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2008年3月17日 (月)

3/16(日)「さらば、わが愛 覇王別姫」@シアターコクーン

この週末は暑かったですね。週末は東京にいたんですが、気温が高いのがわかっていたので、スプリングコートも持たずに出かけたのですが、コート無くても暑くって・・・歩くと汗かいてしまいました。でも日陰は寒くて、まるでヨーロッパの夏のよう?とか思ってしまいました。

さて、今回の東京遠征は「さらば、わが愛 覇王別姫」を観るためでした。日曜のマチネに行ってきました。あの映画を一体どのように舞台にするのか、とても興味がありました。映画は時間をかけて、また時間を追って撮影が出来るので、あの歴史と時間の流れをどのように表現するのだろうと思っていたのです。休憩無しの2時間の舞台ということでしたので、一部の話をクローズアップするような作りなのかな?と思っていたら、意外にも(?)最初のエピソードから最後まで時間の流れを追った作りになっていて、びっくりしました。あの映画のイメージを損ねることなく、2時間でまとめあげた蜷川さんはさすがすごいなと思いました。映画のイメージと違和感がないので、しっくりきました。

というのも今回の演出がとても映像的な感じだったからです。オープニングの幼い小豆子が母親に6本指の指を切られるシーンのスローモーションな動き、オープニングとクロージングの前に全く同じ場面が繰り返されていることなど映像的な手法が散りばめられているという印象を受けました。たぶんそれが映画の雰囲気との乖離を感じさせなかったのではないかという気がしました。視覚的にとても印象的でした。

映画は蝶衣が自刃して終わりになってしまいますが、今日の舞台は上述の通りオープニングと全く同じ場面が繰り返されます。オープニングは蝶衣の回想で、ラストは年老いた小樓の回想になっています。そして「覇王別姫」を二人で演じている場面で終わるのですが、それは最後に残された小樓の夢、この舞台も夢の中の話というような感じも映像的と思えました。

蝶衣が虞姫さながら自刃してしまうときに刀に赤いライトを当てて、血が流れるように見せたのは、おおっ、さすがと思いました。また、カーテンのような布がとても印象的に使われていました。袁世卿に身を委ねた場面やアヘンの禁断症状の場面がカーテンの奥で演じられることで蝶衣の先の見えない霧の中にいるようなぼんやりした心が表現されているように思いました。

ただ、主要3人については映画のような深みは全く感じられませんでした。映画では3人の関係性が場面場面で複雑に絡み合って、本当に見ていてせつないと思いましたが、そういう言葉にならないような思いを感じさせるものはなかったです。蝶衣(というかヒガシ?)中心にしているから仕方がないのかもしれませんが、小樓も菊仙も中途半端感が否めませんでした。小樓は弱く、そのときそのときで揺らいでしまう人間だけど、蝶衣へ弟のような愛情はうそではなかったと思うのですが、映画で伝わってきたようなその愛情を今日の舞台では全く感じられませんでしたし、菊仙と蝶衣の複雑な思いも伝わり切れていないと思いました。(そういうエピソードがあまりない。)私が映画で大変印象的だったのが、文化大革命で小樓と蝶衣がお互い糾弾しあう場面で、蝶衣が菊仙が娼婦だったことを暴露し、人民兵が小樓を問い詰め、小樓が菊仙を愛していないといったときの菊仙の絶望感だったのですが、今日の舞台にも同じような場面があったので、菊仙にかなり注目して見ていたのですが、映画のような胸の締め付けられるような菊仙の深い絶望感はあまり伝わってきませんでした。

ヒガシはレスリー・チャンの蝶衣の研究をしていたというだけあって(?)、セリフとか小樓との絡みは悪くなかったのですが、いかんせん、一番大切な京劇の場面で花旦の格好をしているのに全然女に見えないのです。指先とか手の動きは意識しているなという感じを受けたのですが、問題は足と立ち振る舞いです。足がいつも外股になっていて、立ち姿や歩き格好が男なのです。これはかなり違和感を覚えました。歌舞伎俳優が女形を演じるとき、タラカジェンヌが男役を演じるとき、何がそれぞれ逆の性を感じさせるかといったら立ち振る舞いだと思うのです。女形としての立ち振る舞いが形になっていなかったのがとても残念だったと思います。

そこで思い出したのが藤原竜也くんのことです。「天保十二年のシェイクスピア」の王次役の時に王次が気が狂ったふりをして女のような振る舞いをする場面があったのですが、その時の藤原くんの身のこなしが本当に女性的で、素晴らしいと思ったのです。後からパンフレットを読んだら、稽古中に菊之助さんが遊びに来たそうで、その時に所作指導を受けたらしいのです。それが演技に表れていたのを実感しました。今日の舞台を見て、こういうことはそう簡単にできるものではないのだなということがわかり、藤原くんのすごさを改めて感じてしまいました(笑)。

私は映画を観ていたので(ってほとんどの人が観てきているかな?)、流れをとてもよく理解できましたが、映画を観ていない人にはどうなのかはよくわかりませんでした。映画を観ていないとわかりにくい場面もありました。例えば、小樓と菊仙が結婚して、蝶衣が失意でアヘンに溺れていき、中毒症状が出て、歌えなくなるのですが、今回の舞台ではアヘンに溺れているという感じまで出ていないので、なんで突然声が出なくなるのか、次の禁断症状でのたうちまわるシーンが出てくるまでわかりませんし、結構唐突な感じにも思えました。

あとなぜ今回音楽劇にしたのかもよくわかりませんでした。やはりこれもヒガシを主役に据えたからなのでしょうか?普通のストプレでよかったのでは?歌詞が聞き取れないところが結構あったので、セリフの方がよかったように思ったのです。

カテコはヒガシが別格扱いで、まるで真央様の舞台のカテコのようだと一緒に行った友達といっておりました。さすがはヒガシ?(笑)

先日観た「身毒丸」は1時間半、今回の「覇王別姫」も2時間と短いお芝居が続き、このくらいの時間がやっぱり身体に負担が無いなと思いました(笑)。月末(←何をさしているのかはもうお察しだと思いますが)更につらく感じそうで、こわいです~。

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