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2012年10月 2日 (火)

NODA・MAP第17回公演「エッグ」@東京芸術劇場プレイハウス

そもそも週末の東京遠征の目的はNODA・MAP「エッグ」観劇でした。

東京での観劇自体もう久々。去年の7月の「ペッジ・パードン」以来ってくらいの久々ぶり。深津ちゃんが好きなので、深津ちゃん出演だと見に行きたくなるcoldsweats01

東京芸術劇場は改装されたってことだったけど、「前どんなんだったっけ?」ってくらいに記憶ありませんでしたcoldsweats01。でも地下だけ椅子がたくさん置いてあって、待合スペースのようになっていたので、「ここは変わった!」って気づきましたcoldsweats01

さて、「エッグ」ですが、NODA・MAP作品は基本書き下ろしだし、パンフレットにもあらすじ書いていないので、「どんな話だったの?」と言われても説明がつかないというのがいつものパターンですが、今回も当然その流れですcoldsweats01

「エッグ」という架空のスポーツのオリンピック出場を巡った戦いが寺山修司の未完の脚本という形で時空を超えて繰り広げられる世界。スポーツの熱狂がやがて戦争の狂気に変化し、スポーツの熱狂に踊らされた人間が最後に不都合な歴史を隠ぺいするための生贄にされてしまう理不尽な残酷さ。

「エッグ」というスポーツ界でスター選手でありベテランの粒来は田舎から出て来たばかりの阿倍の活躍により、スタメンからはずされる状態になり、スポーツ選手としての崖っぷちに立たされる。粒来は大学の医学部卒の超エリートであり、世間からの期待を一身に背負ってきた人間であり、絶対に失敗は許されない人生を歩まなければならないプレッシャーがある。それに対して阿倍は劇中のセリフにもあったように農家の三男坊に生まれ、帰る場所さえない身であり、がむしゃらに突き進むしか生き残る道がない人間である。二人は年齢的なことだけでなくその生い立ちや人間性も対照的で、これがラストの残酷さを一層強烈にする。

スポーツ選手としての限界に来ていた粒来は監督からエッグチームのオーナーからの伝言を伝えられる。そして彼は頸動脈を切り自殺をする。遺書にはエッグというスポーツについての覚書のような内容が綴られており、それはまるで不気味な呪文のように残されたエッグチームメンバーの頭の中に焼き付けられ、やがてエッグというスポーツを破滅へと向かわせていく。(粒来は東京オリンピックのマラソンの銅メダリストである円谷幸吉が投影された人物であり、阿倍はライバルのアベベが投影されているらしい。粒来の自殺や阿倍が「裸足のアベベ」ともてはやされていたあたりなどのエピソードより。)

粒来に恋をしていたシンガーソングライター苺イチエは売れるための戦略人生を歩まされることになり、粒来から取って代わってスター選手となった好きでもない阿倍と結婚することになり、二人の不幸な結婚生活が始まる。阿倍は苺を愛しており、彼女を愛するが故にそうならざるをえなかったラストはあまりにも哀しい。ただそこに苺が寄り添ってくれたことは彼にとって唯一の救いだったか?

舞台が始まった時に上から数枚の原稿がヒラヒラ落ちてきて、それがピタッと下にあった机の上に落ち着いたのには驚いたcoldsweats02!私たちの席は真ん中くらいの列だったのでわからなかったけど、ワイヤーか何かあったんだよねえ?普通に落ちてきて、あの位置に止まるのはありえないって感じだったので。

野田さんの舞台はいつも早口なので、それは気にしていないのだけれど、今回とても気になったのが野田さん、橋爪さん、大倉さんの滑舌がものすごく悪くて、セリフが全然聞き取れなかったこと!声も出ていなかったし、何かもう疲れてきているの?って感じでした。今まで野田さんの舞台見てきてもそんなことを一度も感じたことがなかったので(私は大抵中日くらいに見ている)、「一体どうした??」って感じでした。らしくないっていうか・・・

深津ちゃんと秋山さんはもうおさすがって感じですhappy02。この二人は光っていたhappy02!!秋山さんはやっぱり何に出ても光っているよな~。本当に素晴らしい女優さん!

深津ちゃんの歌は全面歌っているわけではなく、歌い出しだけ本当に歌って、あとは録音を流して口ぱくと思われました。いや、毎回全部歌っていたら大変だもんね。でも深津ちゃん、とても上手でしたよ。CD買うか買わないか迷ったけど、やっぱり買ってきてしまったくらいに。野田さん作詞、椎名林檎作曲、深津ちゃん歌唱の劇中歌はとってもよかったです。何ていうのか歌詞が素晴らしいし、曲もいいし、深津ちゃんの声も合っているし、このCD好き~happy02!!って思いました。

仲村トオルさん、今回の役柄良かったと思います。前に佐々木蔵之介と出た舞台を観た時には印象に残らなかったけど、今回の粒来役はよかったな。そして、劇中でシャワールームの場面があり、妻夫木くんと仲村さんが上半身裸、下半身タオル巻きで出てくるのですが、仲村さんの体の鍛えられぶりがすごくて、「おおっ、すごい筋肉~!!」って思ってしまいました。それに対して妻夫木くんはものすごく貧弱で、本当に役柄同様対照的で、いやこういう視覚的なところも役柄の対照を狙っていたんでしょうね。

今回、野田さんが初めて劇中歌を使った訳ですが、パンフを読んでいたら、どうもこれ野田さん的ミュージカルだったみたいで、「そうだったのか・・・」って思ってしまいました。今後ももっと進化させたような作品を作りたいって書いていたので、期待したいですね。

歌と映像を使っていたところなんかちょっとKERAっぽいかなって思ったりしました。でも野田さんはメッセージ性が痛烈で、何より作品を2時間というタイトな時間にまとめ上げているところがいいと思います。(KARAは長すぎるので私はどうもねえ・・・と思っています。)そこが野田さんの優秀さなんだろうなあ・・・

という訳で「エッグ」、どんな話だろう??って思っていたけれど、面白かったですhappy01

NODA・MAPの新作は来年の秋予定だそうです。出演者によって行くこと考えます。

【追記】家に帰ってきてから「毒苺」のCDをずっと聴いていて思ったのですが、実はこの話核のことも暗示していたのかなと・・・「卵の殻から黄身と白身を取り出す」って核燃料の話だったりしたのかなと・・・「The heavy Metallic Girl」の「私の記憶7億年」とか「救いなき鉄面皮」「だって私はヘビメタリック状態 毒が溢れ出している」という歌詞や「別れ」の「あなたには一瞬の別れでしょうけど私には永遠のさよなら」とか「望遠鏡の中の記憶」の「君が残した永遠の土産」とか何か放射線で汚染された現在とか原爆のこととかどうもそういうイメージにつながってしまいます。舞台を観ていた時は単に「戦争」ってしか思っていなかったけど(満州に実際にあった細菌ワクチン開発部隊のことを暗喩していた)、今、この放射線の「毒が溢れ出している」世の中を表現していたようにしみじみ感じています。

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