリヴィエ、私の最愛の人、」アンドレが自分の番になって、囁いた。「私があなたを一番愛していたことをあなたは少なくとも知っていたと私は信じているわ!」

王妃はすでに彼女の部屋に戻る途中だった。アンドレをその小さな部屋に残し、彼女の夫の遺体と二人だけにした。そこには友情のこもった顔の一瞥のような月明かりの光が落ち、鉄格子のついた窓を通して輝いていた。

彼女が誰かを知ることなしに、ピトゥは再びマリー・アントワネットを彼女の部屋に案内した。そしてそこに彼女が再び入るのを見た。こうして見張りの面前でこの責任は果たされ、彼は彼が頼んでいた4名の男をデジレ・マニケが送ってくれていたかどうかを見にテラスに行った。4名の男たちはそこにいた。

「入ってくれ!」ピトゥが彼らに言った。そして彼らは入った。

王妃の手から再び受け取ったたいまつで道を照らしながら、彼はアンドレがまだしゃがんでいて、やさしい月によって照らしだされた彼女の夫の青ざめた、しかしいつものように美しい顔を見つめていた小さな部屋に案内した。たいまつの明かりで彼女は目を上げた。

「あなた方は何をしたいの?」彼女はピトゥと彼が連れてきた人々に尋ねた。あたかもこれらの見知らぬ男たちが彼女から心から最愛のオリヴィエの遺体を奪いに来たと恐れたかのように。

「マダム、」ピトゥが答えた。「僕たちはシャルニー伯爵の遺体を安全にコ・ケロン通りに運ぶために来たんですよ。」

「あなたは私にそれが目的だと誓ってくださる?」

ピトゥは彼の手を遺体の上に伸ばし、人が彼をそのようなことができないと思ったかもしれない高潔さを持って、言った。「僕はそれを誓います、マダム!」

「それでは私はあなたに感謝します。そして私は神に祈りましょう。私の臨終と共に神があなたとあなたの家族に私が押しつぶされている深い悲しみを容赦してくださるように。」

4名の男たちは遺体を持ち上げ、彼らの銃の上にそれを置いた。ピトゥは抜いた剣を手にし、彼自身が葬列の先頭に立った。アンドレは遺体の側を歩いた。彼女の手に伯爵のすでに硬直して、冷たくなっていた手を握り締めながら。

コ・ケロン通りに到着すると、彼らは遺体をアンドレのベッドの上に置いた。彼女はそれから4名の男たちに言った。「明日までには天上にいて、あなた方のために神への祈りを再び始める女性からの祝福を受け取ってください。」

それから彼女はピトゥに言った。「ムッシュー、私はあなたに私が今まで報いることができた以上のものを感じています。私はあなたに1つ最後のご尽力をお願いしてもよろしいでしょうか?」

「僕に命令してください、マダム!」

「明日朝8時にジルベール医師とここで会いたいのです。」

ピトゥはお辞儀をし、暇乞いをした。そうしている中で、彼は頭を向けて、アンドレがベッドの前で、あたかも祭壇の前であるかのように跪いているのを見た。

彼が通路を渡って通りに出た時、サン・テスターシュ教会の時計から午前3時の時報が鳴り響いた。

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20章全文翻訳です。この章は本当に涙なしには読めなくて、途中辞書が見えなくなるほどでした。読んでいる最中も泣き、こうして翻訳文を打ちながらも泣き・・・という号泣状態でしたcrying。アンドレのオリヴィエへの深い愛が感じられ、もう泣けて泣けて仕方がないのですcrying。ヴァレンヌから戻ってきた時のようにアンドレはオリヴィエの消息を尋ねて再びテュイルリーに向かいます。あの時の葛藤以上のものがあったはずです。彼が死を覚悟して出掛けて行ったのはこの夫婦が理解し合っていたことなのですから。王妃は自分がオリヴィエを一番愛していたと言いたかったんでしょう。でもアンドレが言った言葉が本当だと思います。オリヴィエのまさに最後の言葉は「かわいそうなアンドレ!」ですから。彼はアンドレが彼をどれだけ愛していたかを十分に知っていたと思います。例の手紙を読んで、そしてその後の幸せな1年で。ピトゥと仲間たちがオリヴィエの遺体を運ぶ途中、アンドレがオリヴィエの手をずっと握り締めていた場面がもう本当に涙を誘うのです。19章と20章、そして次の21章は劇的すぎますcrying。いずれこの19章はちょっと絵に描いちゃうかも・・・いや~っ、本当に私はこういう話にとっても弱いんです・・・sweat01まさにツボにストライクって感じです。ラブロマンスの真骨頂って感じですね。

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