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2006年12月25日 (月)

12/23(土)「マリー・アントワネット」マチネ@帝国劇場

クンツェ氏&リーヴァイ氏による世界初の新作ミュージカルということで、最初はとても期待をしていた「マリー・アントワネット」。しかし、開幕後の評判が今ひとつで、すっかり期待が持てなくなってしまいました。「ベルサイユのばら」ではないのだから、最初から「ベルばら」的な世界は期待していませんでした。だからこそどんな作品になるのかと思っていたのですが、やっぱり期待はずれの結果に終わってしまいました。

タイトルは「マリー・アントワネット」なのに、タイトルロールのマリー・アントワネットはどうみても主役とは思えない。マルグリットが主役ならタイトルを「マリー・アントワネット」とする必然性はない。すでにここからこの作品のテーマは一体何なのかが明確に伝わってこない。登場人物が多く、細切れに出てきて、大変散漫な印象。私は特に出演者にお目当てはいなかったので、どうでもよかったのですが、特定の人のファンという場合は不満でしょうねという感じも受けました(笑)。登場人物の描かれ方もうまくかみあっていないような感じも受けました。

例えばあのマリー・アントワネットに対してなぜフェルセンは愛情を持てるのか?藤本ひとみさんの小説に「ウィーンの密使」という作品がある。ここに出てくるマリー・アントワネットは大変性格の悪い浅薄な女として書かれている。一方フェルセンもそれにお似合いの浅薄な男としてかかれており、これならヴァレンヌへの逃亡も失敗して当然と思わせるものがあった。今回のマリーはこの小説のマリーによく似ている。なのにフェルセンは「ベルばら」のフェルセン同様の誠実路線。恋愛は理屈じゃないのはわかっているけど、どうにも腑に落ちない関係である。このバランスの悪さの意図するところは一体何なのか??

マルグリットが突然マリー寄りになっていくのもよくわからなかった。革命が暴動化していくことに疑問を感じ始めたということはなんとなく感じるが、マリーを通してそれを感じるにはとても弱いのである。なぜならマリーは改悛するわけでも何でもないからである。フェルセンへの同情なのか?それも弱すぎる。裁判の場においてもエベールの告発をわざわざ取り上げている意味が感じられない。告発が覆され、マリーの王妃としての誇りや母たる毅然とした態度が見受けられたら意味があっただろうが、そうはならなかったから。王妃として生きているわけでも一人の人間として生きているわけでもなく、マリーの存在の意味するところが理解できなかった。

というわけで、観終わった後も一体この作品を通して何を伝えたかったんだろうという疑問しか残りませんでした。

また日本語としていかがなものかという表現が多かったのも気になりました。最初妃殿下といっているので、えっ、アントワネットはまだ王妃になっていないんですか?と思っていたら、ルイ16世陛下が出てきた。つまりは王妃になっていたのです。そしたら妃殿下ではなく、王后陛下でしょうが!またルイ・ジョゼフにも皇太子とかいうし。国王の息子なんだから王太子では?とか。

更に衣装が安っぽく見えたのも興ざめでした。ルイ16世の毛皮のマントはもう見るからにアクリルですか?という感じでしたし、アントワネットのドレスもぱっとしませんでしたし。13000円というチケット代は安くありません。ミュージカルは生オケもあるし、人件費がかかっていることはよくわかります。でもそれは歌舞伎も同様なのです。だからこそ通常の舞台としては価格設定が高いのですけど、歌舞伎にはチケット代高くても満足させる芸術性と職人芸があります。もちろん衣装だって立派です。なので、内容に見合った料金設定だと理解できるのです。(オペラとかバレエとかにも同じことがいえると思いますけど。)それが最近の帝劇作品にあるのかな?と思えてなりません。

終演後、一緒に観に行った友達と「8月(=ヴァンパイア)とどっちがひどいかって感じだったね」と語ってしまいました。ただ、ヴァンパイアについてはミュージカルだというのに終演後何一つ頭にナンバーが残らなかったのに対し、「マリー・アントワネット」は少なくとも記憶に残ったナンバーがあった点で私はヴァンパイアの方がひどかったんじゃない?と思った次第です(苦笑)。

いずれにせよ今年の東宝作品は裏切られることがあまりにも多すぎました。今年最後に観た舞台がMAにならなくて本当によかったと思いました。夜に歌舞伎を入れていたのは大正解でしたね!(笑)

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