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2009年2月23日 (月)

2/22(日)NODA・MAP「パイパー」マチネ@シアターコクーン

090222_134553 今回の観劇はNODA・MAP「パイパー」。野田さんの作品は私の琴線ヒット率が高いほうではあるのですが、今回はもう久々に面白いお芝居を見せてもらった!と大変満足が得られた作品でした。観劇後、友人と口にしたのは「野田秀樹って本当に知的文化人って感じるよね」って言葉で、何と言うのか野田さんの抜きん出た才能のすごさを感じたっていうんでしょうか?このような世界を作り出すオリジナリティ力に感服というのでしょうか?やっぱりこの人只者ではない、実力の違いを感じました。

今回は50人近くの人数のアンサンブルも登場して、群集のもつエネルギーや存在力を視覚的に使っていたのも印象的でした。蜷川さんの「タンゴ-冬の終わりに」の群集効果に近い感じ。特にスローモーションで動く場面やハイスピードな巻き戻しの動きなどの場面はまさに映像のような動きを生の人間が表現しているところにただならぬすごさを感じました。(巻き戻しの表現は「贋作・罪と罰」だったかでも古田新太さんたちがやっていましたが、あのときも私はあの動きに感動したんですよね。どうもツボみたいです。)

地球が滅亡に近づいているある時、地球から無作為に選ばれた12000人の移住者が火星に到着した。いつの時代も移住者は新しい土地での生活に不安を抱える。しかしそれを前の土地では得られなかった希望を持つことで払拭しようとする。そしてそれを推進するために人間のマイナスの気持ちを吸収するロボット(?)パイパーとの共存とパイパー値なる幸せを数値化したものが導入され、パイパー値が上がれば幸せになっているというすり込みをされる。12000人の移住者はそれこそ「7SEEDS」のように人類存続のための一大プロジェクトとして、100年分の人工食料とともに火星に送り込まれたのかもしれない。100年もあれば火星を開拓できるだろうという希望的観測で。ところが根拠の無い意味不明な幸せの数値であるパイパー値の存在が暴走し始め、第二の地球を目指したはずの火星開拓は思わぬ方向に動き始める。その渦中にいた身重の母と4歳の娘は逃げ場を求めて、放浪する。その途中で母と娘の見た混乱と滅亡にひた走る世界を暗い闇の中で息もつけないほどの速さで、母と娘が交互に吐き出す。その2人のセリフがその破滅の光景を鮮烈に描き出す。その語られる言葉が頭の中に映像としてぶつけられているように目の前にその光景が見えた。言葉のもつ力を感じずにはいられなかった。この場面の松さん(身重の母)と宮沢さん(4歳の娘)は圧巻。特に松さんは緊迫感のあるシーンの演技はただならぬ迫力なので、狂気の世界で理性と戦う姿はこわいほどでした。

この4歳の娘が宮沢さん演じる姉フォボス、そして母のお腹の中にいた子供が松さん演じる過去を何も知らない妹ダイモスとなるのですが、フォボスはそういう過去もあって、荒くれた性格になっていて、宮沢さんはこの役柄のためなのか、荒れた低い声になっていました。(声がつぶれてああなった??)野田さんもちょっと声がつぶれている感じになっていましたねえ。

佐藤江梨子さんがマトリョーシカという名前で出てくるのですが、マトリョーシカというよりは「うる星やつら」のラムちゃんみたいな感じでした。何でマトリョーシカなの?

大倉さんのキム少年はおもしろかったです。火星の都市について語る場面があるのですが、あまりにもマニアックで、このセリフ間違えても誰も気がつかないって思いました(笑)。

今回はあまり言葉遊びがないと聞いていたのですが、そうでもなかったです。面白いセリフが随所にありました。1つギャグとしてこれは古いのでは?と思ったのが、キム少年が「1本でもにんじんです!」というところなのですが、終演後友人に「あのギャグ、若い人にはわからないんじゃないのかなあ?」と語ったら、「NHKのみんなのうたとか子供用の歌のCDとかに入っていて、意外と知っているみたいよ」と返って来て、ちょっと意外でした。そうだったのね。私が一番受けたのは年賀状のところかな?(苦笑)。まったく共感します!って思ったんで(笑)。

希望と絶望が織り成す世界は、希望を胸に明日の世界を夢見て撒いた種が絶望の土地となった火星に根付いてた花を咲かせて終わる。光と共に暗い地面から姿を見せた花は絶望から立ち上がり、また一から新しい世界を作り出せるという希望を与えた。凛と咲く花がとても美しく見えて、じーんときました。

私としてはペールギュントは帰ってこなくてもよかったと思ったのですが、フォボスの魂の救済を思えば、ペールギュントの帰還はやっぱり必要だったんでしょうね。

という訳で、思考的にも視覚的にもフル回転のお芝居で、とても面白かったです。やっぱりお芝居ってこうでなきゃって思いました!!

そして、今回はパンフレットも分厚くて、なかなか読み応えがありました。なのに1000円だし。この価格も素晴らしいと思いました(笑)。「火星の歩き方」がなかなかいけています!

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